■ 第1章1
その日の夜。翔太は、学校帰りに新しく始まったアニメのCDやらを買いに行っていて、帰るのが遅くなっていた。
「人気とはいえ、4軒も探すことになるとは…。予約しとけばよかったかな」
時刻はすでに夜9時になろうという頃。家へ向かって歩いていると、通りかかったファーストフード店から一人の女子高生が出てきた。それだけなら珍しくもないのだが、興味をそそる点が二つあった。
一つは、うちの学校の制服であること。この辺りで赤チェックのスカートはうちだけなので目立つし、指定の紺のブレザーも着ているので、同じ学校の人間で間違いないだろう。
もう一つは、その生徒と一緒に歩いているスーツの男だ。家族の人と判断すれば何てことないのだが、腕を組んで甘えるように寄り添って歩いている様子は、どう考えてもただならぬ関係なのだろうというのを物語っている。
“え!? うちの学校の人が…援交?”
驚きを隠せないまま、何故かついて行ってみようと考えた翔太。ちょうど帰り道の方向で、いやでもついて行かなければいけないというのもあったのだが。
しばらく歩くと、人気の少ない住宅街に入っていく。慣れた足取りで進んでいくのを見ると、もしかしたら二人のどちらかがこの辺りに住んでいるのかもしれない。そう思いながら更について行くと、外灯がポツポツとある薄暗い公園に入っていく。
“結局、家の近くまで来ちゃった。後ろ姿じゃよく分からないし…一体誰なんだろ?”
見つからないように公園に入り、二人の様子を伺っていると、トイレの前で立ち止まったまま何か話をしている。幸い、こちらには気付いてないようだ。
遊具の影から覗いていると、スーツの男がポケットに手を入れ財布を取り出した。その中から数枚の紙を出している。
“やっぱり援交なんだ。しかし、誰が?”
男から差し出されたものを受け取ると、手を引いて男子トイレへ入っていく二人。バタンと個室のドアのしまる音が聞こえたのを確認すると、物音を立てないようにトイレへ侵入する。
“一番奥のドアがしまってるな。なら…”
二人がいるであろう個室の隣に陣取り、やはり音を立てないようにドアを閉める。壁一枚隔てた向こう側で何が起こるか、耳を当てて様子を伺う。
『ホントにいいのかい? 君みたいな可愛い子とこんなことして』
『エンリョしないで、何でも好きなことしていいよ。たくさん気持ち良くしてあげる』
壁に耳を当てなくても、向こうの声は筒抜けだった。誰もいないと思っているからだろうが、ヒソヒソと話すことはせず、普通のトーンで会話している。
“この声、聞き覚えがある気がするけど…”
思案していると、カチャカチャとベルトを外す音が聞こえる。いよいよ始まるようだ。
『やだぁ、すごいおっきいよ♪』
『そうかな? じゃあ、まず手でしてよ』
『いいよ〜。もっとガチガチにしてあげるね』
向こう側で行われている行為を想像すると、股間が熱くなってくる。我慢できず、翔太も静かにズボンを脱いで自身を慰めることにした。
『あはっ、もうガマン汁出てきてる〜』
『すごっ、上手だね』
『ねぇ〜、もうくわえていい? 早くチ○ポ食べたい〜♪』
『あぁ、いいよ。しっかり舐めてね』
チュッチュッ…
きっと、先端に口づけているんだろう。そんな想像をしながら音を聞き続ける。
『んふっ、はん…ん、ヂュッヂュッ…あぁ、チ○ポおいしぃ』
『そろそろ自慢の胸でしてよ。すごい評判いいって聞いてるよ』
『ん? チュッ、いいれすよ〜♪』
淫らに響く音が止まると、服を脱いでいるのだろうか、衣ずれの音がかすかに聞こえる。
個室を区切る壁は、上から覗けるようになっているが、下も隙間が開いていて僅かだが向こうの様子が見える。覗いてみると、茶色のローファーが目の前に見える。どうやら、女生徒がこちら側にいるようだ。
そのまま覗いていると、突然目の前に脱いだ服が落ちてきた。驚いて声をあげそうになったが、何とか我慢できた。
落ちてきた服で視界は遮られたが、代わりにいいものを見つけた。
“これって、ブラのホック…だよな”
乱暴に脱ぎ捨てられたためか、ブラを留めるホックの片方がこちらに出てきた。興味本位でそれをそっと引っ張ると、うまくブラだけ抜き取ることができた。早速サイズを見てみると…
“70のF…って、かなり巨乳じゃん!”
