2011.04.30.

プチSM千夜一夜ものがたり
05
二次元世界の調教師



■ トライアングル

――うう、たまらない……ああ……

 ただでさえ苦手な数学Uの授業中、私は先生の説明なんか上の空で、ぼうっと目線を中空にさまよわせていました。トロンと潤んでしまった瞳に黒板や開いた教科書の数式が断片的に映ってはいますが、何一つ頭に入りません。色白だと友達に羨ましがられる顔は燃えるように熱く、小鼻が嫌らしく膨らみ、きつく噛み締めた唇から堪え切れない淫らな吐息が洩れて、きっとひどくえっちな表情になっているに違いありません。とても羞ずかしいことに、私は今欲情しているのです。

――正彦くん……ああ、どうしたらいいの?

 私は大胆に短くしたセーラー服のミニスカから露わに露出した太股をきつくとじ合わせ、膝の上に両手を置いて斜め後ろの彼にSOSの視線を送りました。ノートを取るべき手なのにイケないことだとわかっていますが、こうしてワナワナ慄える体の欲情を抑えていないと、その手が勝手に羞ずかしい場所に行ってしまいそうなのです。でも彼は、こんな辛い思いをしている私のことなんか眼中にない様子で、ノートにスラスラと鉛筆を走らせ難しい授業に集中しているようでした。でもいいんです。学校一の秀才で医学部への進学を目指している彼が、授業中に発情してはしたなく体を燃やしている、こんなえっちな彼女に気を取られているようでは困りますから。

――痒いの、正彦くん! ああ、オナニーしたい、オナニーしたいよう……

 そう。頭脳明晰でいつも冷静な彼と正反対で、私は今授業なんかそっちのけでそんなアブない欲情に頭を占拠されている、バカで嫌らしいエロ娘です。こんな女が正彦くんの彼女でもいいのでしょうか? 彼は授業中いつもまるで無関心な風を装いながら、本当は私のことを見てくれているんです。数学などの理系科目がからきしで、時に居眠りしたりしてしまう私のことを、彼は放課後の勉強会で厳しく罵倒しお仕置きをくれることもあります。実の所、今私が強烈な欲情に苦しんでいるのは、彼のお仕置きが続いているからなんです。

――狂っちゃう! ああ、もう駄目、我慢出来ないよ、ごめんなさい、正彦くん……

 クラスで公認の仲である私が授業中にこんな行為をしてしまうのは、彼の顔に泥を塗るようなものです。私は凄まじい罪悪感に襲われましたが、沢山のえっちな虫にはいずり回られているようなアソコの痒みはもう限界でした。イケないことに異常なまでの興奮でドキドキと心臓を高鳴らせた私は、膝小僧に置いていた手をさっきから密かによじり合わせてしまっている両太股の付け根に滑らせました。

――あ〜っっ!!

 私はその瞬間机に突っ伏して、血が滲む程きつく唇を噛みました。そうしなければ声が出てしまいそうだったのです。それほどミニスカの前部に置いた手と、ウズウズと猛烈に疼き上がっていた女の子の部分が、接触することによって弾けた快感は素晴らしいものでした。もう私はここが授業中の教室であることなど忘れ、スカートとショーツ越しの刺激をもどかしく思いながら、股間をグイグイと手で揉み込み始めていました。

「先生! 中塚さんの具合が悪そうなので……」

 その時少し離れた席の男子が大きな声でそう言って、トイレに行くよう促してくれました。私がまるで小さな子みたいに股間を揉んでトイレを我慢しているように見えたのでしょう。彼のおかげで私は冷や水を掛けられたような気分になり、教室から逃げ出すように出たのですが、そのままだったらもっとひどい恥を晒していたに違いありません。

――ああ、みんな見てたんだ……

 特に仲が良いわけでもない男子にあんな指摘をされたのはショックでした。たくさんのクラスメイトが女の子なのにモジモジと股間を抑えてトイレを我慢しているような、私の不自然な様子に気付いたのではないでしょうか。もちろんあのままなら、オナニーに突入するつもりだったとまではバレていないと思うのですが。私がこんなえっちに発情してしまう原因を作った正彦くんが、素知らぬ顔で観察しているであろうことは十分に意識していたのですが、他のクラスメイトにも変な目で見られていたかと思うと、本当に顔から火が出そうな羞ずかしさが胸を締め付けます。それでも頭がおかしくなりそうな壮絶な痒みは全く緩和されていないのですから、私は男の子がトイレを我慢しているみたいにミニスカの股間を両手で揉みながら廊下を進まねばなりませんでした。

――あん、いいっ! 気持ちいいよお……

 そして羞ずかしいことに、歩きながら手で抑えている股間が擦れてくれて、凄まじい痒みが少しずつ解消されるのと引き替えに、私は天にも昇るような心地良さを覚えています。これではオナニーしながら歩いているのと同じです。私たちの高校はそこそこの進学校で、どの教室でも静かに授業が行われているようでした。そんな廊下を私1人だけは、アソコを揉みお尻をクナクナと揺さぶってえっちな快感を味わいながらトイレへと向かっているのです。このことを報告すれば、正彦くんは呆れてしまうことでしょう。そしてもっと厳しいお仕置きが与えられるのでしょうか。そう思うと股間を弄りながらの歩行がますます気持ち良くなってしまい、トイレにたどり着くまでに気をやらないよう注意が必要となる始末でした。

「あ〜っっ!! いい〜っっ!!」

 廊下の行き当たりのトイレの個室に入り、腰を下ろして下着をずらすのももどかしく、即座に水を流しながら痒い所をまさぐった私は、今度こそ本当に大声で歓喜を叫んでしまいました。

――こんなになってる……

 おっぱいがバーンと張り出し、乳首がビックリするくらいコチコチに固まり大きく膨らんでいました。ソコを夢中で摘み上げると、下手すればイッテしまいそうな強烈な快美の電流がビーンと流れます。そして正彦くんのためにはいた、フリル付きの小さなセクシーショーツの下は、とんでもない状態になっていました。アソコの花びらがふっくらと膨らみ、ジクジクとお洩らししたかのごとくえっちなお汁が溢れ出して太股を伝い落ちる勢いです。花びらの合わせ目の一番感じてしまうクリちゃんは、乳首以上に凝り固まって包皮からハミ出し、ソコと乳首を同時に指でクリクリすると、あっと言う間に私はアクメに達して背筋を弓なりに反らしていました。

――あん、欲しい! もっと欲しいの、正彦くん……

 私はホントにイケないえっちな女の子です。まずは敏感な先端部を弄って軽く気をやった後、もはや自制の利かなくなった指を2本揃えてアソコに突っ込むとくちゅくちゅとかき混ぜて歓びを貪ってしまったのですが、その時私ははっきりと「正彦くんのおちんちん」を入れて貰っていると頭の中で想像していたのです。1年生の時に彼と付き合い始めてまだ半年もたっていません。バージンを捧げたのは2年になってすぐの頃ですから、ホンの数ヶ月前です。それまでオナニーすらしたことのなかった私は、正彦くんのおかげでこんなに淫らな女の子になってしまいました。

 こうしてさらに二度も三度も気をやってようやく欲情が治まった私は、とてもそのまま教室に戻る勇気がなく、保健室に行って体調不良を訴えました。私は5回も絶頂に達し真っ赤な顔をして激しく息を切らしていましたから、まだ若くてとても優しい養護の先生は、何の疑いも持たずに私がベッドで寝ることを許可してくれたのです。

 数学の授業は4時間目だったのでお昼休みになりましたが、全身の火照りが消えず猛烈な気怠さを覚えていた私は、そのままベッドで横になっていました。すると恐ろしいことに、執拗な痒みがぶり返して体が又ウズウズとざわめき始め、私はベッドの布団の下で再び胸と股間に手を忍ばせてしまいました。

「どうしたの急に。気分でも悪くなったのか?」

 正彦くんが訪ねて来た時、私は慌てて手悪さをやめました。

「うん……」

 私は真っ赤な顔で目をウルウルさせながら、羞ずかしそうにそう小声で呟きました。私たちはもう校内では知られたカップルなので、気分が悪くなって保健室で休んでいる彼女を気遣う優しい彼氏、と言う状況は特におかしくなく、養護の先生も黙認してくれました。

「昼食べてないんだろ? これでも食えよ」
「ありがとう」

 そう言った正彦くんが出してくれたのは、購買部で売っているジャムパンとクリームパンとデニッシュロール。甘い物が大好きな私の好物です。さらにとどめのように、イチゴ牛乳まで。

「こんなに食べれないよ」
「バカ。俺の昼を分けてやるだけだ」
「正彦くん。こんな甘い物ばかり……」
「いいから食え!」

 彼は面倒くさそうにそう言うと、パンを千切って自分も頬張り、両手を布団の下に隠した私の口に運んでくれました。彼は甘い物が苦手なのですが。

「ベッドを汚さないようにね」

 養護の先生が、仲良く食事を始めた私たちに、しょーがない子たちね、とでも言いたげな視線を送って言いました。

――うれしい! 正彦くん、私のために……

 学年一の秀才でいつもクールな彼が、こんなバカップルみたいなことをしてくれるなんて。私はバカな女だと自分に呆れながら布団から手を出さず、彼が運んでくれるパンやイチゴ牛乳を、アーンと口を開けて食べさせてもらい、とても幸せな気分に浸りました。

「お仕置きが応えたのか?」
「……うん」

――や、ヤダ! ここでそんなこと言わないで!

