龍斗:澳継――っ! どこだ、澳継ーっ! 澳継――っ!(雪崩の後、必死になって風祭を探す龍斗) ………!(不意に、何かに気付いたように雪の中のある一点を見つめ、次の瞬間猛烈な勢いで雪をかき出す。すぐに気絶した風祭の姿が見えてくる) 澳継……っ!(呼吸していることを確かめると、一瞬ひどくほっとした顔になり、その後すぐできるだけ体を密着させて猛烈に風祭の体をこすり出す) 風祭:………んあ?(やがて目を開ける風祭。まだ頭がはっきりしないようでボーっとした表情をしている) 龍斗:澳継っ! 目が覚めたか!?(嬉し泣きせんばかりの表情で風祭の顔を覗き込む。その間も風祭の体を擦るのは忘れない) 風祭:……ん……たんた……んっ!?(自分が龍斗にしっかり抱きこまれていることに気付く。顔をかーっと赤くして暴れ出す) なにひっついてやがんだっ! 離れやがれッ!(龍斗に蹴り) 龍斗:(よける)よし、元気になったな(にっこり) 風祭:(はあはあと荒い息をつきながら)てめェッ……人が気失ってるのをいいことに、勝手な事しやがって……ッ 龍斗:(真剣な顔になって)馬鹿。短時間とはいえ、雪の中に体ごと埋まってたんだぞ? 決戦前に凍傷にでもなったらどうする気だ。俺が勝手にやった事なのは認めるが、あれくらい我慢しろ。 風祭:……ッ(反論したいのにできず、パクパク口を開け閉め) 龍斗:(優しい表情になって)……生きててよかったよ。心配した。 風祭:(真っ赤になってそっぽを向いて)……フン。 龍斗:(ふっと空を見上げて)……こりゃ吹雪になるな。どこか雪をしのげる場所を見つけないと…… 風祭:(かっとなって)おい! 他のみんなはどうすんだよ! 見捨てる気か!? 龍斗:(諭すように)……いいか。俺はさっきまでこの辺を大声で呼ばわりながら歩いていたが誰も見つからなかった。少なくとも声が聞こえる場所には誰もいないってことだ。じき吹雪になる。それまでに誰かと会える確率は限りなく低いが、もしその時まだ外にいたら確実に俺達は死ぬことになるんだぞ。 (安心させるように微笑んで)大丈夫。こんなことぐらいでくたばるようなやわな奴は俺達の仲間にはいないだろう? 他のみんなも雪をしのげる場所を探してるよ。見つけた先で会えるかもしれないぞ。 風祭:………(うつむく) 龍斗:……行くぞ。(歩き出す) 風祭:………(うつむいたままその後をついていく) (小さな洞窟に入った龍斗と風祭。龍斗が入り口側に座ってできるだけ寒気を防いでいる。外は既に吹雪) 龍斗:(外を見て)ひどい吹雪になってきたな。 風祭:(膝を抱え込んで座っている)………。 龍斗:(風祭を見て、微笑む)大丈夫だよ。さっきも言っただろ? みんなちゃんと無事に、安全な場所で休んでるよ。 風祭:(一瞬すがるように龍斗を見つめて、すぐにそっぽを向く)……ふんっ、当たり前のこと言ってんじゃねェ! 龍斗:(軽く微笑んだまま)……そうだな。 風祭:………(そっぽを向いたまま。わずかに顔が赤い) 龍斗:………(しばし風祭を見つめているが、ふいに目をキラーンと光らせて笑みを深くする)……澳継。 風祭:(そっぽを向いたまま)……なんだよ? 龍斗:服を脱げ。 風祭:(ばっと龍斗の方を向いて立ちあがり、真っ赤になって)なッ、なッ、なに言ってんだてめェは――っ! 龍斗:(真剣な口調で)いいか。おまえはさっき体ごと雪の中に埋もれて服はぐしょ濡れだ。濡れた服を着ているとどんどん体温が奪われて最悪の場合死に至る可能性もある。そうでなくても決戦前に風邪でも引き込んだらどうする気だ。お前は俺達の主戦力の一人なんだぞ? 風祭:(真っ赤になったまま口をぱくぱく)だっ、だからって、だからって……ッ 龍斗:(爽やかな笑みを浮かべて)心配するな。俺も脱ぐ。 風祭:(口をあんぐり開けて)なッ……!? 龍斗:(爽やかに)俺もさっきの雪崩でぐしょ濡れだからな。おまけに、吹雪がどんどん激しくなってきた。おそらく 気温はこれからどんどん低くなるぞ。