あとがき。

 ………ふっぁああああああああ。つ、っかれたあああああぁぁぁぁぁぁああ。
 いやなんというか……始めてからもう二年くらい? 経っちゃうのか? なサモンナイト4中心オールスター小説、『サモナイ道中旅日記〜グラライ(だったりそうじゃなかったり)召喚旅情』やっとのことで終了です。
 いや長かった……長かったったら長かった……小説自体の長さとしてはそんなでもないにしろ、なにせ他の小説のサブ的な位置にある小説ですから。こんなに(時間的に)長くなっちゃうのはどうにもなー、なところがありまして。
 それに労力的にもきつかった。なんていうかですね、なにせこの話サモンナイト全作品のキャラを交えて書くというのがひとつの売りなわけで、できるだけオールスターキャストで書かなきゃならないのですよ。できるだけ多くのキャラを出しつつそれぞれに見せ場を作らなきゃならないのですよ。
 これが先に行けば行くほど大変で……単純に手間もかかりましたし、精神的に負担にもなりました。小説のノリ的にはさっさか進めたいところをそれぞれの見せ場を作るためにできるだけしっかり描写したりするのはかなりしんどく……正直もうできるだけやりたくありません。
 でもまぁ最初に考えた書きたいことを全部書けたという点では満足してますが(笑)。なんのかんの言いつつ楽しかったしね。
 自分サモンナイトというゲームそのものが非常に好きでして。シリーズ通しでの作品としてはサモが随一ってくらい好きでして。
 作品内に出てくるキャラも大好きでして、そのキャラを自分なりに成長させ、というか時間を経過させ、絡ませ目立たせひとつの作品として仕立て上げる、という作業は非常に充実感がありました。サモンナイトという作品群に自分なりに一本筋を通したというか、ひとつにまとめたという気がします。
 正直終わる前にサモ5とか出ちゃうかなー、と途中で思ったりもしたのですが、フライトプランが潰れてしまったせいで(苦ッ)そういう心配は無駄無駄無駄ァに終わり、無事最後まで書き上げることができました。これも読んでくださった方からのご声援のおかげです、ありがとうございます。
 なんというかですね……自分、サモという作品そのものが(ゲームシステムとしても、ストーリーとしても、キャラも)大好きなので、1〜4全部好きなので、そうなると自然彼らの世界内での絡みとか来し方行く末とか考えちゃうわけで、今回の作品はそういう意味で非常に好都合だったのですよ。脳内妄想を形にできたというか。1〜4全キャラが絡んだ形で、作品世界を構築する快感を味わえたというか。
 せっかくなので、サモキャラたちの自分的なこの先の世界、未来図というのを軽く描かせていただきます。自分的にはこの作品が公式≠ネので(えー)。自分なりに自分設定を全部出せたと思うのでね(笑)。

 まずハヤト。ハヤトはですね、ガゼルEDを迎えリィンバウムに居住しているわけですが、1EDの一年後までには名もなき世界に一回帰ってるんですよ。2の番外編で『よほど強い魔力がないと名もなき世界には辿りつけない』=『強い魔力があるなら辿りつけると実証済み』なわけですから。
 で、改めて両親とかと会って、話し合って、俺は向こうの世界に行って、これからあんまり帰ってこられない、ということをきっちり宣言してですね(当然止められまくったでしょうがそれを押し通してしまうのが誓約者様)、クラスメイトとか友達とか(1の他主人公とか)にもきっちり話してですね(アヤとの始まらなかった初恋があったことを知ったりとかもして)、改めてリィンバウムのガゼル(とかキールとか)のところへ戻ってくるんです。
 なので、名もなき世界には未練はないんですよね基本。帰ろうと思えば帰れなくはないわけですし。
 で、リィンバウムで人知れずこれからも誓約者として戦うわけですよ。召喚獣たち=四界の住人たちとリィンバウムの人間の仲立ちをしつつね。職業は無職のままですが(えー)。いやだって誓約者さまって世捨て人的なイメージが強くて。
 で、まぁ送還術を開発したり、それをこれはと思った人間に伝えたり、結界の質を変化させてみたりとかしつつ、孤児院となったフラットで生活するわけですが、その傍らにはカシスとクラレットが揃っていたりします。
