愛の妙薬
俊輔:作

■ 第2章 山田総合内科のあやめさん
第1節 お薬の追加処方17

私『両親がいない時に、お風呂場で裸になって、両手で握りました』
あやめさん『それで、上下に動かしたのね』
私『はい、そうです、どんどん大きく、硬くなりました。』

あやめさん『それで、濡れタオルをかけたのね?』
私『はい、最初、1本だけかけたのですが、まだ余裕がありそうでした』

あやめさん『それで、もう1本かけたのかしら?』
私『はい、そうです。もう1本かけました。大丈夫でした。』

あやめさん『普通サイズのタオルを2本なのね。すごい記録だわ!
それでどうなったのかしら?』
私『感激して、タオルをかけたまま、硬くなったものを握って、上下に動かし始めたんです。
10回位動かした時、ドピドピッてきたんです。
すごい量の精液で、2枚のタオルがベトベトになってしまいました。』

あやめさん『そんで、あわてた?』
私『はい、あわてて、よく洗って、ドライヤーで乾燥させました。
そこまではよかったんですが、私、ミスをしたんです。』

あやめさん『どんなミスかしら?』
私『精液が浴室の壁にも飛散しているのに気がつかなかったんです。
おまけに、その時、母が帰ってきた車のエンジン音が聞こえてきました。
あわてて、私の勉強部屋に戻りました。』

あやめさん『それでどうなったのかしら?』
私『母が、私の勉強部屋にお茶を持ってきました。
<健介、冷たいお茶ですよ。>
<お母さんありがとう>
<それにしても、健介って、大人になりつつあるのね!>
これを言われた時、私、どきっとしました。
ばれたかな、って思いました。』

あやめさん『お母さん、浴室の壁を見たのかな?』
私『それが、見たのか見てないのかわからなかったんです。
それで、母が、自治会のゴミ捨て場にごみを捨てに行っている間に、もう一度、浴室に行って、何かおかしなことがないか、見に行ったんです。
そしたら、精液が壁にベトッてついていて……』

あやめさん『でも、もしもお母さんがそれを見ていたとしたら、どうして洗い流さなかったのかしら?』
私『そうなんです、それが不思議なんです。
母は見ていなかったのかもしれない、もしかすると、見たけど、わざと洗い流さなかったのかもしれない、そう思いました。
私、あわてて洗い流しました。』

あやめさん『それで、その件は、結局、迷宮入りだったのかしら?』
私『そうです。何が真相だったのか、わかりませんでした。
でも、その後、母の優しさに変化はありませんでした。』

あやめさん『それはよかった、よかった、めでたし、めでたし、ね!
ところで、山中さんが、男女のセックスについて知ったのは、いつごろでした?』
私『5年生になる直前だったと思います。
妹と二人でかくれんぼしていた時のことです。』

あやめさん『あらま、かくれんぼしていて、男女の交わりを勉強したの?』
私『そうです。私、押し入れに隠れた時のことです。
押し入れの中に、10冊くらい、春画があったんです。
喜田川歌麿、葛飾北斎、鈴木春信とか、いろいろありました。
男性器が女性器にまさにはいろうとしている絵とか、結合している絵、男性が女性器を舐めながら別の女性と交わっている絵とか、
現代の裏ビデオと同じでした。』

あやめさん『見てどうだったのかしら?興奮した?』
私『はい、とても興奮しました。あー、これが男女の交わりなんだ、
男性器が女性器に入る、これなんだ、と思いました。
でも、その時、コンプレックスのようなものを感じました。
絵の中の 男性器、あまりにも巨大だったんです。』

あやめさん『そうよね、春画の中の男性器って、30cmくらいあるからねー、コンプレックスを感じるのは当たり前よね。』
私『でも、そのコンプレックスは解消したんです。
5年生になる4月の前に学校の一泊旅行があったんです。
その時、クラスメート10人が一緒にお風呂に入りました。
僕のって、圧倒的に大きかったんです。
自信を持ちました。』

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