許して悪魔様
非現実:作

■ 命を大事にね5

魔王ナントカは決して笑わず、怒らず……今までも全く表情は変わらない。
だが、この時ばかりは緑色の顔が妙に真剣な表情になった。

「この種付けはとても危険なものだ、故に罪人にしか行わん。
約束を破れば、種の宿主も死ぬのぞ?。」

何だか本当に嫌な夢だ。
そして夢に抗議してる自分もホトホト嫌になってきた。

「……解ったわよ、早くしなさいよ」
「良い度胸だな小娘……いいだろう、早速儀式を始めようではないか」
「そろそろ覚めてくれてもいいんだけどねぇ〜」

夢の中でセックスするのはちょっと自身が情けない。
寂しい人間とは思いたくないのが心境だ。
何やら魔人ナントカが呪文みたいなのを唱えだした。
……片手でスカートを捲ったまま。
私の好きな某お笑い番組よりも、笑えるようなシュチュエーションである。

「覚悟はいいな、罪人希美子よ」
「何でもいいわよもぉ……」
「ぬっぅんん!」

全身全霊の力みであろう、全身の緑肌の血管が浮き出て目がこれでもかと言う位に見開かれた。
……片手でスカートを捲りながら……。

「……」
「ふっぅ……ふぅぅぅうぅ〜〜〜〜〜……」
「……あっ!」

息吹を静かに整え、魔人ナントカは今度は両手でスカートを捲り上げた。
そう言えばスカートの中身のパンツはまだ穿き変えていないのを思い出し、急に恥ずかしくなった。
男の人とHをする時に必ず用意している勝負下着である。
今日の男の人は清純的なのが好みと言っていたので、白のフリルがふんだんに使われたシルクの下着だった。
(ぁ……ちょっとこれって……どんだけリアルな夢なのよ……)
股間のクロッチ部分には乾いているものの小さく黄ばんだ痕があった。

「…… ……」
「……」
「……」
「…… ……あの……ちょっと恥ずかしいからもう手どけてよ」
「……まだだ」
「……何も起こらないジャン」
「暫し待つのだ」
「いや……だからスカートを捲るなって言ってんのよ。
どうせ夢なんだから何も起こるわけなん!!。」

途端、電流が走ったように身体がビクビクッとうねった。
そして…… ……じわじわと下半身が熱くなる。

「ぇ……え……ええ?」
「見よ、悪魔の子が種付けを始めるぞ」
「ぁっぅ!」

魔人がスカートを剥ぎ取った。
恐る恐る私は股間に視線を向ける。
それは信じられない……想像絶する……ありえない光景が目に入ったのだった。

「…ぁっぁ〜ぁぁ……ぁ〜はぁ〜〜ぁぁぁ……ぁぁぁぁ……」
「クックック……罪人希美子よ、これから悪魔の子が種付けを始めるぞ」
「ぁっぁああああああああああああああ〜〜〜っぃぃいいやっぁぁああ!!!」

とても正気ではいられない事が起きている。
夢だといってもこれはチョット行き過ぎた悪夢過ぎる。
もう悪夢として脳が断定して起きていいようなレベルだ。

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