 双方からの熾烈なアタックに押されて、というか対抗する気があんまり起きなくて双方に落とされてしまう誓約者様。それは倫理的にダメだろうとガゼルに怒られつつも、『俺は彼女たちを見捨てないって決めたんだ』と決め台詞吐いたりしつつ双方と結婚。事実婚ですが。そして双方と子供を作る。
 結果、フラットは誓約者の血を受け継いだ強大無敵な召喚術の力を持つ子供たちが溢れかえることになります。愛深いがゆえにどっちともたくさん子供を作ってしまう誓約者様。
 ちなみにキールはそれを少し離れた所から寂しそうに見守ります。自分はハヤトの家庭には異物だろうと身を引きつつも離れられない儚げ属性。ですがハヤト的には実はカシス&クラレットよりもキールの方が優先順位が上なため、キールが寂しい思いをしている時にうま〜い具合にいつも手を差し伸べるんですよ。そしていつもその手を取ってしまうキール。
 つまりありていに言うならばですね、カシス&クラレットと子供を作りながらもハヤトはキールと関係継続しますということで。しかもそれにほとんど罪悪感を抱いていない。自分のハヤトはそういうやたらめったら(無駄に)器のでかい奴なのです。
 あ、ちなみにソルは基本的にハヤトとは少し距離を置いている子なので(ハヤトの同一存在だし)、戻ってくるところをフラットとしつつも、エルゴの守護者の一人としてエルジンたちに同道したり無意味に放浪したりとあちらこちらをさすらいます。
 で、そんな中で可愛くてやたらめったら強い女の子(白兵系)と長編数巻に及ぶドラマの末くっつき、結婚して幸せな家庭を築きます。そしてそれを報告しに行って、ハヤトに『そっかーソル結婚しちゃったのかー寂しいなー』と言われて頬染めたり『べ、別に俺が結婚しようがお前には関係ないだろう』とか言ったり『そんなことないってー』と撫でられてビクンビクンしちゃったりとかちょっと結婚してる男としてはヤバい感じにツンデレ的態度を取ります(笑)。
 そしてそんなこんなやりつつも、ハヤトの一番そばにいるのはガゼルで、ガゼルがリプレと結婚して子供を作ったりしてもガゼルとの関係は続き(ガゼルも結婚したら相当本気で抵抗するでしょうが長編一巻ほどのなんだかんだの末にほだされてしまう)、ガゼルは一生文句を言いながらもハヤトの(体の付き合いありの)親友をやることになるのでした。
 ……なんというか一歩間違えれば(間違えなくても)すさまじい昼ドラ的展開になりそうな話ですが、それを問答無用で幸せにしてしまうのが誓約者パワーだと信じています。
 他の1キャラの面々は、作中で書いた流れのまま継続という感じ。レイドは自由騎士団の相談役兼指南役として聖王国中の騎士から尊敬される立場になり、エドスは石工として幸せな家庭を。ジンガは流浪の格闘家として拳の道を極めつつもたまに戻ってきて最終的には誰にも気づかれない間に一人狩人として暮らすスウォンとくっつき(いやすいませんかつて読んだ同人誌の影響で)、アカネはあかなべの店員さんとしてだらだら生活継続。ローカスはサイジェントの侠客として生き、ラムダは騎士団の軍事顧問として働きつつ剣の道を極めんとし、セシルはその妻兼主治医として幸せな家庭を。ペルゴは店を続けてサイジェント一うまいレストランとして知られ、スタウトは密偵として働き続ける。イリアスとサイサリスはサイジェント騎士団長とその参謀として……まぁ最終的にはなんだかんだでくっつくんじゃないですかね。
 ただモナティ&ガウムとエルカは最終的には送還術でメイトルパに帰ります。この世界に名残を惜しみつつね。エルカはやっぱり最終的にはメイトルパに帰りたいキャラだと思うし(族長の孫娘だしさ)、モナティはそれを放っておけないと思うので。
 あとは……自分の中ではむしろ2キャラという印象が強いギブソン&ミモザは作中で描いた通り蒼の派閥の師範やりつつ幸せな家庭を。エルジン&エスガルドはエルゴの守護者の任を終えた後は蒼の派閥に戻ってノイラーム家の再興するんじゃないかと思います。カザミネは作中で書いた通りケルマとなんのかんの言いつつらぶらぶ&子沢山な家庭を。カイナは任を終えた後はシルターンに帰るでしょう。