 お昼を食べ終わり、もう大丈夫だろうと半ば強引に正彦くんに連れ出されて廊下を歩いている時、彼が小声で言いました。私の気持ちの中では彼と2人だけの世界でしたが、お昼休みでたくさんの生徒がたむろしているのです。「お仕置き」などと言う言葉を言い出された私は、誰か聞いているのではないかと胸をひどく高鳴らせながら、目を伏せて呟き答えました。

――わかってるくせに、イジワル……

 昨日いつもの勉強会の後彼に抱いてもらった私は、いくら教えてもらっても理解が悪く、自力で宿題が出来なかったことを理由に「お仕置き」を言い渡されました。

「お前は本当に出来が悪いな。罰として明日は出来るだけセクシーな服装で学校に来い」

 さんざんバカにされ、しょーがねーな、と正彦くんにほとんど宿題をやってもらった上、彼に抱かれる歓びを味わい制服を着直している時に言われたのです。私に選択の余地はなく、それどころか彼の前でセクシーな格好を晒すのだと思うとむしろ嬉しくて、帰宅してからも夢見心地で一夜を明かしてしまう有様でした。

 今日の早朝、まだほとんど他の生徒は登校していない学校の正門で落ち合った私に、彼は言いました。

「完全に校則違反のスカートだな」
「イヤ、そんなに見ないで」
「俺に見せるためだろ? カバンで隠すなよ」
「ああ……」

 出来るだけセクシーな服装と言われた私がはいて来たのは、これ以上は絶対無理、と言うほどガッと大胆に上げたミニスカートです。もう家を出た時から朝の冷たい外気がスースーとナマ脚に当たる下半身の頼りなさは圧倒的で、そんなスカートをはくのは初めての私は泣きたくなりました。スカートの前を通学カバンでしっかり押さえながら歩き、まだ空いていた市電で座った時も、露出した太股の上にカバンを乗せてガードしないではいられませんでした。私は正彦くんとほとんど変わらない、女子としては高身長なので、目立ってしまうのがうとましかったです。もし満員電車だったら、間違いなく痴漢の標的にされていたことでしょう。

 カバンを前から横に持ち替え、自分でもえっちだと思うムチムチの太股に彼の視線を感じておかしなくらい真っ赤になった私に、正彦くんは手を伸ばすと、何とペロンとミニスカをめくってしまいました。

「あ、イヤッ!」
「安心しろ、誰も見ていない。それに黒いのをはいてるじゃないか」

 そういう問題ではないと思うのですが。彼はさらに続けて言いました。

「どMなお前のことだ。嬉しくてドキドキしてるんだろ?」
「そんなこと……」
「どうせ家じゃ勉強もせず、オナニーでもしてたんだろう」
「……」

 いくら誰も注目していないと言っても、時々他の生徒が通り掛かるのです。まるで2人切りの勉強会の時みたいにえっちな話をされては気が気でなく、私は無言で目を伏せ泣きそうになってしまいました。

「正直に言えよ。ま、嫌なら別にいいんだぜ。そのスカートも普通に戻して、もう俺に構うな。勉強会も終わりだ……」
「待って!」

 特に普段と変わらぬ、感情をあまり表さない冷静な口調でそう言った彼が、アッサリともう私に見向きもせず去ろうとすると、私は後ろからすがり付くように呼び止めていました。無言で足を止めて振り向き、銀縁メガネの奥のクールな瞳で私を見た正彦くん。登校して来る生徒はじょじょに増え、何やってるんだろう? と私たちの方を見る人もいましたが、私は思い切って言いました。

「したわ」
「何を?」
「お、オナニーよ」

 ああ。正彦くん以外の誰も、その言葉を私が口にしたことに気付かなければ良いのですが。

「羞ずかしいやつだな。お仕置きを追加する」

――ああ、もっと羞ずかしい、えっちなお仕置きをされちゃうんだ……

 私は自分でも嫌らしいと思う、ネットリと粘り着くような視線を無言で彼に送ります。それはもちろんOKサインのつもりでした。学年一の秀才で、しかも甘いマスクの三角(みすみ)正彦君は、女子たちの憧れの的でした。告白してお付き合いを始めたのは私からでしたが、友達に半ば強引に引っ付けられたようなものでした。と、言うのも、自慢ぽくて申し訳ありませんが、私は背が高く色白の容姿は誰にも負けない自信があるのです。

「彼と一番お似合いなのは、アンタだけだって」

 頭脳明晰でイケ面の上、めったに笑顔を見せないクールな彼に恐れをなして、クラスの女子は誰も告白する勇気がなく、引っ込み思案で男の子と1対1でお付き合いしたことのない私に、告白するよう言って来たのです。私はとても億劫でしたが、完璧な彼に胸をときめかせていた一人だったので勇気を出して告白しました。こうして三角正彦と、私中塚麻美は、クラスで公認のカップルとなったのです。

 美男美女でお似合いね、と皆に羨望混じりで言われてますが、実際は私の方がどんどん一方的に彼に惹かれてしまい、今では彼の言うことなら何でも言うことを聞いてしまう、私が彼に完全に服従している関係でした。彼はいつも尊大で、付き合ってやってるんだ、という態度を崩すことはありません。でもそれすら「どM」な私の気持ちをくすぐって、ますます彼から離れられなくなってしまったのです。

「あ、麻美お早う」
「……お早う」
「どうしたの?……なあんだ」

 その時クラスメイトの女子が自転車ですれ違いざま、私に声を掛けて来ました。だけど私は、お仕置きを追加されると聞き無言で彼を見つめていたので、ハッとして返事が遅れ、その子に不審がられてしまいました。でも彼女は私が正彦くんと一緒にいることに気付くと、さっさと去って行ってくれたのです。

――ああ、こ、こんな……私って、私って……

 大好きな正彦くんに朝の学校の正門で露出狂のようなミニスカ姿を晒し、性的な「お仕置き」を口にされた私は、さらに他の生徒に目撃されたことで、「どM」の性癖がムクムクと頭をもたげてしまい、全身がワナワナと慄えおののくほどの強烈な興奮に包まれていました。

 お付き合いを始めてから、勉強を教えてもらうと言う口実で放課後彼の家に押し掛けるようになった私は、そこで自然と正彦くんに求められるままに体を与えてしまいました。彼はハッキリと、自分はSMに興味がある、と言い、私を手錠で拘束してのプレイが始まりました。処女だった私はもちろん嫌でしたが、彼との関係がおしまいになってしまうのが怖くて拒絶出来ず、徐々にプレイが過激になるに連れて羞ずかしいくらいえっちな反応を示してしまうようになり、今では立派な「どM」として彼に罵倒され、いたぶられることに大きな歓びを感じている毎日です。

 でも彼の家でなく、学校でこんな刺激的な「お仕置き」をされたのは初めての経験でした。

「あんっ!」

 私が何をされても抵抗出来ないのをいいことに、正彦くんは再びミニスカをめくって来ました。下に黒いスパッツをはいてるとは言え、クールな優等生で通っている彼が他の生徒も通る学校内でセクハラまがいの行為を仕掛けて来るなんて信じられません。でも私を襲うおぞましい興奮がますます強烈になり、もう理性が吹き飛びそうになって来たのも否定出来ませんでした。