手に取った水色のブラをしばらく眺めたが、勢いで取ってしまったこれをどうするか…処理に困ってしまった。
“盗んで帰ってもいいけど、家に置いておけるものでもないし。かといって、このまま戻すのももったいないよな…”
考えている間にも、向こう側では続きが始まっていた。
『男の人って、パイズリ好きだよね〜♪家でたくさん練習してるから、上手でしょ?』
『最高だよ。唾垂らしてヌルヌルにしてよ』
『うん。乾いてきちゃったかな』
しばらくすると、ヌチャヌチャと水っぽい音がしてきた。きっと今ごろ、唾にまみれた巨乳でアレを挟み込んでいるんだろう。
“いいなぁ、俺もしてもらいたいよ。美香に…”
正確なサイズまでは知らないが、美香も見ただけで分かるほどの巨乳の持ち主だ。噂では、このブラと同じFカップらしいが…
ここで、翔太の頭に閃きが走った。
“隣の女が誰か知らないけど、このブラの持ち主を美香だと思って…”
携帯を開いてカメラで撮影した画像のフォルダを開く。中には今まで美香を撮影した画像が納められている。一覧から選んだ画像を表示すると、笑顔でいながらワイシャツからピンクのブラがうっすら透けている画像が出てくる。お気に入りの一枚だ。
その画像を見ながら、本人と同サイズ(と思われる)ブラを顔に押しつけ、匂いを嗅ぐ。女の子らしい甘いような匂いが鼻をくすぐる。勝手な妄想の範囲だが、美香本人のブラでこんなことをしていると思うだけで、下半身の熱が一気に上がる。
“はぁ、美香の身体の匂い…いい匂い”
カップの部分に顔を入れると、顎から目の下辺りまでが隠れるくらい大きい。マスクをしているような状態で呼吸すると、ブラに染み込んだ芳香に包まれる。
“あぁ、もうイキそう”
そう思っているのは、俺だけではないようだ。
『あっ、もうイクよ…』
『どこでも好きなとこに出していいよ♪』
『うっ、あぁぁぁ〜』
男が昇天すると同時に、俺も達してしまった。咄嗟に、持っていたブラのカップを受け皿に精液を吐き出すと、反対側のカップで残った精液を拭き取った。
『いっぱい出たね〜。顔からおっぱいまで垂れちゃったよ』
『気持ち良すぎて…制服も汚れちゃったけど、大丈夫かい?』
『平気平気♪家近いし、親に見つかる前に洗っちゃうから』
向こうもコトが済んだようで、身仕度をしているようだ。そのときになって、まだ手元にあるブラをどうしようかと焦りはじめた。
“やばい。着替えてるってことは、ブラがないのに気付かれる…さっきの制服は…”
慌てて隙間を覗き込んだが、さっきまであった制服が見当たらない。きっと着てしまったんだ。しかし、不思議とブラがないのを咎める声はしなかった。だからといって、状況が変わるわけでもなく…
“まずい…ここから出なきゃ”
そう思ったが時遅く、男たちが先に出ていく音がした。ドアば閉めているので、中に潜んでいるのはすぐにはバレないが、それも時間の問題だろう。
もう去ったと思った頃、トイレの中に足音が響いた。だんだん近づいてくる足音が止むと、代わりにドアをドンドンと叩く音に変わった。
「誰? まだ中にいるんでしょ? 出てきなさいよ」
“さっきの女だ!”
こうなったら逃げれるはずもなく、観念してドアを開けた。
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