 で、自分の中ではもはや4キャラになってしまっている……アルバはこの話のあと正式な自由騎士になり、若手の中心的存在から騎士団を引っ張る存在になり、最終的には自由騎士団長になります。で、フィズはそんな彼のところに嫁に行き、アルバに怒られながらもこっそり密偵的な活動をします。そしてラミは当然、ロランジュを背負って立つ召喚師となって、穏やかなタイプのお婿さんもらって蒼の派閥を代表する召喚師の一人となる、と。

 で、2。マグナですが、マグナは結果的にはものすごく女性にだらしない男になります。
 この話のあとしばらくはですね、こんな調子で護衛獣たちと仲良くしながら気楽に蒼の派閥の召喚師やるんですけど、五〜六年後にですね、パッフェルさんがマグナを酒に誘うんですよ。借金を返し終えたからってね。それも二人っきりで。
 で、酒飲みながらそのプロの手練手管で誘惑してですね……一線を越えるんです。女相手とはちゃんとヤったことないマグナ、初体験。
 ですがパッフェルさんはその後、姿を消します。店をルウに譲ってね。蒼の派閥の密偵を引退し、そのプロの技を全力で揮って後を追いようがない状態にしてね。しかも、そのお腹の中にはすでにマグナの子供がいるのでした。
 で、マグナは姿を消されたのがショックで(少なくとも行為の時は娶ると思ってたわけですし)、しばらく糸の切れた凧みたいな生活するんですが、それを無理やり引き戻すのはですね、ミニスなんです。「そんなマグナ見てられると思うの!? 私だって……私だって、ずっと……!」と思いのたけをぶちまけてですね……奮い立ってしまったマグナはまた一線を越えるのです。
 ですがその行為のあと、ミニスはマグナとほとんど会ってくれなくなります。仕事が忙しいとかなんとか理由つけて。
 数年のアタックののち、マグナとしては俺とはもう付き合う気ないってことなのかなーと振られ気分になり、身を引くような気持ちになってミニスに会いに来るのをやめるわけですが、実はミニスはその一回でマグナとの子供を作り、一人で産んで育てているのでした。
 さらにそのあと、アメルが据わった目で、「パッフェルさんやミニスだけずるいです!」という勢いでマグナを押し倒します。この期間中マグナはずっとアメルのアタックを受けつつも、二人のことが忘れられず(というか、アメルの勢いに引くものを感じ)、逃げ続けていたのですが、二人に振られたと落ち込んで酔っているところを押し倒され、またも子供を作ってしまうのでした。しかも同じようなやり方で二人も。
 そんなこんなでマグナは三人以上の女性と子供を作っておきながら、最終的には誰ともくっつかないという男をやることになるのですよ。別にマグナが望んだことではないですけれども。
 ちなみに子供たちの処遇ですが、パッフェルさんとの子供は(息子・飄々とした男子)、成長すると密偵になります。超律者の血を受け継いで全属性使えても、召喚術はあんまり得意じゃないタイプ。でも戦闘力は子供ズの中で一番高い、的な。
 で、母親を守るために、金を稼ぐために、蒼の派閥やら金の派閥やら帝国やら、あちらこちらに潜り込み情報を(自分及び両親に有利なように、かつ、世界が平和になるように)流す何重にもなったスパイになるのですよ。一人で世界平和のため戦うスパイヒーロー。
 で、十三歳前後くらいにまで成長したあと一人でマグナに会いに来るんですが、マグナとしてはぶっ飛びものなわけですよ。ええええ俺とパッフェルさんの子供!? パッフェルさん今どこ!? ていうかなんで教えてくれなかったの!? 的な。
 でも息子としてはパッフェルの気持ち(マグナと添うことはできないとわかっているけれども確かな繋がりを作りたかった)がわかってしまっているので、マグナの勢いをうまくかわし、「また会いにくるよ、父さん」と笑ってマグナの元を去るのでした。そんな感じでこの子はマグナと遠距離親子をやる。
 ミニスとの子供は……息子なわけですが、ミニス同様父親の知れない金の派閥議長の子、として生きることになるのですが(能力は超召喚師系で全属性使える)。でもわかる人にはわかっちゃうわけですよ、マグナとの子だって。全属性使えるとか相手超限られますしね。
 で、心ない囁きに泣く母親を見て、父親を超恨みながら育つわけですよ。ミニスの子供の話を聞き、マグナはお百度を踏むような勢いで何度もミニスに会いに行くんですが、物心ついた時から息子は会いたくないって言い張るんです。