「出来るだけセクシーな格好で来いと言ったはずだ」
「で、でも……」

 こんな凄いミニスカをはいて来たのに、彼は許してくれないのでしょうか。

「そんな黒いので隠すのは失礼だと思わないか!」
「…… ごめんなさい」

 彼らしくない強い口調で叱られた私は、自然に謝ってしまいました。

「スパッツとブラジャーを没収する」
「そんな……」
「パンツははかせてやるんだ。ありがたいと思わないか?」
「……うん」

 正彦くんはここでキョロキョロと辺りをうかがい、だんだん登校する生徒が増えて来たのを見て、この場で私から下着を没収することは断念してくれたようでした。

「トイレに行って来い」

 でもホッとしたのは一瞬のヌカ喜びでした。彼はさらに通学カバンの中から歯磨き粉みたいなチューブを出して言ったのです。

「それからこの薬を1本全部体に塗って来るんだ。お前がオナニーしてしまう、嫌らしい場所にだぞ。乳とま○こだ。乳首やクリには特に念入りにな」

 それが今私を悩ませている、猛烈な痒みを伴う体の疼きの原因です。彼の家は薬局なのですが、そこで売っている高級な性欲増進剤で、本来は中高年の人が使うための薬だと言う話でした。

「健康な若者が使うには効き目が強過ぎて危険なんだそうだ」
「い、嫌だ、怖いよ正彦くん……」
「バカ、こんなのマユツバに決まってるだろう。ちょっと嫌らしい気分になる程度だ。オナニー狂いのお前にはふさわしいお仕置きだと思わないか?」

――オナニー狂いだなんて……

 そんなひどい決め付けを学校内で口にされたのはショックでしたが、私はそれを否定出来ないえっちな女の子なのでした。連日のように縛られて彼に抱いてもらい、すっかり女の歓びを覚えてしまった私は、帰宅してからも彼との素晴らしいセックスを思い出しては指を使ってしまうのです。こんな私は淫らなお仕置きをされてしまうのも当然だと思ってしまいました。

 さっそくトイレで大量に塗ってしまったその薬は、初め彼の言う通りさほどの効果はないように思われました。スッと自然に肌に馴染み染み込んで来た、透明なジェル状の薬は決して不快なものでなく、むしろ爽快な気分になったくらいです。ところが時間が経過するに連れてジワジワと効果が現れ始め、4時間目にそのピークがやって来てしまったと言うわけなのでした。

 さて保健室を出て廊下で正彦くんと話していた私は、そこまで回想してから、恐ろしいことに体の火照りがぶり返して再び強烈な欲情が体中を突き上げて来るのを感じてしまいました。思わず、ブルッブルッと体を揺さぶってしまい、ノーブラの胸と超ミニスカの腰が嫌らしく見えたに違いありません。すかさず彼にズバリと言い当てられてしまいました。

「どうした、まだオナニーしたりないって顔だな」
「そんなことないわ……」
「正直に言え。お前、俺にパンを食わせてもらいながらオナってただろ?
「……うん」
「そして途中で2回も気をやりやがったな」
「……」
「図星だな。隠したって無駄だ。お前のイキ顔は、俺にはすぐわかる」

 そこまで指摘されては、もう取り繕っていることなど出来ません。私は他の生徒に聞かれないよう、正彦くんに耳打ちで必死に懇願していました。

「ああ、お願い、何とかして! このままじゃ、私またおかしくなっちゃう……」
「思った通りだな。どMで淫乱なお前のために、いい物を用意しといてやったから安心しろ」

 いつの間に準備していたのでしょう。正彦くんは大きな袋を私に手渡して言いました。

「中のパンツにはき替えろ。欲求不満の女を満足させる特製のパンツだ。中に入っている薬を塗ってからはくんだ」
「う、うん……」

 とても廊下で中を見る勇気などない私は、その袋を胸に抱くようにして彼に背を向け、トイレに向かいました。すると正彦くんは、私の背中に向かってこんなことまで言って来たのです。

「忘れてた。残った薬は、尻の穴に塗っておけ、ははは……」

 彼の哄笑を耳に残して、矢も盾もたまらなくなった私は脱兎のごとくトイレに向かって廊下を走り出していました。

――ああ、こんなになってる……

 駆け込んだトイレの中で、正彦くんのためにはいたつもりだったセクシーショーツが濡れ雑巾のように悲惨な状態になっているのを嘆息した私は、脚に当たるその冷たさをうとましく感じながら爪先から抜き取りました。そして物凄くドキドキと胸を昂ぶらせながら袋から取り出した「特製のパンツ」は、やはりとんでもないえっちな代物でした。

――これに薬を塗るのね……イヤだ、大きい……

 それは全体が妙に頑丈なゴムで出来ているらしき「パンツ」でしたが、内側の股当ての部分にニョキリと男の人のモノの形をした嫌らしい突起が突き出ています。私は手に取ってそれを目にした時、ペロリと唇を舐めるえっちな仕草をしてしまい、1人で赤面していました。そして潤滑油にしろと言うことか、朝塗らされた薬のチューブがもう1本入っており、私は泣きたい気分でしたが彼に逆らうことは出来ません。それをコッテリと男根型の突起に塗り付けていると、どうしても正彦くんと比べてしまいました。正直な所、彼のモノと遜色のないサイズで、こんな大きな無機質の物体を大事な体の部分に収めることには恐怖を覚えましたが、それよりもそれを入れてみたいという、はしたない衝動の方が強烈でした。

――変なイボイボが付いてる……

 その大きなペニス型に薬を満遍なく塗っていると、根元付近に沢山の凸凹突起が植えられているのに気付きました。いかがわしいバイブレータ類の快感も教えられている私には、すぐにその意味合いがピンと来ます。このイボイボは疑似男根をアソコにくわえた時、女の子の急所の蕾に当たって同時に責めるためのものに違いありません。私はこのようなクリバイブを使われながら犯されると、快感を何倍にも感じて狂ってしまうので、もう気が気ではありませんでした。でも彼の言い付けは絶対です。そしてそのえっちなイボイボにも薬を丁寧に塗布し終えた私は、はたと動きが止まってしまいました。

――薬がまだかなり残ってる……ああ、オシリは嫌だ……

 残った薬は全部アナルに塗らねばならないのです。前は大きなモノで塞がれるのですが、あの強烈な痒みが尻穴にまで生じてしまうのかと思うと、私は彼がついでのように言い残した言葉の重大さに慄然としてしまいました。その部分が立派な性感帯の1つであることは、よくわかっています。正彦くんの指や舌でほじくられると、アソコからお潮を吹いてしまうほどメロメロに感じてしまうし、アナルに小さな振動ローターを埋められてから同時に前部を犯された時は、わけがわからない程興奮して、これまでで最高の素晴らしい歓びを覚えたものです。正彦くんはアナルセックスまで試そうとしていますが、私の方が苦痛で泣いてしまうのでまだ成功はしていません。彼はSだけど、女の子に肉体的な苦痛を与えるのは好まないようです。

「オナニー狂い」の私でしたが、アナルを弄って楽しんだことはありません。人間として最も羞ずかしい排泄の箇所で歓びを覚えてしまうことには強い抵抗感があり、ソコは正彦くんに自由を奪われて無理矢理悪戯されるからこそ快感を感じてしまう箇所なのです。自分から尻穴を指で弄って快楽を求めるなど、とても考えられない羞ずかしい行為でした。

――あ、あ、オシリなのに……ど、どうして……

 ところが正彦くんの言い付けに従い、薬をタップリ盛った人指し指を仕方なく尻穴にズブズブと打ち沈めていくとどうでしょう。信じられないほどの奥深い歓びがゾクゾクと込み上げて来るではありませんか。

「はおお〜っっ!!」

 いつの間にか人指し指を付け根までアナルに打ち込んでしまった私は、あまりの心地良さに生々しい声を絞り出してしまい、慌てて指を抜いてしまいました。

――だ、駄目よ、こんなのがクセになっちゃ……

 それが私の偽らざる心境で、手を出してはいけない禁断の果実のようだと思いました。そして、それからきついゴムパンツを脚に通していき、いよいよ正彦くんに負けない大きなペニス型をすでにグズグズにトロけたアソコに打ち込んでいきます。薬の滑りもあってほとんど苦痛を感じずスムーズに大きなモノが入って来ましたが、メリメリと入口を押し広げ抉るように侵入する男根型の感触はやはり凄まじく、ゴムパンツをピッチリとはいてしまうとその密着感は息も付けないほど強烈に感じられました。

