あとがき。

 念の為申し上げておきますが、自分は痛い描写が苦手です。
 肉がえぐられるとか傷口に指突っ込まれるとか体に卵を植えつけられて肉をウジ虫が食い破るとか、そーいう描写を読んでいるとギャァァァ! とか悲鳴を上げたくなっちゃうタイプです。
 そんなだから切断系とか肉体改造系とかは苦手です(何それ? って方へ。知らないなら知らないほうが幸せです、どうしても知りたい方はメールください)。読んでて怖くなってきます。
 なのに何故拷問シーンなんて入れたのか? というと……まあそーいう話を思いついちゃったからというのが一番の理由ではあるんですが、まずおきちゅぐにひたすら優しくするたんたんを書きたかったからなんですね。
 普段はおきちゅぐを手を変え品を変えいたぶっているたんたんが、もーこれ以上ないってくらいおきちゅぐに優しくする話が書きたかったんです(あんまり果たせてませんけど)。たんたんがそうなるシチュエーションって、かじゃまちゅりが(自分は風祭をおきちゅぐとかかじゃまちゅりとか呼んでいます)本気でひどい目にあった時しか考えられなかったんですよ。
 痛いの苦手な方には、本当、申し訳ありませんでした(でもはっきり言ってあんな拷問シーンその道のプロの方々に比べたらぬるぬるだと思うんですけど……目玉も内臓も腕脚すら出てこないし……っておい! おきちゅぐにんなことしてみろ秘蔵のオカルト本使って呪殺してやるからなー! と自分に向かって怒る自分……)。
 よっしゃー言い訳終わりー!

