2013.12.14.

夏休みと淫魔が巣くう聖堂
002
有利書



■ 第1章1

チュンチュン・・
大木の枝で、2羽の鳥が鳴いていた。
東の空から、太陽が昇りだした朝1人の少女が夢の世界から現実の世界に戻ってきた。
「あ、朝?」
少女は、眠そうな顔で呟いた。
少女の名は結城茉莉で、16歳の雄撮り頃の少女ではあるのだが、朝には非常に弱いのだ。
その為、学校は何時も予鈴後登校の常習犯であるが
病気による欠席は1度もない。
卒業式の当日には、皆勤賞という賞が貰えるのだが茉莉は、予鈴後登校の常習者なので賞は貰えない。
時刻は、午前5時。
茉莉は、これから境内の掃除を行うの為制服に着替え
るや竹箒と塵トリを持って境内へとでた。

昨日の台風の影響で、境内には落ち葉が至る所に落ちており境内は落ち葉のアージンロードらしき道が完成しており、参拝客を待ちわびているようであった。
「そういえば、今日も台風が来るんだった。」
空を見上げながら茉莉が呟いた。
昨日の天気予報では、ちょうど今頃この町に台風が上陸するという話であった。

「今日の掃除・・・サボろうかな。」
茉莉が、ポツリと呟いた。
竹箒を持ち、大月学園の制服を着ていた茉莉は、神社の境内を竹箒で掃いていた。

「カメラ急いで下さい。」
鳥居の方から、男性の声が聞こえてきた。
「ん? カメラ?」
ポツリと茉莉が呟いた。
「それでは、5秒前・・。」
と、男性の声がした後若い女性がマイクを持ってカメラの前に立っていた。
「・・・何? 何かの取材?」
茉莉が呟いた。
「私は、結城神社へ来ています。」
と、女性リポーターがカメラに向かって呟いた。
茉莉は、女性リポーターを見つめながら箒を動かし境内の掃除をこなしていた。
「この結城神社は、1200年の歴史を持つ神社で
結納を司っており、1月に10組の結婚式を取り扱った神社だそうです。」
女性リポーターがリポートしていた。
「あそこに、箒を持った女の子が居るそうですので声を掛けてみようと思います。」
女性リポーターが、茉莉に歩み寄って来た。
「お早うございます。」
女性リポーターが、茉莉に話しかけてきた。
「あ、おはようございます。」
茉莉は、女性リポーターに挨拶をした。
女性リポーターは、茉莉に幾つかの質問をしその質問を茉莉が、答えているシーンを二人のカメラマンがお互いのカメラで二人の会話をカメラに収めていた。
境内には、カメラを持った野次馬がデジタルカメラで女性リポーターをカメラに収めんと集まりだした。
ビューと、突如突風が吹き荒れた。
茉莉と女性リポーターは、捲れ上がったスカートを手で押さえたが既に遅く薄いピンクホワイト色と白色のパンティーがスカートから顔を出し、野次馬のデジタルカメラに収められていた。

「おおっ、白色パンティー!」
1人の男性の野次馬が、女性リポーターのショーツをカメラに収めながら大声で叫んだ。
「そのカメラ、直ちに渡して下さいませんか?」
1人のカメラマンが、男に呟いたのだが
「どうして、わたさないといけないの?」
と拒否された。
「リポーターの汚れのない清楚な純白と美しく若き巫女さんの萌えるようなピンク色のパンティーをgetしたんだ、どうして手渡さなければならねえんだよ。」
と、完全に拒否をした。


技術が発達した現在では、ネット配信と言うのがある為これらの動画を配信することが出来るのだが迂闊には配信させる事は出来ないのだ。
となると、週間誌を発行している会社に売ることも出来るのだが、下手をすれば裁判沙汰にまで発展しそうなのでこれも危険である。
「500万でどうかな?」
男は、茉莉にゆすりを掛けてみたが。
「好きにすれば・・けど、その時は貴方の最後。」
とだけ、呟いた。
「へん、強気だな俺にはこれがあるんだぜ。」
男は、カメラを茉莉にちらつかせた。
男がカメラを手に持っているのなら茉莉が手に持っているのは竹箒だ。