――あ、イヤ! い、イボが当たってる……凄い……

 それだけではありません。やはり思った通りゴムパンツの内側に植えられたソフトなイボイボがピトリと半剥け状態のクリトリスを包み込むようにフィットして、予想以上の快感に見舞われた私はうろたえてしまいましたが、じっとしていてもゴムパンツがグッグッと締め付けて来るので、その強烈な刺激を外すことは不可能でした。こんなパンツをはかされてしまっては、自分がどれだけえっちな体にされてしまうのかと思うと、全身の血が逆流するような興奮が込み上げて来ます。しかもこれをはいて教室で授業を受けねばならないのです。

 いつまでもトイレにこもっているわけにはいかず、意を決した私はミニスカを戻しワナワナと慄える脚取りで個室を出、廊下を歩き始めました。すると歩くだけで大きなペニス型がアソコを突き上げ、ソフトイボがクリトリスとズリズリ擦れて、ほとんどオナニーしているのと変わらない快感が生じてしまいます。私は無意味だけど両手でミニスカの前部を抑え、えっちにお尻をプリプリと揺さぶるモンローウォークみたいな歩き方で、正彦くんの待つ教室へと向かったのでした。

「ずいぶん特製のパンツが気に入ったみたいだな。何回気をやったんだ?」
「わかんない……ああ、もう、もう、止めてお願い! 本当に頭がおかしくなっちゃう……」
「ははは、マジでこれ以上バカになっちゃ困るな。イッちまった回数も数えられないとは、算数も出来ないみたいだからな」
「あん、正彦くんのイジワル……」

 その日の放課後、人目を気にする余裕もなく正彦くんにすがり付くようにして学校から近い彼の家に転がり込み、部屋で2人切りになると、私はネットリと粘り着くような嫌らしい視線を送ってゴムパンツの辛さを訴えました。はいただけでオナニー同然の快感を覚える特製パンツにはさらに嫌らしい仕組みがあり、リモコンでペニス型とソフトイボがバイブレータとなって私の股間に襲い掛かって来たのです。斜め後ろの席の正彦くんは、私が人知れず快感に乱れる様子を楽しみながら、リモコンバイブを操って来ました。一度先生に当てられて黒板に問題の答を書いた時など、ペニス型バイブがジジジと動き始めて狼狽した私はチョークを持つ手が止まってしまい、さらにクリバイブまで動かされるとポトリとチョークを取り落として、ウッと股間を抱えてしゃがみ込み、何事かと心配そうに声を掛けて来た先生やクラスメイトたちの視線に晒されながら、これまでで最高に強烈なアクメを迎えてしまいました。あり得ないほどの短いスカートなので、しゃがんでしまった時に妙なゴムパンツしかはいていない股間まで見えていたかも知れません。

 こうして私は冗談でなく10回近い絶頂に昇り詰めてしまい、完全にヘロヘロの状態で彼の部屋にたどり着いたのです。リモコンバイブは強弱調整が出来るようで、今ゴムパンツの中はとても緩やかなバイブがジーッと掛かっています。そのため私は一思いに達することも出来ず、強烈な性的興奮状態から下りることも出来ず、蛇の生殺しのような状態で本当に頭がおかしくなってしまいそうでした。

「脱いだパンツを寄越せ」
「……これ」
「ガビガビだな。麻美のま○このニオイがするぜ」
「イヤッ! そんなの、捨ててちょうだい……」

 彼はいつも向かい合わせで座って勉強する小テーブルの上に、私の汚れたショーツをこれ見よがしに置いてしまったのです。

「よし、勉強会を始めるぞ」

 彼は私が嫌がってもどこ吹く風と言った様子で取り合ってくれず、数学の勉強の準備を始めました。私も観念して彼の正面に正座で座りましたが、下半身を襲っている2つのいたたまれない感触に懊悩は深まるばかりです。

――アソコとクリが、トロけちゃいそうに気持ちいい、又イッチャイそお!……オシリが痒い! ああ、何とかして……

 特にずっとウズウズと猛烈に疼き上がりながら何の刺激も与えられないアナルの窮状は深刻でした。淫らな体に調教されて、他の箇所なら正彦にはしたないおねだりをするのも平気な私でも、オシリの穴を弄ってだなんて羞ずかし過ぎてとても言えません。同じように薬で疼き刺激の与えられないおっぱいの方は、授業中机に突っ伏して密かに手で揉み上げ、指で乳首を転がして快感を貪ったおかげで、今ではあらかた痒みが治まっていましたが、アナルだけはどうにも出来ずにここまで来てしまったのです。

「おい、ちゃんと考えてるのか! 簡単な三角関数の応用じゃないか……」

 ああ。私は三角関数が大の苦手で、サイン、コサイン、タンジェント、なんて聞いただけで気分が悪くなってしまうんです。今過激なミニスカに包まれた下半身を遅う強烈な欲情に悩まされた状態で、数学の勉強など頭に入るわけはありません。 

 その時部屋をノックする音が聞こえ、私はビックリしました。正彦くんのお父さんはお医者さんで、お母さんは薬剤師ですが、彼の部屋に顔を出されたことは一度もありません。夕方から数時間、彼の部屋を訪れる人はいないことがわかっているからこそ、私たちは勉強会の後愛の営みに耽っていたわけですが。

「失礼します」

 そう涼しげな声で茶菓子を盆に乗せて入って来たのは、まだ若い女性でした。

――綺麗な人……

 その女性は今時珍しい漆黒のロングヘアを肩の長さで切り揃えていて、思わず見とれてしまうほどの日本的な美女です。ゆったりした黒っぽいホームウェアでしたが、和服が似合いそうな人だと思いました。

「姉貴だよ」
「あ、あの、中塚麻美です。いつも正彦くんに勉強を教えてもらっています……」

 彼は1人っ子だとばかり思っていた私は、慌てて初めてお目に掛かったお姉さんに頭を下げました。そしてある致命的なことに気付いたのですが、どうしようもありません。

――私のショーツが、テーブルの上に……

「正彦の姉の恭子です。こちらこそ、いつも正彦がお世話になっております」

 お姉さんは彼と歳が離れているようで20代後半くらいに見えましたが、弟のガールフレンドに対するものとは思えないほど礼儀正しく、畳の上に三つ指をついて挨拶されて、私の方が恐縮してしまいました。

――お姉さん、凄い巨乳……

 そしてその時どうしても目に入ってしまったお姉さんのふくよかな胸の谷間の立派さに、私は同性なのにドギマギしてしまいました。申し訳ないのですが、私はお姉さんの醸し出している過剰なまでの女のフェロモンを感じ取り、姉と弟という関係なのに、正彦くんと意味深げに目配せする様子に不自然なものを本能的に感じていました。すると正彦くんはとんでもないことを言い出したのです。

「姉さん、悪いんだけど下着を貸してやってくれないか」
「下着って……」

 驚いた様子の恭子さんに、正彦くんは何とテーブルの上に置いていた私の汚れショーツを手に取って言いました。

「彼女、ちょっと事情があって下着をこんなに汚してしまったんだ。ノーパンじゃ帰れないからさ……」

 一体何てことを言ってくれるのでしょう。常識外れもいいところで、正気の沙汰とは思えませんでした。

――アン、い、イヤあ〜っっ!!

