愛の妙薬
俊輔:作

■ 第1章 二人の美女
第2節 オードリーと3人で4

どうやら、動作している物体の重心が、画面のセンターに来るようにTVカメラが作動するようです。
今の例で言うと、早苗さんと私が動作し、弥生さんは静止しているので、TVカメラは、早苗さんと私の重心がスクリーンのセンターになるように移動したんです。

弥生さん『山中さん、早苗さんの肩を抱いたまま、ちょっと左に移動して下さい』
私達は、言われるままに、ちょっと左に移動しました。
TVカメラは自動的についてきます。
早苗さんと私の重心はスクリーンのセンターからずれません。

弥生さん『山中さん、早苗さんのおでこにキスして下さい』
私<ふむ、ふむ、おでこにだね>と思いながら言われるままに、早苗さんのおでこにキスします。

画面の中央には、私と早苗さんのキスシーンが映しだされます。
動作している物体は、二人の顔なので、その重心が、画面の中央に来るのです。

弥生さん『これで、概略は感覚的に掴めたと思いますが、補足を含めて全体的に説明します』

私<ほんとは、エッチしに来たつもりなんだけど、IHKのこんな最新兵器の説明も興味津々だね>と感心します。

弥生さん『今、観察されたように、カメラは、動体が画面の中央に来るように、上下左右に、自動的に動きます』

私『それはすごいなー! でも、前後には動かないんでしょうか?
弥生さん『山中さん、とってもいい質問ですー。
そうです、前後にも動きます。ただし、手動です。
でも、前後に動かすよりも、ズームアップ、ズームダウンの機能を使った方がいいですね。
カメラが移動しないでいいだけ、リスポンスが速いんです。』

私『なるほど、なるほど、納得です』
弥生さん『前後移動も、ズーム機能も、いずれも、手動です。
このズーム機能は、なかなか、自動化が難しいらしいんです。
例えば、山中さんが早苗さんのおでこにキスしている場合、そのシーンをズームアップすると、私が画面から消えてしまいます。』

私『そりゃそうだ、画面全体がキスシーンになるわけだから』
弥生さん『その時に、私が何らかの動作をした時、カメラは私を画面の中央に持ってくる事ができないんです。
私がオフスクリーン状態にいるからです。』

早苗さん『なるほどねー、すっごくわかりやすい説明だわー、ほんとに弥生さんって、美人の上に頭がいいのねー!』

弥生さん『早苗さん、この電卓みたいなコントローラーを持って下さい。
ダイアルが4つありますね。
1番右のダイアルはズーム機能の手動ダイアルです。』
早苗さん『一番右がズーム機能ね!』

弥生さん『右に回すとズームアップ、左に回すとズームダウン、右から2番目のダイアルは手動の前後移動機能です。
右に回すと前進、左に回すと後退。
右から2番目のダイアルは手動ティルティング機能です。
右に回すと上向き、左に回すと下向きです』
それと、手動照明ライトダイアル、右に回すと照明が明るくなります。
これで全部です』

早苗さん『ティルティング機能って、どういうときに使うのですかー?』
弥生さん『それもいい質問です。わかりやすい例でいいますと、女性のスカートの中のパンティーの撮影です。
上下左右、前後移動、ズーム機能だけでは、スカートの中のパンティーの撮影って不可能に近いんです』

私『あっ、そーかー、どうしても、スカートが障害になるんだねー』
弥生さん『そうなんです、さすが山中さんです。
こういう場合、カメラは、上下移動機能を使って、いったん、スカートの下、例えば、女性の靴の位置まで下がります。
それで、前後移動機能を使って、女性のスカートの下まで近づいて、その後、ティルトアップするんです。』

早苗さん『そっかー、そうすると、パンティーを映す事が可能になるんですねー、某W大学の教授のことを思い出すわー』

弥生さん『それでは、早苗さん、ズーム機能を試して下さい。
私と山中さんがキスをします。それをズームアップしてみてください。
コントローラーの1番右のダイアルがズームダイアルです。
ゆっくり右に回しすと、徐々にズームアップします。』

弥生さんの説明って、なんだか、とっても機械的で、全然、エッチな雰囲気から、ほど遠いなー、そんな感じでした。

私は弥生さんを抱き寄せます。
自動的に、二人(動作物体)の重心が画面中央に来ます。

私は弥生さんのほっぺを手の平で包みます。
自動的に、弥生さんのほっぺが画面中央に来ます。
私、弥生さんの唇に私の唇を近づけます。
二人の唇が画面中央に来ます。

私、唇をあわせます。

早苗さん、徐々にズームアップします。
二人のあわさった唇が徐々に大きくなってきて、しまいには、巨大なスクリーン全体が、二人の唇になりました。
すごーく興奮する映像です。

弥生さん、舌で私の唇をチロチロします。
私の舌も応じます。二人の舌が絡まります。
スクリーン全体に、二人の絡まる舌が映し出されます。
とてつもなく刺激的な映像です。
舌の裏側のイボイボの一つ一つが、2cmくらいの大きさで鮮明に映し出されます。
濃厚なキスシーンが画面いっぱいに広がります。
弥生さん『あーん、素敵よ、山中さん、とっても素敵、キスがお上手なのねー!』

迫力あるハイビジョンスクリーンです。精緻です。全くボケがありません。
さすが、IHKと日本バクターが開発したハイビジョンシステムです。

弥生さん『早苗さん、うまい、うまい、操作がとっても上手よ!』

早苗さん、ズームダウンします。3人が映しだされます。
早苗さん、Vサインをします。
早苗さん(動体)が画面中央に来ます。本当に頭のよいシステムです。

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