 ただ、ミニスは息子が七歳か八歳ぐらいの時に、年下の、金の派閥内でもそれなりに位の高い家の令息(霊属性)に全力で口説かれるんです。父親の知れない息子持ちなことを知った上で。一人で頑張るあなたの背中を支えさせてください……みたいな感じで。で、抵抗しはするんだけど、息子にも熱烈に勧められたこともあり、結婚するのです。そしてその男との間に一女ができる(霊属性&獣属性)。
 そして押しも押されぬ金の派閥の議長として立ったミニスのもとで、家族を護るためにという強い熱意の元召喚術に政略にと努力を重ね、金の派閥の議長として立ちます。最初は自分はマーン家にいてはならない存在だから……的なことを考えて一歩引いた立ち位置に自分を置こうとするんですか、能力はすごく高いし妹はお姫さまタイプの世間知らずな子だしっていうんで、マーン家の跡継ぎとしてミニス(と、ファミィ)から指名されるんです。
 そしてそれを受け容れていく過程で、マグナの弟子とかとなんだかんだもあったりして、マグナとも最終的に和解し、父と認めることになるのでした。父マグナの目に、思わず涙。
 アメルとの子供は一男一女なわけですが、基本的にレルム村で暮らします。マグナとの関係も別に悪いわけじゃない。アメルは別に妊娠したこと隠しませんし、逃げませんから。
 でも、責任を取ろうとするマグナに、「私だけが好きじゃない人と結婚するのは嫌です」と笑顔で告げ続けるので、マグナはアメルとも一生結婚できないんですけど。
 で、マグナは仕事の合間を縫ってアメルの元に通うのですが、アメルの血を受け継いで愛に溢れまくる性格に育った子供たちは、たまにしか会えない父親のこともその子供たちのことも父親の好きな人たちのことも、全部まとめて愛してくれてしまうので、マグナとしては子供たちを愛しつつもちょっと引くものを覚えてしまうのでした。
 他の面々ですが……ネスは基本、一生マグナの口やかましい兄弟子です。蒼の派閥随一の召喚師として名を知らしめつつ。まぁ万一誰かとくっつくことがあるとしたら、ネスの好みの融機人の女性が召喚されてきた時ぐらいじゃないですかね。
 フォルテとケイナは一冒険者からやがてレルムの村の農夫にジョブチェンジ(冒険者ってそんなに長く続けられる職業じゃないですし)。子供は三人ぐらいで、ときおり聖王の手の者が様子を見にやってきますが会わず、幸せな家庭を築きます。聖王と会うのは聖王が臨終近くになってから。
 リューグとロッカはそれぞれ似たようなタイプの女の子と結婚。ロッカは堅実でリューグは放浪癖がなかなかおさまらなかったりしますが、心の中では双方変わらないぐらいの愛を妻に捧げつつレルム村で幸せな家庭を。
 モーリンはファナンでの道場&用心棒業に精を出していた、ところに突然現れた放浪の武闘家(男)との戦いをきっかけに一気に周りが少女漫画化し(笑)、道場に通っていた年下の一生懸命な男とかいつもうまい魚を渡してくれる渋マッチョ親父とかも交えての恋愛大混戦を引き起こしたのち……まぁそのうちの誰かとくっつきます(笑)。
 レナードは五十過ぎぐらいになってからハヤトの開発した送還術で、名残を惜しみつつも名もなき世界に帰ります。でも戻ったら召喚された時と変わらない状況(肉体年齢も)まで戻っているので、「あれは夢だったのか」的な思いも湧いてくるのですが、マグナたちとの思い出の品(武器とか)がポケットに入っていたり、銃の腕やタフさ(レベルアップによる能力)は失われていなかったりするので、「あれは確かにあったことだった」とか思いつつ娘に会いに行ったりするのでした。
 シャムロックは作中で書いた通り、最終的には聖女王婿になります。そして全力を振るって聖王国を改革しつつ、姫と幸せな家庭を。ちなみに長男である第一王子はハヤトの娘の一人と(子供の頃からよく会いに来ていた子で、成長後貴族の養女に出されて正式に許嫁として選ばれました)結婚し、振り回されつつも幸せな家庭を作り、聖王家の血に新たな活力を吹き込むのでした。
 ルウは街のケーキ屋として一生を終えます。その厨房には何体もの召喚獣がうろうろし、召喚菓子職人と呼ばれたり。