 私が何ともいたたまれない思いでいると、正彦くんの悪戯でしょう、リモコンバイブがにわかに振動を強めて来ました。はしたな過ぎる私の超ミニスカを注視しているに違いない恭子さんの目の前で、どんどん突き上げて来る素晴らしい快感は抑え難く、私はもうどうにでもなれとバイブの振動に身を任せてしまうよりありません。

 そして恭子さんは、相変わらず礼儀正しい態度を崩さず彼の異常な頼みに答えました。

「わかりました。少々お待ち下さいね、麻美さん」

 私は唖然として何も言えず、茶菓子を置いた恭子さんがそそくさと部屋を出て行くのをただ見送るばかりでした。

「又気をやったのか、姉貴の前で。お前は本当に、どうしようもない淫乱だ」
「正彦くん、ひどい人……」
「麻美がイッたのを隠す顔は最高だな」
「どうして下着なんか……」

 お姉さんの前で女の恥を晒させてしまう正彦君に恨み言を述べたつもりでしたが、私の声は甘くしゃがれており、嫌らしい女の媚態のように聞こえてしまったでしょう。そして彼に「イキ顔」をほめられると、ますます胸がキュンとなってしまいます。恭子さんにショーツの替えを頼んでしまう破廉恥さを問い質そうとしても、彼ははぐらかして何も答えてくれず、お姉さんのことを話し始めました。

「姉貴はさ、出戻りなんだよ。離婚して、この間からうちに帰って薬局の手伝いをやっている」
「お姉さん、凄い美人ね」
「ははは、妬いてるのか、麻美」

 妬いてるのか、と言う正彦くんの言葉はただの冗談ではなさそうでした。どうして彼はそんなことを言うのでしょう。実のお姉さんに私が嫉妬する理由などないではありませんか。

――やっぱり正彦くん、お姉さんと……

 頭脳明晰でクールな正彦くんは、男女のことになると、常人にはうかがい知れない人です。皆から羨望の目で見られる人並み外れた容姿の私を冷たくあしらい、かえって彼から離れられなくしてしまった正彦くんなら、実のお姉さんと男女の関係を持ってしまうことも、ありそうなことに思われるのです。いえ、間違いありません。わざわざガールフレンドを連れ込んでいる自分の部屋に顔を出させ、下着の話などを平気で持ち出すやり方からして、彼と恭子さんはきっと道ならぬ関係にあるのです。

――私に妬かせようとしてるんだ……恐ろしい人……

 私だけではありません。反対に恭子さんにも私のことを意識させて、実のお姉さんに嫉妬の炎を燃やさせようとしているのです。三角関係にある女同士の気持ちを弄んでしまおうと言う正彦くんは、天性の女泣かせなのでしょうか。そんな正彦くんの思惑がわかっても、彼の魅力に取り憑かれた私には、恭子さんに敵愾心を持ってしまうのをどうしようもありませんでした。

「お待たせしました。このような物でよろしければ、どうぞお使い下さい、麻美さん」

――一体、どういうつもり? そんなパンツ、あり得ない……

 恭子さんが持って来たのは、和風美人の彼女のものとは信じられない、下品なショッキングピンクのTバックショーツでした。人工的な感じのする微笑みを浮かべた恭子さんが、まるで私に話し掛けて来ているような気がしました。

――そんなえっちなミニスカをはいてるエロ娘には、こんなパンツがお似合いよ……

「姉貴がこんなTバックを持ってたとはな。驚いたよ……」

――正彦くん、もうお姉さんのことなんか話さないで!

 恭子さんがピンクのTバックを渡す替わりに、私の汚れショーツを持って部屋を出ていくと、正彦さんはそのヒモだけのように見える下着を手に取って言いました。彼は和風美女のお姉さんがそれを身に着けている姿を想像しているのでしょうか。悔しいけど、私も恭子さんのピンクTバック姿が脳裏に浮かんで、さぞかし魅力的であろうと思ってしまいました。

「お前に似合うかな」
「ううん。私なんか……」

 私は心にもないことを口にしました。和風で清楚な美女の恭子さんも、はしたない下着とのギャップが映えると思いますが、彼女に負けない色白で大柄の、よくフランス人形みたいだと褒められる私には、もっと良く似合うと思うのです。

――ミニスカの下にピンクのTバック……

 今私がはいてるセーラー服の超ミニスカートで、ピンクのヒモみたいな下着をチラつかせたら、きっと物凄くえっちでしょう。今日露出のアブない快感に目覚めてしまった私は、そんな妄想をたくましくしてしまう有様でした。でもそんな妄想に耽っていると、私は忘れていた激しい感覚に突き上げられて、恭子さんが部屋を去るなり必死で口走りました。

「正彦くんっ!」
「何だ?」
「痒いの……もう我慢出来ない、何とかして!」
「どこが?」
「お、オシリ……」

 私は顔を熱くしながらその部分を口にしました。他の性感帯を刺激されて何度も極めてしまい、その辛さを忘れることが出来ていましたが、改めて意識するとズキンズキンと猛烈な痒みが背筋を突き上げて来て、もういても立ってもいられない、という表現がピッタリでした。なのにピッチリと分厚くきついゴムパンツにガードされて手の施しようがないのです。

「じゃあ手を背中で組め」
「は、早くう! お願いいっっ!!」
「ガッツクなよ」
「だってえ〜」

 私はすぐに背中に回した両手に手錠を掛けてもらいながら、正彦くんに甘えておねだりしました。手錠は彼に抱いてもらう時の必須アイテムで、手の自由を奪われることは私の体を自由にして良いと言う意思表示でもあるのです。

「ケツを突き出せよ」
「うん」

 本当に気が触れそうな痒みに悩まされていた私は、後ろ手錠の体をうつ伏せに倒すとミニスカのお尻を高く掲げて見せました。スカートとゴムパンツと言う邪魔物が何とももどかしく、一刻も早く彼に脱がせてもらって疼き上がるアナルをいたぶられたいという一心でした。

「ははは、メチャクチャにエロいな、このスカート。今日は服をしたまましてやろう」
「うんっ!」

 私はもう嬉しくて鼻を鳴らし、痒みが募るお尻をガクガクと揺さぶっていました。服を脱ぐ手間が省けるのは大歓迎です。

「体に馴染んじまったのかな。このパンツ、なかなか取れないぜ……」
「ああ……は、早くう!」
「清純派代表の中塚麻美が、犬みたいにケツを突き出して、早くパンツを脱がせてとおねだりしてるとはな。クラスの連中が見たら腰を抜かすだろうな……」

 彼が口にした通り、長時間の着用によりまるで体と一体化したかと錯覚を覚えるほどきつく密着して腰に喰い込んだゴムパンツを、ゆっくり引きはがすようにずらしていきながら、正彦くんがそんな意地悪を口にしました。そう、私中塚麻美は背が高くて色白のフランス人形みたいな目立つ外見だけど、とても大人しくて内気な女の子です。クラスの人たちは皆、私には男性経験などないと思っているに違いありません。公認でお付き合いしている正彦くんも、学校で見せる真面目な優等生ぶりと、この部屋で私を求める姿はまるで別人のようですから。

 私は三角正彦くんとお付き合いを始めるまでは、皆が思っている通りの清純な少女だったのです。

「それが今じゃ立派など淫乱で変態もいいところだな」
「言わないで……」
「ケツの穴をイジめて欲しいんじゃないのか?」
「……うん、イジめて。麻美のオシリのアナをめちゃくちゃにイジってえ!」

 ますます痒みが募って火を噴きそうになっている羞ずかしい排泄口が外気に晒されると、私は自分から夢中でそんなえっちな言葉を口走っていました。

「ははは。それじゃお望み通りケツをイジメてやろう」
「そ、それって……」
「イジメて欲しいんだろ?」
「ああ……」
「力を緩めるんだ」

 彼が持ち出して来た丸い形の道具を見て、私の顔は引きつっていたと思います。でも彼がその先端部の細い管をお尻の穴に当てがい、ズブリと突き刺して来ると、猛烈な痒みで疼き上がっていたアナルははしたなくその刺激を歓んでしまいます。それどころか、正彦くんが丸い部分を押してチュルチュルと生暖かい液体が注入されると、それがおぞましい快楽を生じて、私は生々しい呻き声を絞り出していました。

「んああ〜っ!」
「どうした? そんなエロ声を出しやがって。浣腸と言うのもまんざらじゃないみたいだな……」

 SM好きの正彦くんの手でえっちな体にされてしまった私も、アナルだけはどうしても嫌悪感が拭い切れず、浣腸だなんてひどいことをされたのは初めてでした。なのに、こんなに感じてしまうなんて……私はアナルを突き上げる歓びに慄えおののきながら、今だ抜かれていない疑似ペニスバイブにアソコの粘膜を夢中で絡み付かせていました。

「1本全部入ったな。面白いフタをしてやろう」

 正彦くんはそう言うと、イチジク浣腸を引き抜いて「面白いフタ」でアナルを塞いで来ました。

「ああ〜っっ!!」

 それは大便をせき止めてくれる大きなプラグでしたが、力が入ると全体が激しく振動を始め、その心地良さに私は歓びの声を張り上げてしまいました。

「うるさい女だな。口を塞いでやろう」

――正彦くん! ああ、嬉しい、ご奉仕させて……

 私は顔の前に立った正彦くんが堂々と露出させた男性自身にむしゃぶりつき、彼も興奮して根が生えたようにガッシリと勃起させていたことに、大きな歓びを覚えていました。ジーッと激しくバイブするアナルプラグからも痺れるような快感が次々に込み上げて、私はチュパチュパと淫らな水音まで立てながら立派なペニスを愛情を込めて丁寧にしゃぶり続けました。

「失礼します」

――恭子さん!

