悠里の孤独
横尾茂明:作

■ 少女の孤独6

悠里はやがて観念したように肩を落とすとスカートをお尻まで下げた、そして気付いたようにベッドに腰を下ろし靴を脱いだ。

次いでつま先を宙に上げ脚を屈するとスカートを脱ぐ。
いよいよショーツに指が掛かる、やはり恥ずかしさはこみ上げる(フッ、私ってバカみたい、今からセックスするわけじゃないのに…変な想像しちゃって)
悠里は笑をこらえベッドに仰向けに寝ると腰を持ち上げた。

ショーツを脱いで上体を起こした、すると視線は自然に股間に注がれる。
淡く萌える陰毛が恥ずかしげに震えていた、中学三年になってようやく生え始めた陰毛、しかしその量はほんの僅かでスリットはあからさまに見えていた。
悠里は反射的に手で覆い再び周囲をうかがった。

その時、指先に湿ったものを感じた(いやだ…濡れてる)
顔が紅潮していくのが分かった(どうしよう、こんなに濡れてたら先生に知られちゃう…)

部活が終わったときいつものようにウエットティシュで丁寧に拭いたはず、そう思うも濡れているのは確か、悠里は慌てて鞄からポケットティッシュを出すと股間を開き のぞき見しながら拭き取りにかかった。

(うゎもう…こんなに濡れてるなんて、まるでオナニーした後みたい)
ティッシュ数枚を使い何とか濡れを拭き取った、だが今度は手に持ったティッシュの捨て場に困った、辺りを見回すと先生の椅子横にゴミ箱があった、だがそこに捨てるのはさすがにためらわれる、さてどうしよう…結局は鞄にしまい安心したように肩を落とした。

そして気付いたように脱いだショーツを手に取って裏返してみた。
やはり性器付近の布地にシミが広がっていた、悠里は何で濡れたんだろうと思い返す。

(ぶつかったとき驚いてオシッコ漏らしちゃったのかな…)
しかし濡れ箇所は明らかに膣付近でトロッとした粘度を感じた。

(医者のオジサンにお尻を見られると思い変な気になって濡れたのかしら…)
いやそれは無いと首をかしげるも、思い当たることはなかった、悠里はあきらめたように臀部付近の布を返してみた。

(あっ、穴が空いてる…)
布地は汚れスリ切れたような穴があき、わずかだが血も付着していた。
(えっ!私のお尻…)
悠里は驚いたようにベッドの上で立ち上がると お尻に指先を這わせた、やはり指先に筋状の擦過傷を感じる。

(でも…血は出てないみたい、もう乾いたのかな…)
指先に血が付着していないことに少し安心し、そのままセーラー服の乱れを直し、次いでポニーテールに結わえたゴムバンドを外すと長い髪をかき上げた。

そのとき消された漆黒のモニターに自分の半裸像が反射して写っているのに気付き、慌てて性器を手のひらで隠しながらその場に座り込んだ。
(病院にいることすっかり忘れてた…)悠理は苦笑を浮かべショーツをたたむとスカートの中に隠してベッドの端に置いた。
そして崩した脚を正座に変えると姿勢を正し、肩に掛かる髪を手でまとめ後方に流す、次いで頭を微かに震わせ前髪を指先で丁寧に梳いた。

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