男は、何構わず茉莉をデジタルカメラに収めていた。
「貴方は、先程あちらのリポーターさんに500万で買わないか? そう、いいましたね。」
茉莉は、男に訊ねた。
「まあね、だが500万なんて安いもんだろ。」
とニヤ付きながら茉莉の問いかけに答えた。
「500万・・それで、いいのかしら?」
険しい顔で、茉莉が呟いた。
「お?買ってくれるのかい?」
と、男が茉莉に呟いた瞬間。
「光牙惨殺破斬!」
茉莉が、叫び箒を振り下ろすや竹箒から白き獅子の頭部が男に向けて飛んで行った。
「な、なんだよ・・これ・・ぐわあああっ。」
光り輝く獅子の頭部は、男の顎に命中し男は仰向けで地面に倒れ込んだ。
「映像を消すのは10分後ですよ。」
とだけ、呟くと茉莉は家の中へと入って行った。
10分後、1台のパトカーが結城神社に来た。
警察は、野次馬や女性リポーターに男を一撃で倒した少女の事を話したが、その少女が結城茉莉だと判明するや突如事情徴収を終え男を脅迫未遂の現行犯で所轄の警察署に連行して行った。
証拠は、男性が盗撮した映像であり男が女性リポーターに映像を「500万で買わないか?」といった男の声が脅迫の動かぬ証拠になったのである。
どうして、警察は結城茉莉の名前を聞いたとたん事情徴収を打ち切ったかは不明である。


数時間後、とあるニュース番組で茉莉の事がニュースで取り上げられた。
茉莉が、奥義で盗撮犯を倒した時の映像がカメラマンに撮影されており、ニュースで映像が流された。
番組の途中で、プロデュサーが1枚の紙切れを男性アナウンサーに手私し、その紙切れをアナウンサーが読み上げた。
「先程のニュースの放送時にたくさんのコメントが
等テレビ局のサイトに寄せられましたのでその一部を読み上げたいと思います。
「朝から、良い物を見せてくれて有難う」
「あの、女性リポーターを犯したい。」
「こんどは、俺が捲ってやる。」
「あの、女子高生TUEEEE・・・・」
「などのコメントが、寄せられましたが等番組では、警察のご指導の元で対応したいと思います。」
と、アナウンサーが発言した。

「警察の指導の元で、対応した言って言ってるけれどあのような映像を流してるけれど警察の許可は貰っているのかしら、それにBPOはどう動くのかしら。」
茉莉は、部屋でテレビを見ながら呟いた。
境内の掃除を終え、朝食まで時間的には余裕があるのでテレビを見て時間をつぶしていたのだ。
時刻は、午前7時45分を過ぎていた。
「そろそろ、学校へ行く時間かな。」
茉莉は、テレビを消し鞄を持って玄関へと向かった。
「いってきまーす。」
茉莉は、呟き境内へと躍り出た。
茉莉の神社から学校までは、役30分前後の距離の為予定では8時15分位には学校に到着するのである。
「お、結城茉莉だ。」
カメラを持った、大勢のリポーターや野次馬が茉莉の姿を見かけるや一斉に駆け寄ってきた。
「結城茉莉さん、一語と宜しいですか」とか
「コメントを頂けないでしょうか」
とか、いろいろ話しかけてきた。
「あ、イケナイ・・忘れものだ。」
と呟き、家へと戻って行った。

「はあ、どうしてこうなったのか・・。」
茉莉は、ため息をついた。
自分がやらかしたこととは言え、茉莉にとってはこれがまた、迷惑な話なのである。
報道陣を突破して、学校へ行っても同じ大騒ぎになりかねないと茉莉は思い込んでいた。
「茉莉ちゃん、一語とお願いしますよ。」
外では、コメントを求める報道陣がいた。
「今日は、学校遅れて行こう。」
呟いた茉莉は、部屋に戻り外から外を見るや外では、あらず報道陣が茉莉を待っていた。

時刻は、8時を回り今からだと遅刻は確定である。
茉莉が通う学校は、とにかく不祥事を嫌っており茉莉がしでかした事が不祥事だとなれば茉莉も到底ぶじでは済まない恐れがある。
良ければ、停学で済むが最悪の場合退学処分になる。
高校は、義務教育ではないため退学になった場合茉莉は他の学校へ行くことは出来なくなるのだ。
「裏口から、抜け出すか。」
茉莉は呟き、部屋を出た。
茉莉は、家族と住んではいるが別の部屋があり本来居る部屋と別部屋とは渡り廊下でつながっておりその渡り廊下を使えば自由に往復が出来るのだ。

別部屋から、抜け出し報道陣を巻くことにせいこうした茉莉は、そのまま学校へと足を運んだ。
「結城さん、お早うござます。」
鳥居をぬけ、歩道を歩いている茉莉に1人の少女が茉莉に声を掛けてきた。
「あ、ファーナさん・・」
茉莉が声を上げた。



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