 ノックがあったでしょうか。結局2人とも手を付けていない茶菓子を下げると言う名目でか、お盆を手にしいきなり入室して来た恭子さんと目が合った私は、驚きうろたえて正彦くんのモノを吐き出そうとしました。でも、彼が私の後頭部に手を回して強く引き寄せ、私はお姉さんに目撃されながら彼への「ご奉仕」をやめることが出来なかったのです。努めて感情を押し殺そうとしている恭子さんは落ち着いた所作を崩すことはありませんでしたが、何か言いたげな、つぶらで黒い瞳がゾッとするほど妖艶で、二度と忘れないと思ったほどです。

 恭子さんが無言で手付かずなままのコーヒーカップ2つとお菓子を盆に乗せていると言うのに、正彦くんは私のセミロングの髪を優しく撫でながら言いました。

「ホラ、もっとしっかりしゃぶれよ。お情けが欲しいんだろ?」

――恭子さんの前なのに!……で、でも、オシリが凄いの、た、たまらない……

 正彦くんは姉の恭子さんを遠ざけるどころか、あえてこの場を目撃させるようにし向けたのでしょう。私は無言の彼女がどんな思いで、男女の関係にあるのであろう弟とガールフレンドの歪んだ愛情行為を眺めていることかと思うと、同性としてとても耐えられない気持ちになりました。私と恭子さんと言う2人の女性の気持ちを弄ぶ正彦くんを恨めしく思うものの、股間の前後、とりわけアナルで小刻みに慄えるバイブの快感が私を天国へと誘い、まるで恭子さんに見せ付けるかのようにブルッブルッと大きくお尻を揺さぶってしまいます。クチュクチュと嫌らしい音まで立てながら正彦くんをネットリとしゃぶり上げる口の動きも止められませんでした。

 そしてとうとう恐ろしい崩壊の時がやって来ました。ぎゅるるる〜と言う不穏な音が私の下腹部から聞こえたのです。あっと言う間にムクムクと猛烈な排泄の欲求が込み上げて来て私が覚悟を決めると、正彦くんは信じられないことを恭子さんに言ったのです。

「姉さん、コイツのオシリのフタを外してやってよ」

 不埒な弟の言葉をどんな思いで聞いたのでしょうか。恭子さんは相変わらず黙ったままで、しかしキッパリと私の尻穴に埋まって慄えているプラグを引き抜いてしまいます。たちまち下品な破裂音と共に決壊した私のアナルは、恭子さんの手を汚す勢いで大量の汚物を排出しました。すると口内でも正彦くんがビュッと爆発を起こし、信じられないことに私は排便しながら激しく気をやっていたのです。

「姉さん、すまないけどついでにウンチも片付けてやってよ。ティッシュでコイツの後始末もしてくれるかい? 麻美、お前は俺のをキレイに掃除しろ。今日こそお待ちかねのアナルを犯してやるよ、ははは……」

 恭子さんはきっと私と同じで、正彦くんの言うことに全て従ってしまう関係なのでしょう。文句も言わずに私の汚れたお尻の後始末をしてくれました。浣腸も、そしてアナルファックも初めての私は怯えて体の慄えが止まりません。恭子さんがティッシュを丸めた指をアナルの奥深くまで突き入れてクニクニと蠢かせる感触は非現実的で、これは本当に起こっていることなのか、悪い夢なのではないかと錯乱してしまいそうでした。

 恭子さんは私のお尻を清め終わると、正彦くんが用意していたらしき新聞紙に汚物をくるみ始め、その間私は一滴もこぼさないよう、彼の幹のすみずみから舌で舐め取った苦い粘液をゴクリと喉を鳴らして飲み下しました。私の「お掃除」のおかげで、一度放出して柔らかくなり掛けた彼の宝物がたちまち勢いを取り戻し、むしろ射精前より一層硬度を増して口を一杯に満たしてくれるのが、私の女のプライドを心地良くくすぐります。

――恭子さんは、私のウンチの始末をしてればいいのよ!

 私の中の悪魔がそんなひどい言葉を囁きました。そしてうつ伏せの私に背後から覆い被さった正彦くんはすっかり逞しく回復したシンボルを、恭子さんが清めた私の尻穴に押し当てて来ます。私はもう彼女の存在など頭の中から消し去って、甘えるように彼に訴えました。

「正彦くん、怖い……」
「大丈夫だろ。ソレ、ソレ、痛いか麻美?」
「ま、正彦くん……ううん、キモチイイ……」
「それ見ろ。このヘンタイめ!」
「あ〜っっっ!!!」

 それは正に天と地がひっくり返ったような衝撃でした。彼がギンギンに硬直したモノをズブズブと尻穴に埋めて来ると、恐れていた苦痛を感じたのは束の間で、すぐはるかに強い快感に取って替わられたのです。前にも太いバイブをくわえているのに、アナルまで犯されてこんな気持ちになってしまうなんて、彼が言った通り「ヘンタイ」だと思いましたが、もうどうにもなりませんでした。そして彼の姉の恭子さんの前でアナルを貫かれると言う背徳も、私を狂わせる強力なスパイスだったことは否定出来ません。正彦くんがクシャッと言う感じでアナルの奥深くまで突き上げて来ると、私は何もかも忘れて歓喜を咆吼しアナルファックの狂乱へと突入していったのです。

――バタンッ! ダッダッダッダッ……

 ドアが壊れそうなくらい激しい開閉音と、続く廊下を走る音は、初めてのアナルファックの狂悦に絶叫する自分の声でかき消されて、まるで別世界から聞こえて来るかのように私の脳のホンの片隅に聞こえていました。

次の日の早朝、前日と同様学校の正門で落ち合うと、さっそく正彦くんは私の前にしゃがみ込み、超ミニスカをベロンとめくって来ました。そして堂々とスカートの中をガン見するのです。まだほとんど誰もいないとは言え学校での破廉恥な露出行為にも、クセになってしまった私は全身の血がざわめくような興奮を覚えてしまいます。

「こんなヒモみたいなパンツじゃ、後ろから見たらノーパンみたいだな。それにマ○コに喰い込んでハミ毛がボウボウだ」
「イヤッ!」
「姉さんの下着じゃ、お前みたいにデカいやつにはサイズが小さいのかな」

 何と言う悪趣味でしょう。私は昨日帰る時にはかされた恭子さんのピンクTバックをずっと着用しているのです。彼の言う通り小柄な恭子さんの下着は私には合わないので、股間に痛いくらい喰い込んでしまっています。

「しっかりオナったか?」
「ううん、無理よ……だって……」

 昨日私は背徳のアナルファックにトチ狂い、5回くらい立て続けに気をやってしまったのです。彼の話ではアナルによる絶頂は連続して訪れるのが特徴だそうですが、初めての私には過酷すぎる経験でした。そしていつもは控えるように戒められているオナニーを、ある目的で積極的にしてしまうように言われたのですが、クタクタにくたびれて帰宅した私に、もうそんな余力は残されていませんでした。

「しょーがねえな。じゃ学校で出来るだけオナって、シミを付けろ。薬も使わせてやるよ」

 彼は私に恭子さんのTバックショーツをはかせるだけにとどまらず、トイレで後始末もせずオナニーして私が出してしまう体液を出来るだけ染み込ませるようにと、常軌を逸した命令をくれたのです。例の媚薬のチューブを手渡されてトイレで塗って来るように言われた私は、どうしても聞かずにはいられませんでした。昨日はほとんど心神喪失状態だったため、その奇妙で破廉恥な行為の意味を聞かないまま、命令だけを言い聞かされていたのです。

「あ、あの、正彦くん。どうして、こんなこと……」
「お前も姉さんも、かわいい俺の女だ。これから仲良くしてもらわないと困るからな」
「お姉さんと仲良くするって……」
「嫌ならもう俺に構うな」

 それはいつもの彼らしい冷たく突き放した言い方でしたが、実の姉である恭子さんと仲良く彼の「女」になる、と言うのはあまりにも不道徳で許されない提案であるように思いました。そして、その意思表示として、身に付けた恭子さんの下着に私の体液を染み付けるだなんて……

「正直言って姉さんの相手だけでもウゼエんだよ。もうお前に構わなくていいと思ったら、せいせいするぜ。俺、来年は受験生だしな……」

 ところが彼にキッパリとそんな酷薄なことを言われると、私の頭に姉弟とは思えない妖艶さで部屋に現れた恭子さんの姿が浮かびました。

――正彦くんが恭子さんの相手を……そんなの許せない!

