あとがき。


※あとがき内での文字色を変化させてある文章は、当サイトの隠しページに入室が可能な方のみお読みくださいますよう、お願いいたします。『入室不可だけど読みたい』という方は自己責任で。

 大変お待たせいたしました。当サイト版DQ6『子供たちのみる夢』、ようやく一応の完結です。
 このお話は題の一覧をご覧になればわかる通り、シューマンの『子供の情景』の曲名をもじった題をつけさせていただいていますが、『子供の情景』からインスピレーションを得て……みたいな話ではまったくなく(苦笑)、単純に『夢』や『子供』といった作品のモチーフが同じだったことと、十三という作品数が話の数としてちょうどいいな、と思ったのが理由で題名だけパクらせていただいたというお恥ずかしくも申し訳ないオチになっております。『子供の情景』のガチのファンの方には『ウラァ!』と言いつつ殴られても文句の言えない話ですが、著作権も自分の生まれる前に失効している作品なので、まぁいっかなー、と……すいませんすいませんなにとぞご容赦くださいませ。
 さて、このお話はDQ6という作品の、主として冒険中の情景を、主としてバーバラの視線から描いた、小さな物語群となっております。バーバラの『最終的には夢の世界へ消えていく』という作品内でのラストシーンを前提に、ローグという主人公≠ニ仲間たち、主にバーバラの心の交流を描く、というのが基本スタンスです――が、ラストの『ある泣いていた詩人のお話』を読んでいただければわかる通り、バーバラの『ラストシーンの後の話』を描くために書いてきたお話でもあります。
 バーバラという存在の隠しネタ、というか原作者さまがあえて作品内で明記しなかったという裏設定、バーバレラの末裔は竜に変ずるという作品内の台詞などが匂わせる情報群(『バーバラ≒マスタードラゴン』とか『バーバラと6主の子孫が天空人』とかの、プレイヤーの想像に任せられている部分)を形にした上で、自分なりの作品世界へ翻訳する。まぁいわばDQ6の『うちの子設定』的な代物を作品に仕立て上げる、みたいなのが大目的のひとつでした。
 まぁ他の大目的には『主人公とバーバラのラブコメ書きたい』とか『これまでいろんな人が書いてきたのはわかってるけど自分なりのバーバラの幸せなオチを書きたい』とかいう欲求もあったんですけど(笑)、『DQ6〜DQ4〜DQ5の流れを自分なりに描き出す』のが天空DQ二次創作作品のマイ目的のひとつである自分としては(DQ4の隠し作品のあとがきに書いたことだからなんだそりゃ知らんぞって方も多いでしょうが……笑)、それなりにがっつり書いておかないといけないところでもあったわけです。
 なのでラブコメしつつ、仲間と交流しつつ、バーバラの不安やら不穏な気配やらどう転んでも絶望な感じやらを振りまきつつ、ラストへ持っていかせていただきました。 一応、基本的には当初から考えたオチへもっていけたと思うのですが、いかがなものでしょうか。
 ……が、『この話微妙にオチついてなくね?』とか『一応幸せオチっぽい感じになってるけど不穏な気配を感じる……』とか思われた方もいらっしゃると思います。それも当然で、この話は2021/6/21現在、まだまるで書き終わっていない隠しDQ6作品『温室の蝶は大地に浮かぶ』と合わせて読んで、ようやく完結する形になっているのです。
 一応今作で『6主×バーバラ』の作品としては完結した形とする予定なのですが、『現実世界でのローグはどうなっているのか』『マスタードラゴンはどこから生まれてくるのか、ムドーの城に乗り込む時のドラゴンはどうオチをつけるのか』『そもそもローグ≠ニいう存在は何者なのか』などの諸々の疑問は、『温室の蝶は大地に浮かぶ』で明かし、それによって今作と合わせて自分なりのDQ6二次創作作品としての決着をつけるつもりですので、なにとぞよろしくお願いいたします。クッソ鈍足なペースで大変申し訳ないのですが……(苦笑)。
 ……『そういう情報を死ぬほどわかりやすいとはいえ隠した形にするのどうなの』とおっしゃられる方もいらっしゃると思いますが、今作を単純に主バ作品として読みたい方もいらっしゃると思いますので、一応棲み分けできる形にしようと……正直自分としても、『隠してないページに隠しページの作品と一緒に読んで初めてちゃんとオチがつく作品とか載せるのどうなの』とも思うんですけど! そういう話として考えてしまった以上どうしようもなく……あとぶっちゃけ、主バ好きの方に自作品を読んでいただきたいという気持ちが抑えきれずッ……! 大変申し訳ないのですが、雑な形で棲み分けを図ることで、ある程度お互いに嫌な思いをするのを避けつつ、ある程度別の話の流れの存在を曖昧に伝える、という形にさせていただきたく……お気に障った方大変申し訳ありません、なにとぞご容赦くださいますよう、伏してお願いいたします。

 自分的にバーバラという女の子はDQでも有数のお気に入りの女の子でして、というかすごく女の子らしい女の子でありながら素直に好きと言える自分的にかなり珍しい女子でして、そういう子との少女漫画的想いの行き交いは、自分でもちょっと予想外なくらい楽しく書けました。というか、自分の二次創作世界設定に巻き込んでしまって申し訳ないとか、キャラを崩してしまっていないかとかいろいろ不安に思うところもあるのですが、不穏な気配を匂わせつつも、バーバラの全力で女子っぽいところを描きつつ、ラブコメとして(書いてる本人は)楽しく書けた、というのはすごく貴重な体験だったという気がしています。
 読んでくださったみなさま、長々お付き合いいただき本当にありがとうございました。お気に障る部分がございましたら、幾度もお待たせしてしまったことと合わせ、平にご容赦願いたく存じます。
 そしてバーバラ、ローグも含めたDQ6パーティのみんな、これまで本当にありがとう。自分は書いていて本当に楽しかったです。……まぁまだ話は完全には終わってないんですがね!


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