 さて! みなさん! 外法帖ですよ!
 知らない方のために説明。この作品(月下氷人)は東京魔人学園シリーズの二作(?)目、『東京魔人学園外法帖』の緋勇龍斗×風祭澳継をメインテーマにした作品です。
 東京魔人学園シリーズというのは、言うなればジュブナイル伝奇ゲームとでも言うべきゲームで、不思議な力を得てしまった若い男女が東京を守るため悪と戦う、というのが大まかなストーリー。主人公に台詞がなく(愛友喜同冷悲怒悩無の9つの感情を入力して相手に応対する)背景もまったくと言っていいほど説明されないので、主人公の姿とその対応を好きに妄想できるというので(あと、同人的なお約束シチュエーションが多々あるので)同人界では根強い人気のあるゲームです。ジャンルとしてはAVG&SLG。アドベンチャー部分でストーリー進めて好感度上げて、SLG部分で敵と戦うわけ。
 自分は前作の剣風帖に(自分にしては)異常なまでにハマりました。五周もした上に全員LV99、好感度MAX、最強装備とiいう完璧データを作ったくらいなのですが……キャラには正直、あんまりハマりませんでした。なんというか、萌え″なかった。ストーリーはまあまあ面白かったんですが。
 それが、今回の外法帖……はっきり言って、ゲームとしてはクソゲー″の部類に入ると思います。なんつってもSLG部分がヌル過ぎ。なんにも考えないで戦っててもちょっとLV上げすれば楽勝で勝てちゃう。
 ストーリー部分にも問題があります。独りよがりな正義感を語るキャラがバンバン出てくる主人公置いてきぼりなストーリー展開。ストーリーの非常に重要な部分に説明がされていなかったりするし。
 今回主人公は『龍閃組』と『鬼道衆』という敵対する二つの組織にまたがって活動するわけなんですが、ストーリー上龍閃組が常に正しいということになるのも気にくわん(確かに鬼道衆はローフルかカオティックかと言うとカオティックなんですが(社会通念上悪の立場に立つことが多い)それも非常に身につまされる理由あってのことだし、非道なことはしないし、自分のやることを正当化もしない。それに両方の立場に立つ人間である主人公が、常に片一方の立場に立ってないとパーフェクトクリアできないってかなり問題あると思うのね)。
 他にもセーブ・ロードがトロいとか、ステータス画面が見にくいとか、不満は山のようにあるのですが……。
 自分はこのゲーム、大っ好きです。それは全て、風祭澳継! 彼の為です!
 いやも〜ホント大っ好きなんですよ〜。鬼道衆サイドに属するも〜めっちゃめちゃ生意気なクソガキなんですが。
 このゲームでは基本的に主人公がモテモテというか、好かれるんですが、こいつはもう徹頭徹尾懐かない! 口を開けば気に入らねェだの間抜けな面だなだの、も〜警戒心&敵対心バリバリで。てめェなんかと一緒に行動してたまるかと言われたこともあったなあ……。
 でもね。それでも辛抱強く接していれば、たま〜にちらっとあ、心許してくれた? 今! って顔を見せてくれたりもするんですよ! 荷物持ってあげたらぶっきらぼうに礼言われたときは嬉しかった……。
 それに思いきり単純な奴なので、反抗する向こうに主人公が気になって気になってしょうがない、という感情が透けて見えるのが可愛くってもうっ! なんつったって蹴ると好感度上がる奴ですからね(風祭と一緒にいるとことあるごとに『蹴る』とか『殴る』とか暴力的ツッコミ選択肢が出てくるのですが、それを選択すると好感度が上がるのです。これはもうはっきり言ってかまってもらえてうれしいのだと解釈するしかないでしょう!)!
 そしてED……ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、もうサイコーでした。ちっとも素直になれないくせに、主人公のことが大好きだという気持ちがビンビン伝わってくるのですよ〜。
 も〜なんと言うか、ビジュアルも素直じゃないとこも単純なとこもお馬鹿なとこもそれでもしっかり男前なとこも全部が好きで、可愛くって可愛くってしょうがないんです〜!
 それでこんな作品を書いてしまいました。この作品の龍斗はモロ自分です。おきちゅぐに自分がしてやりたいっ! と思うことを思いっきりやらせるためだけに存在しているので、あえて強いキャラクター性は持たせないようにしてあります。
 でもこんな人は自分だけではありません。この世にはその龍斗にすら嫉妬する、俺×風祭な方が結構いらっしゃるのですから(入り口の同盟参照のこと)。
 自分はわりと素直に龍斗に感情移入できるので嫉妬はしませんが……でも気持ちはわかります。
 自分は可愛いっ!″と思ったキャラはとりあえず頭の中で不特定多数にマワさせてみるのですが(すいません……自分はこういう奴なんです……)かじゃまちゅりに関してはまったくそんな気になりませぬ。
 つか、むしろわし(龍斗)以外の者が風祭に触れるなんて言語道断なんじゃ――! 風祭の穴は(うわー下品)わし専用なんじゃ――い! と宣言したい心持ちでいっぱいです。どんな人とでも戦う気まんまん。
 なんというか、ここまで自分の独占欲を刺激するキャラは初めてかもしれませぬ。だから作中でも下衆旗本には拷問はさせたけど凌辱はさせてないでしょ?(無論それだけでも万死に値しますがね。奴に対する刑罰は秘孔を突いて全身神経剥き出しの刑→全身の骨砕きの刑→全身一寸刻みの刑→生きたまま野犬にじわじわと食わせ殺すの刑ぐらいが最低ラインということで。……って自分で書いておきながら……でもまあそのくらいひどいことをしてる設定なわけだし)
 おまけのほうは本当におまけです。おきちゅぐの雪山遭難イベントを思うさま妄想してみました。妄想なので小説ではなくト書きで。楽……。
 終わってから考えると(そのほうがEDが盛り上がるから)なくてもよかったかなと思う風祭雪山イベントですが、ゲームをやってた時の自分はこれくらいの勢いで楽しみにしていたということで。……っつか、『月下〜』の優しくするだけのHじゃわしが物足りなかったんじゃ――! やはりおきちゅぐは泣かせてなんぼ! いたぶってなんぼ! はずかしめてなんぼじゃろー!
 ……変態? すいませんその言葉甘んじて受けさせていただきます。自分風祭に対しては自分の変態性が抑えられませぬ。
 とにかく泣かせたい! いじめたい! 素直じゃないおきちゅぐを屈服させたいっ! という気持ちでいっぱいです。どんなにいじめても(当然、愛あるいじめv)素直にならなそーなところが嗜虐心をそそるのじゃよーv(拷問シーン楽しんで書いたろうって? いや! そんなことは(ちょっとしか)ないですぞ!)
 まあとにかくそーいうわけなんで、次回はおきちゅぐをこれでもかっ! と(優しく)いたぶる話になると思います(次回あるのか!? あるんですよ)。痛くはないけどね。はずかしめの方をちょっと強化してあげたいなーv と。
 そういうわけで……オッキー大好きじゃあ!(叫ぶな)
 (あ、補足。たんたんというのはかじゃまちゅりの龍斗の呼び名です。たつとのたをとってたんたん。親しくなったらそう呼ぶの)
 

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