 相手は正彦くんと血を分けた実の姉なのです。そんな女に負けて彼を失ってしまうことには耐えられませんでした。

「待って。分かったわ、言う通りにする。だから……」

 最後に残った私のプライドが、捨てないで、と言う情けない言葉を飲み込みました。

――恭子さん。あなたの下着を私の体でメチャクチャに穢してあげるわ

 こうして私は正彦くんの思惑通り、休み時間と授業中を問わず一心不乱にオナニーに耽り、アソコが出すおしっことえっちな汁で恭子さんのTバックショーツを、ベトベトに汚してやりました。昨日大量に排泄してしまったため、大きい方を付けてやれないのが残念でした。

 彼にもらった高級媚薬も不要だったと思います。憎い恭子さんの私とは対照的な小造りで日本的な美貌を思い浮かべながら、授業中密かに指を使う行為は恐ろしく刺激的でした。そのため私はとめどなく淫らに体を燃やし、まるで夢の中をフワフワと漂っているような心地良さに包まれながら、彼女の下着におびただしい染みを作ることに成功したのです。

 こうしてミニスカの下で嫌らしくワレメに喰い込んだ恭子さんのTバックショーツをまるでお洩らししたかのようにグッショリと濡らした私は、その冷たさをうとましく感じながら、放課後正彦くんと一緒に彼の家に向かいました。

「姉さん、麻美を連れて帰ったぜ。コイツと仲良く俺の女になる決心はついたかい?」

 彼の部屋に入るなり、ムッとする濃厚な嫌らしい女の芳香が充満しているように感じて、私は胸が悪くなりました。そしてその原因である、ベッドの上で拘束された全裸女性の施されていた処置の残虐さは衝撃的で、私は魂を奪われてかのように見入ってしまいます。

「三角豆吊しと言うんだ。なかなか楽しそうなお仕置きだろ?」

 四肢を人の字にガッチリと拘束された恭子さんは、さらに両乳首とクリトリスと言う3点の女の急所である「豆」にテグスのような糸を繋がれて、まるで三角錐を形作るかのように上方に吊られていました。ベッドの上に金属製のポールが突き出ていて、3つの「豆」を吊ったテグスはひとまとめになってそこに付けられていた滑車に繋がっています。

「姉貴のやつ、お前のことをさんざん罵って、別れろなんて俺に指図しやがった。それで今朝からこうやってお仕置きしてやってるのさ」
「ひどい……」

 憎い恭子さんでしたがあまりに残酷な「お仕置き」に、私は同性として恐怖を覚えそう口にしました。

――こんなことされたら……

 乳首はともかく、着衣の上から触れられても飛び上がってしまう程鋭敏なクリトリスを糸で吊り上げられるなんて、想像しただけで血も凍りそうな恐ろしさです。恐らく凄まじい激痛でのたうち回ることになるのでしょう。

「ははは、すっかり大人しくなったじゃない、姉さん。まだ起きてるんだろ? 俺を色仕掛けでたぶらかした、薄汚い小娘がここにいるよ……」

 恭子さんは全身を大量の発汗でヌラヌラと輝かせ、恐ろしい苦痛で美貌をひどく歪ませ凍り付いているようでしたが、時々痙攣するように体が慄えるので昏睡してはいないのです。そして私の存在を告げられた恭子さんはゆっくりと目を開けたのですが、光を失い混濁していた瞳に焦点が結ばれて私の姿を認めた途端に、まるで傷付いた獣のような恐ろしい呻き声が洩れました。

――恭子さんも、私が憎いんだ……

 私が映っているのであろう美瞳が、目を背けたくなるような憎悪の炎でギラついているのがわかり、私はそう確信しました。

「姉さん、下手に動かない方がいいよ。大事な豆が千切れちまうぞ」
「ぐあ〜っっっ!!!」

 何と言うことでしょう。恭子さんが目を開けて私を睨み付けていると見た正彦くんは、滑車でさらに少し吊り糸を引っ張り、彼女から断末魔のような重たい悲鳴を搾り取ったのです。私はさすがにもう我慢出来なくなって口走ります。

「お願い、やめてあげて!」
「お前を口汚く罵倒して、俺に別れろ、と言った女だぞ」
「でも……」

 女性にとって最も辛い箇所をいたぶられる残忍なお仕置きを見せられて、平気でいられるわけがありません。しかし続く正彦くんの言葉はショッキングでした。

「勘違いするなよ、麻美。女の体はいくらでも痛みに耐えられるように出来てるんだ。でなきゃお産なんか出来るわけがない。姉貴もどMでさ、痛め付けられてスッゲエ歓んでるんだぜ。お前にもわかるはずだ……」

――あり得ない……で、でも……

 私は正彦くんの勝手な理屈を論外だと思いながら、恭子さんのひどい苦痛で歪められた顔が最高の快楽を訴えているものにも見えてしまったのを否定出来ません。そしてもし私がこの「三角豆吊し」をされてしまったら、と想像してしまうと彼の言葉が真実味を持ってしまい、いつの間にか全身が凄まじい興奮でガタガタと大きく慄えていました。恭子さんは少しでも動けば大事な女の子の急所に激痛が走る残酷なお仕置きを、ほぼ半日耐えて来たのです。

「俺はウソなんか言ってない。ソラ見ろ」

 正彦くんは恭子さんの吊られた花芽の下の唇を指でくつろげて見せました。中からドロリと大量の淫密が溢れ出し、指ですくうと納豆のようにネバネバの糸が引いています。何よりベッドのシーツが大量のおねしょでもしてしまったかのように洪水状態だったのが、彼の言葉を裏付けていました。

「んん〜っっ!!」

 恭子さんは、激しい苦痛と快楽の狭間で正気を失いかけているのか意味のある言葉を発することが出来ず、ただ苦悶の呻きを搾り出すばかりでした。でもそれは聞きようによっては、強烈過ぎる快感に狂った女性が甘くむずかるように鼻声を洩らしているようにも思えるものでした。

「おい麻美。姉貴の顔に近付けて、例のパンツを見せてやってくれ」
「ええっ!?」

 私は戸惑い尻込みしましたが、正彦くんは強引に私を麻美さんが拘束されたベッドに上がらせ、膝立ちの姿勢で彼女の頭の上の方をまたいで、ミニスカの中をのぞかせる格好に誘導しました。

「姉さん、目を閉じるんじゃないよ。さもなきゃ……」

 正彦くんがさらに滑車に手を掛けると、再び恐ろしい悲鳴を上げた恭子さんは仕方なく目を開け顔面騎乗の格好で迫る私の股間に目をこらせたようです。

「コイツ、仲良くしたいからって、こんなに姉さんのパンツを汚したんだよ。麻美、もう一度オナって、姉さんにシミを付ける所を見せてやってくれ」

 ああ。何と言う不謹慎な行為でしょう。私は恋敵に当たる恭子さんの顔面に今にも触れそうなほど腰を落として彼女の視線を痛いほど感じると、理性が粉々に吹き飛ぶほどの強烈な興奮を覚えて、今日1日何度も繰り返し行った指弄りを始めてしまいました。股間に喰い込む恭子さんのTバックの下に入れた手指でクリ豆をくじり蜜壺を指でかきまぜ、さらにもう片手の指をアナルにまで打ち込むとあっと言う間に凄まじいアクメが訪れ、ほとんど失禁したのと変わらない豪快な潮を吹いてしまった私の体液はショーツを滴り落ちて、恭子さんの顔にまで掛かってしまったのです。

「姉さん、わかったかい? コイツと仲良くしてくれりゃ、姉さんも俺の女にしといてやるよ」
「……イヤ」
「強情だなあ」

 またもや正彦くんの手が滑車に掛かると、恭子さんは張り裂けるような悲鳴の後号泣を始めました。でも正彦くんは怖ろしい人。通ならぬ関係にある、絶世の美女と言って良い実の姉の全てを晒け出した哀れな姿にも心を動かされないのです。

「いくら痛い目に遭わせても、よがり泣くばかりじゃ埒が開かないな」

――よがり泣くだなんて、ひどい! 恭子さん、死ぬ程痛くて泣いてるのに……

 でもその、人を人とも思わぬ傍若無人な正彦くんの言葉と、狂ったように泣き叫ぶ恭子さんの姿を重ね合わせると、私はもう全身の血が逆流するほどの興奮が抑え切れなくなり、恐ろしい結論に達したのです。

――私も、正彦くんにイジめられらたい……あんな風にオマメを吊られたら、どんなに素敵かしら……

 だって真っ赤になって泣きじゃくる恭子さんの、白目を剥き涎を吹きこぼして悶絶する顔は、確かに凄まじい苦痛と同時に至福の歓びをも浮かべていたのですから。

――これがどMってこと?

