闇サイト
ならず者:作

■ 4

『旦那が警察官? それがどうした?』

男は心の不安を押し潰し居直る。

『ええ 必ず捕まえて貰います! 早く解放しなさい!!』

自分の置かれてる立場も忘れ気丈に責め立てる徳子 男は更に不安を募らせる……
そこへ一本の電話が……

『ルルルル♪』

男は出るのをためらったが執拗に鳴る電話に出る

『もしもし』

今度は男の声で……

『お客さまお困りのご様子ですか? 当ビデオスタッフから状況が連絡がありましたもので』

あっ! そうか! 遠隔で撮影されてたんだな……

『あ〜 なにやら旦那が警察官で自分を必ず捕まえると意気込んでまして』

『かしこまりました では入り口壁ぎわにスピーカーと言うボタンがございます それをオンに』

俺は指示に従った。

すると…天井付近から声が……

『藤田徳子さん初めまして当闇サイトの案内人でございます』

『あなたも!! この男の一味ね!! 許さないですから!!』

『おっとっと 徳子さん現状を理解されてますか?貴女はもうこのお客さまの性の道具なのですよ』

『そんな事絶対にお断わりです!! それと絶対に訴えますから!』

『おやおや 仕方がないですねこんな手は使いたく無いですが仕方ない 貴女のご主人の職業は調べはついてます。
で…信じるか信じないかは貴女次第です。
この闇組織は国家権力者および警察関係者がサポートを行っております。
貴女様が…もしそのような行動に移された場合 脅しでは無いですが保障は致しかねます』

『そんなの嘘!! 絶対信じませんし屈しません!!』

強い意志をあらわに徳子は訴える。

『では お見せいたしましょう』

すると…テレビにある映像が映し出される。
何やら何処かで密談している様子の映像 顔にはボカシが入っているが 誰もが知り得る大物政治家と言う事は見て取れた。
三人の密談は続く……

『今回のターゲットは藤田徳子42歳人妻です。
家族構成などはこの資料に……で…今回は撮影了承済みです』

政治家……

『ほぉ〜撮影了承か! 裏の世界は素人モノは高く売れるからのぉ〜』

と資料を読みながらいやらしくにやつく……

『お! 旦那は警察関係か! じゃあ もしもの時は任したぞ田中君』

と…もう一人に問い掛ける。
そう…もう一人とは警察トップの人物……

『自分の部下の妻となると話は早いですね 一般人なら…ちと厄介ですが……
こじれる様で有れば偽称事件を作り上げて家族全員これにしますから』

と…自分のクビを切る仕草をする。

『頼もしいのぉ〜』と高笑いする所で映像は終わる……

徳子は田中と言う男の存在は知っていたので驚きを隠せない

『なぜ? あの田中さんが…』

スピーカーから

『どうですか? 徳子様これでも許さないおつもりですか? 自分までか家族もどうなるかは保障しませんよ
二日間だけお客様の要望を総て受け入れたら……今まで通りの生活が送れますよ』

徳子は我が身も去ることながら最愛の家族にも…と心の中で葛藤する……

『二日間……ですか…?』

徳子は意志を固める準備をするために必死である……

『そうです』

冷たく冷酷な返事が返って来る。

徳子の目から涙がにじんで来る……

『あなた…私を許して…』

心の謝罪をする……そして決心を決め

『解りました二日間…その代わりに約束は守って下さい』

今までの勢いとは裏腹の絶望に満ちた声で願いを託す。

『これで契約成立ですね じゃあ後はお客さまの要望を総て受けとめてプレイを楽しんで下さい』

徳子の頬を涙が伝う不条理に決心させられた証のように…

おもむろに男が

『さすがだな 国家権力の乱用だな なぁ〜徳子さん?』

徳子は絶望感を噛み締めながら男の顔を見つめる……
男は勝ち誇った笑みを浮かべ今まで自らも知りえなかった鬼畜の顔が目をさます感覚を覚える。

『さぁ〜第二ラウンド始めましょうかぁ? 徳子』

そう言い放ち徳子の乳房をキツク鷲掴みにする。
徳子はこれから始まる行為に恐怖し唇を噛み締め更に頬を涙で濡らす。
そして最後の悲願を……

『あ・な・た…助けて…』

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