こういう時は…… 風祭:(警戒心バリバリで)……こういう時は? 龍斗:(爽やかな笑顔にグッと親指を立てて)お互いすっぽんぽんになって、裸で暖めあうしかない! 風祭:………(ブチ切れ。真っ赤になって)たんたんッ! てめェ、ぶっ殺してやるッ!(蹴り、掌打の連撃) 龍斗:(その全てを受け流す)なんで怒ってるんだ?(無邪気に) 風祭:(顔を真っ赤にして)なにもクソもねェ! てめェ、調子のいいこと言ってまた変なことやる気だろッ! 龍斗:(さらに無邪気に)変なことって? 風祭:(ゆでダコのようになって)うッ……そ、それはッ……。 龍斗:(真剣な表情になって)澳継。お前の心配は分かるけど、この状況じゃ体を冷やすのは本当に致命的にまずいんだ。暖を取れるのはおたがいの体温だけ、となればひっついてないと凍死してしまうかもしれない。 風祭:うッ……(はっと思いついた表情で)そうだ、火! 火おこせばいいじゃねェか! 龍斗:おこせるならそれでもいいんだが……お前、火打石持ってるのか? 俺は雪崩の時に落としちゃったんだけど。 風祭:うッ……。 龍斗:他に方法はないぞ、澳継。 風祭:けっ……けど……。 龍斗:(真剣な表情で)心配するな。妙なことはしない。誓ってもいい、素っ裸になってひっついてても俺から変なことはしない。 風祭:(疑わしげな表情で、まだ赤くなりながら)……ホントか? 龍斗:ホントだ。 風祭:ホントに変なことしないな? 誓うか? 龍斗:俺の拳に誓って。 風祭:(赤くなりながら、ブスッとして)……じゃあ、いい。 龍斗:(風祭に気付かれないように小さくガッツポーズ) 風祭:……こっち、見んなよ……(真っ赤になりながら後ろを向いて服を脱ぐ。しばし逡巡してから結局褌も脱ぐ) 龍斗:(ニヤニヤしながら)なんで? お互い知らない仲じゃないだろ? 風祭:バッ……!(振り向きかけて、自分が裸なことを思い出し、脱いだ服で前を隠しながら戻ってくる)……お前もとっとと脱ぎやがれ! 龍斗:ああ。(平然と服と褌を脱ぐ。堂々とした体躯が現れる) 風祭:……(真っ赤になりながらも、目の端でチラチラ見てしまう) 龍斗:(寝っ転がって)……澳継。おいで。(にっこり微笑んで手招き) 風祭:………(ギリギリまで服で体を隠しながら龍斗に近寄り、ほとんど触れるところまで来てから服を放り投げて龍斗にくっつく。真っ赤) 龍斗:手を背中に回して……(風祭を抱きしめる) 風祭:………(うつむきながら言われた通り龍斗の背中に腕を回す) 龍斗:……暖かいだろう? 風祭:……まあ、な。 (しばし無言の時が流れる) 龍斗:……澳継の心臓の音が聞こえる。 風祭:……そうか? 龍斗:うん。気持ちいい音だ。 風祭:……(龍斗の胸に顔をうずめて、自分も龍斗の心臓の音を聞く。なんだかとても安らいだ気分になる)……たんたん……。 龍斗:(優しい声音で)……ん? 風祭:……なんでもねェ。 龍斗:……そうか。 風祭:………。 龍斗:………。 風祭:……ん!?(腰の辺りに当たっている固いものに気付く) 龍斗:あ、コラ、動くなよ。擦れて感じるだろ。 風祭:……(それが何か気付く)……ッ! たんたんッ、てめェッ……!なに勝手にサカってんだよッ!(真っ赤になって暴れ出す) 龍斗:しょうがないだろ、惚れた相手と素っ裸で抱き合ってたら男なら誰でもこうなるさ。 風祭:ほっ……!(一瞬龍斗と視線を合わせ、すぐにうつむく。ゆでダコ状態) 龍斗:心配するな、さっきも言っただろ。どんなにサカっても、俺からは絶対何もしない。だから暴れないでくっついてようぜ。 風祭:……ッ(うつむいたまま。耳が赤い) 龍斗:……… 風祭:……… 龍斗:……おや?(風祭が下半身をもぞもぞさせているのに気付く) 風祭:……ッ!(自分のものも固くしてしまっていることを龍斗に気付かれたことを知り、逃げ出そうとする) 龍斗:(がっしり風祭を抱きしめて)コラ! 逃げるなって言っただろ、死にたいのか? 風祭:……ッ、けどッ……!