 いつも彼が私を罵倒するその言葉が恭子さんと私を呪縛して、正彦くんから離れられなくしていることがはっきりわかりました。彼が鬼畜のように私たちを扱い、ひどい辱めを与えればそれだけ、どMの私たちは彼なしでは生きていけなくなってしまうのです。「三角豆吊し」と言う非道なお仕置きによって、恐らく発狂寸前に追い込まれている恭子さんの悶絶ぶりを見て、羨ましいと思ってしまった私の運命は、恭子さんと共に正彦くんの手の中にあるのでした。

「姉さん見るんだよ。おい麻美、抱いてやろう」

 そんなことを言われた私は反射的に両手を背中に回しましたが、正彦くんは手錠を掛けてくれませんでした。

「ははは、そんなに縛られたいのか、かわいいやつだ。でも今日は良い。とっとと姉貴のTバックを脱ぎ捨てて、俺の上に繋がれ」

 正彦くんは下半身だけ裸になると、ベッドの下の床に仰向けで寝そべって、素晴らしい男性自身を天に向けて力強くそそり勃てていました。私は縛られてもいないのに両手を自ら背中で束ね、彼のシンボルにご奉仕しようとして又咎められました。

「だから今日はそんなことはいいんだよ。さっさと女性上位で繋がるんだ、麻美」
「うん……」

 何だか勝手が違う、と思いながら、恭子さんの苦悶を目の辺りにして、はしたなく欲情を新たにした私は、Tバックショーツを脱ぎ捨てると彼の上に腰を下ろしていきます。手を使うことが出来るので彼のモノをナビゲートして、あっと言う間に待ちに待った結合を果たすことが出来ました。そして挿入が深まるとまるで脳を焼かれるような強烈な快感が込み上げて、私は哀れな恭子さんに見られているであろうことなど頭から消し飛び、素直に歓びを告げていました。

「正彦くん、いいっっ!!」
「いきなりはしたないやつだな」
「だってえ〜!」
「よし、思いっきり腰を振って、どれだけ気持ち良いのか、姉貴に聞かせてやれ」

 私の腰は言われる前からすぐに浅ましい上下運動を始めていました。いつもは封じられている手が使えるので彼の背中に回してきつく抱き付き、グイグイと腰を使いながら彼を力の限り締め上げて、その歓びを余すところなく大声で聞かせてしまったのです。そして三度も気をやって絶叫して見せると、彼は私のとめどなく動き続ける淫らな腰を手で押さえ付けました。

「ストップだ。出ちまう」

 私はすっかりエキサイトして、中出しされても構わない気持ちでしたが、正彦くんは冷静でした。

「ケツを出しな。そちらに出してやろう」
「うんっっ!!」

 もう恭子さんの前でと言う抵抗感も、アナルを犯される嫌悪感もまるでなく、本心から鼻を鳴らして嬉しそうに甘え声を出した私は、昨日のようにうつ伏せでお尻を高く上げ彼に差し出します。そして彼にアナルを貫かれた時の歓びを告げる私の声は前部以上に淫らではしたなく、完膚なきまでに恭子さんの胸に突き刺さるものであったに違いありません。

「昨日ケツの味を覚えたばかりにしては激しいな。さすがどMだ」
「イヤン!」
「姉さん。麻美は姉さんより先にアナルファックがクセになっちまったみたいだ。姉さんも早く見習いなよ」

 そんなことを余裕タップリに言って、私のアナルに容赦ないストロークを送り込んでくれた正彦くんによって、立て続けに何度も何度も達し獣のような激しいイキ声を聞かせてしまってから、彼のザーメンをお尻の中に浴びた私は今日も半分心神喪失状態に陥っていました。

 ところがまだ終わりではなかったのです。

「ははは、イキ疲れただろう麻美、こっちへ来い。お前の方は姉貴と仲良くしてくれるんだよな……」

 正彦くんに誘われるままに、恭子さんが凄惨な「三角豆吊し」を受けているベッドの上に上がった私は、人の字に開かされた彼女の股間に伸びているテグスの繋がっている肉塊をのぞき込み、異様に大きく膨らんだそれがわずかにヒクヒクと慄えおののくのを目の辺りにして、改めて胸が潰れそうな思いになりました。

「姉さん、麻美と仲良く俺の女になる決心はついたかい?」

 先程と同じ質問でしたが、激しく泣きじゃくっている恭子さんは、やはりイヤイヤと首を振ってしまいます。

「姉貴は痛め付けても駄目だ、言うことを聞かない。素直になれるように、仲良くしたがっているお前の手で、気持ち良くしてやってくれ」

 そう言った彼に手渡されたのは例の高級媚薬のチューブと小筆でした。彼の方はすぐに小筆に媚薬をまぶすと、吊られている乳首に塗り付け始め、すると恭子さんの泣き声のニュアンスが気のせいか変わって来たのです。それは余りに痛みが高じて苦痛の感覚が麻痺し、別の感覚に取って替わられているかのように、私には聞こえました。

――恭子さん、オマメちゃんを筆をくすぐられて、気持ちいいんだ……

 乳首やクリトリスを小筆でくすぐられるのは正彦くんとの拘束SMプレイで、私にも経験のあるプレイです。指や舌より繊細な感触の小筆は、とりわけ鋭敏な股間の尖りには抜群の相性で、あまりの快感でそれだけで昇り詰めそうになってからかわれたこともあるくらいでした。でもテグスに搾り出され釣り上げられて目一杯充血し、恐ろしい感度になっているであろう「豆」にも通用するのか、私は半信半疑です。たまらなくて体を動かせば地獄の痛みに襲われるのですから、恭子さんの苦しみはいかばかりか同情を禁じ得ませんでしたが、その痛みもどMの彼女にとっては快楽に繋がるものなのだ――そう自分に言い聞かせた私は、小筆に薬を盛って恭子さんのクリトリスに這わせていきました。

 たちまち恭子さんが上げた強烈な悲鳴に怖じ気づきそうでしたが、彼女は痛くても歓んでしまうんだ、と言い聞かせた私は無慈悲にタップリと薬を塗り付けていき、次に手渡されたローターの振動も何度も何度も押し当てて恭子さんを泣き叫ばせました。

――恭子さん、ごめんなさい……でも、ホントは気持ちいいんでしょ? あなたは、私と同じ「どM」なんだもの……

「女の体は苦痛より、快楽に弱い、って言うけど、いい加減観念したらどうだい、姉さん?」

 正彦くんが聞くと、とうとう恭子さんはコクリとうなずき恭順の意を表していました。

「それじゃさっそく2人で仲良くしといてくれ」

 正彦くんが釣り糸も手足の手錠も外してそう言うと、自由になった恭子さんは半日の苦行で疲労困憊のはずなのに、ギラギラした視線を私に向けてサッと飛びかかって来ました。

「恭子さん! や、やめて……」
「バカ野郎! 俺に手間を取らせるつもりか……」

 まるで私は飢えた肉食獣に捕らえられた草食動物のようでした。恭子さんは無言で私をベッドの上に押し倒して組み敷き、乱暴にセーラー服を剥ぎ取っていきます。抵抗を口にした私も、正彦くんに一喝されるともう観念して恭子さんのなすがまま身を任せ、たちまち一糸まとわぬ全裸になった2人はベッドの上で絡み合っていました。

「俺は数学の問題を解いてるからな。お前ら邪魔するんじゃないぞ」

 そう言って着衣を戻した正彦くんは、何事もないかのようなクールな表情で机に着くと勉強を始めます。そのすぐ横で仲良く彼の「女」にしてもらった私と恭子さんは情熱的な口付けを交わしながら、2匹の白い牝獣のように互いの白く美しい体を絡ませ、時のたつのも忘れて歓びを貪り続けるのでした。

〜おしまい〜



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