悠里の孤独
横尾茂明:作

■ 刻まれた快感9

 妹が自分に夢中だと言うことは以前より知っていた、その妹が年齢と共に性に目覚め、いつしかあこがれの兄が性の対象にすり替わっていく、それも思春期の錯覚の一つだろう…だが妹のそれは異常だった、兄の関心を引くためなら兄が要求すればどんなことでもすると思えた、現にこうして肛門を舐められても拒絶することなく兄に甘え鼻を鳴らし愛液を垂れさせているのだから。

この禁断の行為は強烈に兄妹の脳を焼いていく…もう後戻りできないという想いは二人を悦楽の縁に誘い、今まさに狂気の交合へといざなう。
「静恵、きょうは後ろからこのまま突き刺してやる」そう言うと、腹まで反り上がったペニスを掴み、苦痛を感じながらも水平にし その亀頭を肛門からクリトリスまでの狭間に数度擦りつけ濡れた膣に的をしぼった。

「いくぞ!」そう声を発し腰をスローに抉り込む、亀頭にゾヮァっと膣粘膜が絡みつき腰がわななく。
(あぁぁ気持ちいい)妹の内臓をいま刺し貫いている そんな鬼畜な想いがペニスをいきり立たせる、だが同時にすぐにも射精しそうな予感に怯えた。

それはきのう 全く余裕がなく、情けなくもすぐに果ててしまったからだ、だが今日は2回目…射精に至るプロセスは分かったつもり、だから今日ばかりはゆっくり妹の膣感触を楽しみ、充分に堪能したところで射精してやると心に決めていたのだが…。

妹の尻を両手で掴みペニスを注挿し始めた、会陰部の薄膜肌がペニスを咥え注挿のたびに伸縮している、そして肛門もそれに同調して淫らに歪む、それら卑猥な造形が実の可愛い妹のものと思えば心は淫靡トロけていく。

(あぁぁだめだ、今日もすぐに逝ってしまう…そんなのいやだ、せめて静恵が逝くまで耐えなければ…)
だが無情にも己の意識に逆らい腰奥に強烈な射精感が沸き上がる(あぁ情けない)祥一はしかたなく我慢の限界に身を委ねた。

(あぁぁ出る!…静恵出ちゃうよぉ…)
強烈な快感を引きずり出し精液が尿道を駆け抜けていく、その衝撃に祥一の腰は恥ずかしいほど震えだした。

膣にチ○ポを突っ込んだまま祥一は朽ち木のように静恵の背で快感に酔いしれていた。
(やっぱり今日もダメだった…だが今度こそは)

5分もすれば性欲は復活する、祥一はチ○ポを抜くと静恵の横に添い寝し「ゴメン、きょうもすぐに逝ってしまった、だけど次はお前をチ○ポで逝かせてやる」そう言って唇を吸った。

「ううん、お兄ちゃん気持ちよかったよぉ、でもまだ2時前…5時まであと3時間もあるんだよ、お兄ちゃん今日はあと何回ぐらいできそう…)
と恥ずかしげもなく聞いてきた、その貧欲さに思わず静恵を見つめてしまう祥一だった。


 二人は残る夏休みの間中 毎日のようにSEXに明け暮れた、とどまることを知らない二人性欲は捌け口を求め獣の如く場所もわきまえずに手当たり次第に開放した、ある日は二人で図書館に行きトイレで激しく交わり、またある日は山に行き奔放な形で何度も交わり、最後には妹を裸に剥き 目の前で恥ずかしい格好で小便を強要した。

妹はどんな恥ずかしい命令にも従順に従った、そしてほぼ1ヶ月間 思いつく限りの性行為を妹に試しさらに工夫し実践もした、都合のいい柔らか玩具…いつしか妹をそんな目で見るようになっていった、だが妹の静恵は違った、兄は永遠の恋人であり己の全てであった、だから兄の要求にはどんな恥ずかしい行為でも素直に従ったし兄が楽しければそれで満足だった。

そんな妹が鬱陶しいと思い始めたのは10月に入ってから、試験勉強が遅れている焦りもそれに手伝い、いつしか妹が部屋に入ることさえ拒むようになった、妹はそんな兄の心変わりにとうとう耐えられず、10月も過ぎようというころ妹は全裸で部屋に押し入ると祥一にすがって大声で泣きだした。

祥一は驚き「母さんに見られたらどうするんだ!」とオロオロし、大学に合格したらまた抱いてやると約束し何とかその場は繕った。

だが結果としてそれは嘘になった、祥一は地元大学から東京の大学へ志望を変更し妹には内緒で受験合格したのだ、そして春…妹が学校に行ってる隙に東京へ逃げた、それから4年間大学を卒業するまで実家には1度も帰らなかった。

そして4年後、大学を卒業すると東京に本社を構える大手の酒造会社に就職した、父親から最低5年は大手の酒造会社で営業ノウハウを学び帰ってこいと言われていたからだ…。

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