(泣きそう。半ばパニックになって暴れる) 龍斗:(風祭を完璧にホールドして)言っただろ? 『俺からは』絶対何もしない。たとえどんなにお互いしたいと思っててもな(にっこりと微笑む) 風祭:……ッ!(龍斗の目論見を悟って顔面蒼白。ホールドされて暴れることもできない) 龍斗:………(にこにこ笑っている) 風祭:………(涙目で真っ赤になってうつむいている) 龍斗:………(楽しそうに風祭を見ている) 風祭:………(きっと龍斗を睨み、真っ赤になりながら)……しろ。 龍斗:へ? 何を? 風祭:(カッとなって)とぼけんじゃねェ! 俺がしていいって言ってんだ、さっさとしろ! 龍斗:わからんなあ。何をしろって言ってるんだ? 具体的に言ってくれないか?(真剣な顔で) 風祭:〜〜〜〜ッ!!!(涙目。真っ赤。歯を食いしばりながら龍斗を睨む) 龍斗:ん?(涼しい顔) 風祭:……口……つけろ……(さっきと同じく涙目。真っ赤で龍斗を睨みながら) 龍斗:ハイハイ♪(ちゅっと風祭の口に口付ける) 風祭:…ッ! 違うッ! もっと……ちゃんと…… 龍斗:ちゃんとって? 風祭:〜〜〜ッ、舌ッ! 舌、絡めろよッ! 龍斗:よし。……(言われた通り、しつこいくらい風祭に深い口付けをかます) 風祭:……んッ……はァッ……(蕩けてる。目がぼんやりとしてきた) 龍斗:……それから? 風祭:…ッ…(蕩けてるところを正気に返され羞恥に顔を熱くしながら)……俺の胸、触れよ…… 龍斗:胸の、どのへんを?(乳首をわざと避けて緩く胸の筋肉を揉む) 風祭:(もどかしい刺激に唇を噛みながら)……先っぽ……だよッ…… 龍斗:胸の先っぽって、この辺のことか?(鎖骨の辺りを撫でる) 風祭:……違うッ! もっと……下の…… 龍斗:下ってこの辺?(腹の近くに触れる) 風祭:…ッ! てめェ、分かってんだろうがッ!(ギッと龍斗をにらむ) 龍斗:(涼しい顔で)言わなきゃ分からんぞ。具体的な名前で言ってくれるとありがたいんだがな。 風祭:――ッ! ……ち…… 龍斗:ち? 風祭:ち……ッ…(真っ赤。どうしてもその先が言えない) 龍斗:……(期待して待つ) 風祭:……(どうしても言えない) 龍斗:(目をちょっと不穏に輝かせて)……ちんちん触ってほしいのか?(さっと風祭の一物を触る) 風祭:アッ…違うッ! 乳首だよッ!(言ってすぐはっと口を押さえる) 龍斗:なーんだー、そうならそうと早く言えよ。そうかー、風祭は乳首を触ってほしかったのかー。(にこにこ笑って) 風祭:(うつむいた顔が真っ赤。恥ずかしさに血が出るほど唇を噛み締める) 龍斗:……どんな風に?(軽く風祭の乳首をひねる) 風祭:アッ……好きなように触りゃいいだろッ! 龍斗:おまえが触ってほしいって言ったんだから、どんな風に触ってほしいかぐらいあるだろ?(風祭の乳首をこねくり回す) 風祭:……んなモン……知るかッ……!(息を荒げながら首を振る) 龍斗:(薄く笑って)ちゃんと言えよ。……例えば、軽く先っぽに爪を立ててほしい、とか?(言いつつ爪を立てる) 風祭:……アッ……! 龍斗:ちょっと引っ張って、少しだけねじってほしいとか。こねるように潰してほしいとか(言いながら実際にやってみせる) 風祭:ン……ハァッ……! 龍斗:手だけでいいのか? 舌で舐めたりはしてほしくないのか? 風祭:……(もう訳もわからず、ただブンブンと首を左右に振る) 龍斗:舐めてほしい、と(ニヤリと笑う) 風祭:……ッ! 龍斗:どんな風に舐めてほしい?(言いながらぺろっと片方の乳首を舐める) 風祭:………! ! ! !(必死にブンブンと首を振る) 龍斗:ちゃんと言わなきゃわからんぞ? 周りを舌先でなぞって噛んでほしい、とか口に含んでしゃぶりながら吸ってほしい、とかちゃんと言ってみろよ?(ニヤニヤ笑いながら舌で乳首をつつく) 風祭:……ッ……後の……方ッ……(搾り出すような声で、真っ赤になりながら言う) 龍斗:了解♪(右の乳首を口に含んで愛撫し始める。