悠里の孤独
横尾茂明:作

■ 奸計錯誤3

 悠里は自転車でアパートに向かっていた、俄作りシナリオが思わぬ展開となり、先生の心の内を知り当惑していた。
(どうしよう、先生も私を欲しいって…だったらどうして昨日言ってくれなかったの、伯父さんもう100万振り込んじゃったじゃない、私の体に変な事ばかりする伯父さんより先生の方が絶対いいのに…でももう遅いよぉ、明日先生にごめんなさいって言うしか…)

アパートに着き自転車置き場に向かうと1階に住む大家さんが掃除をしていた。
「悠里ちゃん今日は遅かったね、あっそうそう今月いっぱいで新潟に引っ越すって麻衣さんに聞いたけど…落ち着き先は決まったの」

「ええ、小千谷の叔父さんちに身を寄せることになりました」

「そう、中学も卒業だから高校は新潟になるんだね、元気で頑張ってね」

「有り難う御座います」そう応え悠里は階段を駆け上がった。
(お姉ちゃん大家さんにも新潟に行くってもう喋ってるんだ…)

部屋に入り勉強机に向かうと引き出しから1冊のノートをとり出した。
(明後日は卒業式…明日の授業は午前中だけで午後からはホームルーム、これでもう皆にも会えなくなるんだ…)
悠里はノートを開いた、そこには卒業生答辞が書かれてあった、悠里の成績は学年でトップクラスにあったため卒業生を代表して答辞を述べる1次候補にあがった、しかし担任に高校進学は家庭の事情であきらめますと言ったとたん他の生徒に切り替えられたのだ。

(進学しない者が答辞を読むなんてやっぱりおかしいのかな)そう思うも貧乏ゆえのあきらめ、先生に君はもういいよって言われたときはすごく悔しかった、しかし今はそれも仕方がないとあきらめている、悠里は答辞の全文に目を通し…その2頁分をノートから破り取りゴミ箱に捨てた。

(これで中学も終わり!、小千谷の女子校ってどんなところかしら…女子校っていうんだから男子はいないんだ、でもその方がいいのかもしれない、だって私…伯父さんの愛人になるんだもの、そうすると…結婚もさせてもらえないよね…)

(あれからもう1年半も経つんだ、あのころはいつも泣いてた…伯父さん私に変なことばかりするんだもん、目の前でオシッコやウンコさせて喜ぶなんて変態な伯父さん、恥ずかしくて泣いたらお尻をぶたれてチ○ポやイボイボの棒をウンコしたばかりのお尻に刺された、でも気持ちいいから伯父さんのすること何でも許してた…ということは私も変態、先生のこと好きだからそんな秘密は絶対知られたくない。
明日は医院長先生に会ってお別れしなくちゃ…でもあの先生素敵だったな、先生に抱かれたらどんなに嬉しいか…)

悠里は目を閉じ先ほど会った先生の面影を追った(白のワイシャツにダークブラウンのネクタイ、その上から白衣を着てた、なんか知的でかっこいいって感じだったけど…あっそうだディ−ン・フジオカに少し似ている、だから素敵って感じたんだ)そう思い先生の眼差しを脳裏に思い浮かべた。

そのとき胸が切なく揺れた…と同時に性器にフヮと浮くような性感が湧きあがった、(えっ…)と思い悠里はスカートをまくるとショーツに指を潜らせた。
(あっ、やっぱり濡れてる、先生あの眼差しを感じると反射的に濡れてしまうんだ…)

中指がスリットを上下に辿る、まるで指先をお湯に浸した感覚…(こんなに濡れるなんて、でも気持ちいい)
指先が僅かにクリトリスに触れた(あっスゴイ)瞬間 腰が痺れた、このまま性器を愛撫すればすぐにも絶頂にいけると悠里は感じた。

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