許して悪魔様
非現実:作
■ 命を大事にね7
夢の中の私は随分と聞き分けがよく、理不尽な道理も結局許していた。
流石は夢……展開により都合良く動くものだ。
魔界とかいう生物を種付けられた挙句、人でもない子供を産むなどと信じられない要求にあっさりと私は頷いたのである。
「クックック希美子よ、ようやく罪人として自覚が出できたようだな」
「……罪人罪人って何なのよ、さっさとしてよ!」
「魔界の種を植え付けられて、そのまま死を選べば楽に死ねたかもしれん。
だがお前は生きる道を選んだ、罪を認め生きながら苦痛を味わうのは辛いぞ?。」
「もう既に学生やって辛いわよっ、だからさっさとしてよもぅ!」
「言葉遣いの悪い娘だ……まぁよい、後日ジックリと躾けてやろう」
そう言って魔王ナンタラは両手の人差し指を口元にして再び呪文を唱えだした。
(…… ……魔王とかいう割りに呪文ってのが長いのよねぇ……)
そんな事をぼんやりと考えていた時だった。
「キャッ!」
お腹の辺りが急に熱を帯びてきたのだ。
魔王ナントカの呪文が早くなる度に、次第にお腹が苦しく圧迫されてくる。
お腹に何かが乗っかっているような重み。
「ちょっとっ、何してんのよっ大丈夫なのコレッ!」
「ぬぅぅぅぅぅぅうん!!」
私の剣幕などお構い無しの魔王ナントカは、掛け声と共に両人差し指を熱く重いお腹に突き出した。
効果は直ぐに現れた。
「っ!!?」
お腹に何かが乗っかっているという例えはあながち間違いではなかったのだ。
白い平べったい塊がお腹に現れたのである。
両手を吊るされていなかったら卒倒していただろう。
その白い平べったい塊は……そう、ダンゴ虫そっくりの「蟲」だったのである。
十cm強もある蟲はピッタリと私と離れない……。
大の蟲嫌いである私のお腹に、左右4本の細い足がガッチリ食い込む様に張り付いていたのだ。
「……ぁわぁぁ…ぁ……ぁぁ……」
「ほうれ、出てきよったわ」
今度はオ○ンコに異変を感じた。
「……はぁ……ぅっはっぁああンクッうぁ!!」
濡れ滴るオ○ンコが蠢いている。
私は言葉にも出来ない程に異様な異常な夢を味わっていた。
私の身体はどうなってしまったのだろうか……恐怖なのに何故に夢から覚めないのだろうか?。
「ぁはっぁーーーぃぃぁ〜〜〜ぁっぁ〜〜…… ……ぁ……」
溜め込んでいたオシッコを放尿するような体感そのままだった。
ただ、出てきたのはオシッコなどではなくて……
…… ……。
ウネウネ蠢く細い7本の管のだった。
「ひぅ……ぁぁ…ははは…ははは……」
気がおかしくなりそう……いや笑えてくる位にもう気がおかしくなっているのだろう。
この夢の中は滅茶苦茶のやりたい放題だった。
「ほぅ……7本か、つまりお前は7匹の魔界の子を宿したという事だ」
(もぅ……ははっ、どうでもいいよ……)
「さすが罪人希美子だ、ここ最近で5匹以上孕ませた者はいないのだからな。
魔界貝もここなら安心して宿せるだろうと判断したのだろう。」
オ○ンコから伸びる7本の管は空中を蠢き舞うようにして、最終目的へと伸び進んでいる。
(もぅ……終わりにしてよ……こんな夢)
7本の管の行く先は何となく理解していた。
そして予想通り、私のお腹に張り付く白いダンゴ虫の口っぽい部分に差し込まれたのだ。
鏡とかで見たら、この異様な光景で百回は気絶する自信がある。
何たって自分のオ○ンコから7本の蠢く管が、腹に張り付いた異形のダンゴ虫に突き刺さっているのだから……。
「説明はいるかね?」
「いらないわよ……さっさと起こしてよ魔王さん……」
「クックック……つまらん奴よ、聞いて引きつる顔が私は見たいのだ」
「変態……キモイ……シネ!」
私が吐いた最低な言葉ですら、この魔王ナントカには賛辞にしか聞えないらしかった……。
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