左の乳首も右手で思うさまいじる) 風祭:ン……ウンッ……ンハッ……!(羞恥と快感に震える) 龍斗:(ひとしきり乳首を愛撫してから)……それから? どうしてほしい? 風祭:………尻………触れよ……… 龍斗:尻のどこを?(尻たぶを揉みながら) 風祭:…………尻の…………穴………… 龍斗:……それから?(ひどく楽しそうに目を緩ませながら) 風祭:…………………俺の、尻の、穴に、お前、の……………… 龍斗:俺の?(目を爛々と輝かせて) 風祭:………〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!(限界。がばっと立ちあがって洞窟の外に駆け出そうとする) 龍斗:おい! んなかっこで外に出たら凍死間違いなしだぞ!(慌てて止める) 風祭:(涙目になりながら)知るかッ! てめェとこれ以上一緒にいるくらいなら凍死した方がマシだッ! 龍斗:おい……(風祭の体を完全にホールドしながら、ぽりぽりと頭を掻く)……。わかった……俺が悪かったよ。調子に乗ってました、ゴメンナサイ(頭を下げる) 風祭:……(ギッとすごい顔で龍斗を睨む) 龍斗:お詫びに……たっぷり体でご奉仕してやるからな。(真剣な顔で) 風祭:(きょとんとして)体で……? ……(意味を悟って)なッ、なッ、何言ってんだてめェは―――ッ! どうしてそーいうことになるんだッ! 龍斗:閨の借りは閨で返すのが常識だろう。他の方法でお詫びしようにもこんななんにもないところじゃなんにも出来ないし。それに…… 風祭:それに? なんだよッ(喧嘩腰で) 龍斗:(まだ勃起した風祭の一物を優しく触って)……このままじゃ、お前も辛いだろ? 風祭:な……ッ!(顔がさらに赤くなる。口をぱくぱく) 龍斗:何も言わなくていいぞ……お前が満足するまで、たっぷり付き合ってやるから……(風祭を押し倒す) 風祭:なッ、バカッ、やめ……ッ! あッ…はぁッ、あァ―――ッ…… (フェイドアウト) (陽の光が洞窟の中にさしこんでくる。パチパチと音を立てて燃える焚き火の前で、風祭と龍斗が寄りそって素っ裸で寝ている。上にはもうすっかり乾いた二人の服がかかっている) 風祭:すー……すー……落ちる…落ちるぅぅ……(あの後結局七回もイッてしまい、疲れ果てて爆睡。寒いので眠りながら龍斗にしがみついている) 龍斗:………(こっちは五回イッたが全然元気。早めに目を覚まして風祭の寝顔を見ている。ものすごく幸せそうな顔) ………?(ふと何か声が聞こえた気がして顔を上げる) 皆の声:おぉーいっ! ひーちゃ――んっ! 風祭――っ! 龍斗:(苦笑して、風祭を揺り起こす)おい、澳継、起きろ。どうやら皆と合流できそうだぞ。 風祭:(寝ぼけて)ん……あ?(目を開けると目の前に龍斗がいることに驚いて飛び退る)なッ……! ……! ……(昨日のことを思い出して顔を赤らめる) 龍斗:服を着よう。皆が待ってる。 風祭:なにっ、皆いんのかッ!?(顔面蒼白になって) 龍斗:まだこっちには気付いてないみたいだけどな。早く出て行って安心させてやるとしよう。 風祭:(ほっとして)……分かった。(服を着ようとして、焚き火に気付く)……おい。 龍斗:なんだ? 風祭:(不穏な声で)……この火、お前がおこしたのか? 龍斗:ああ、そうだが? 風祭:(くってかかる)火打石持ってねェって言ってたくせにどうやって……(ハッと気付く)……てめェ……考えてみりゃ、お前火打石使わなくても炎出せんじゃねェかッ! 龍斗:(きょとんとした顔になって)なんだ、本気で気付いてなかったのか? 俺はてっきり気付いていながら俺とくっついていたくて騙されたふりをしてくれているものだと。 風祭:(ブチ切れ)……たんたんッ! てめェ、ぶっ殺してやるッ!(跳ね起きる) 龍斗:(ニヤリと笑って)お、澳継の大事なとこが丸見え。いい眺め〜♪ 風祭:(カーッと赤くなって)…たんたんの、バッカヤロォォォォォ! ちゃんちゃん♪ |