 ユエルはエルカたちと一緒にメイトルパへ戻ります。別れる時は大泣きしますが。
 シオンはマグナのシノビとして働きつつ……まぁ、マグナが子供作ってしばらくしたぐらいに誰にも知られないところで結婚とかしてるんじゃないですかね。アカネじゃない可愛い女性と。だってシオン師匠ですものそつがないよ。
 アグラバインはレルム村の樵のじいさんとして、アメルやその子供に囲まれつつ幸せな生涯を終えます。やってきた召喚獣や入植者たちの子供にもきっと懐かれているに違いない。
 ルヴァイドとイオスは一生二人で自由騎士団の特務隊長とその忠臣やってると思います。この二人はそれ以外思いつかん。
 で、護衛獣たち、なんですが。
 まず、一番先に故郷に帰るのはハサハです。いろんな経験積んで、レベルも50くらいまで上がって、基本は幼女だけど大人バージョンにも自由に化けられるようになって(ここまでで召喚から二十年くらいかかってる)、その頃に鬼神さまがハサハを呼び戻そうと連絡入れるわけですよ。で、ハサハとしてはマグナと一緒にいたいという気持ちもあるけど、シルターンに戻りたいという気持ちもあるし、それに母親の残した神社を継いでくれという要望も受けているので、悩んだ末にシルターンに戻るのです。涙涙の別れのあとに。
 それからレシィ。ユエル、エルカ、モナティとメイトルパに戻ります。大泣きしつつも。審眼を自在に使いこなせるようになり、エルカに「あんたを半人前扱いなんて、エルカが絶対させない!」と説得を受け、メイトルパで自分ができなかったことをちゃんとやり直したい、という気持ちもあったので。
 そしてユエルとエルカ双方のアタックを受け、新たな女の子にも登場されたりして、ハーレム系主人公のような一生を送ることになるのでした(えー)。
 レオルドはリィンバウムに残ります。ロレイラルに戻りようがないし。戻ってもどうしようもないし。マグナの護衛獣として生きつつも、マグナは機界召喚術は専門というわけでもないので、ネスティのサポートに回ることが多かったり。
 バルレルは……ですね。まぁなんのかんの文句言いながらも一生マグナと一緒に護衛獣やるわけですが、マグナがその生涯を終えようとする時までリィンバウムに残ってるので、マグナが送還しようとするんですよ。お前をはぐれになんてさせない、って。
 でもバルレルはそれを拒否するんです。てめェの魂は最後まで俺が味わうって決めてんだ、と。こっそり一人で涙しながら(そしてそれをマグナに見抜かれていちゃつくことに)。
 で、マグナご臨終ののち、高名な召喚師とかが(マグナはひそかに大召喚師として慕われる存在になってるので)、バルレルを送還術で霊界に帰そう、と申し出るんですが、バルレルはそれを鼻で笑って空へと飛び出していくんです。俺の魂に触れていい召喚師はただ一人だけだ、って。
 そんなこんなで、マグナの血脈も護衛獣との絆もまた脈々と受け継がれていくことになるのでした。

 3〜。まずレクナプですが、この二人は基本的に生涯ラブラブのバカップルです。老化もしないし子供が作れないこともありお互いしか見る相手がいないので、死ぬまで(≒世界の終わりまで)ずーっと一生ラブラブバカップルです。
 島の面々も基本人とは違う時間の尺度の中でのんびり仲良く過ごします。海賊たちは一生海賊ですが(カイルとソノラは結婚して、スカーレルは流れ流れて店とか持っちゃったりしてますが)。
 アルディラとクノンは二人で仲良くしつつ機人たち見守りつつ他の集落の人々の相談に乗ったりしつつまったり生きます。島の頼りになるお姉さん的存在? でも最終的にはアルディラは誰かいい人を見つけてほしいけど(不老の存在の中で)。
 キュウマとミスミは結婚し、最終的には何人か子供を作ります。でもキュウマは一生(たまの例外を除いて)臣下属性が抜けないことでしょうが。
 スバルはさんざんリィンバウムをさすらって、パナシェやマルルゥと悪者たちの世界を荒らし回って、最終的には島に戻ってきて郷長の地位につきます。そして郷人の中からお嫁さんをもらい、家庭を築きつつ島のために戦い続ける父になります。
 ファリエルとフレイズはなにせ霊体ですから一生あのまんまなんですが、ファリエルを好きになってくれる不老の存在はできてほしい、個人的に。そういう存在があんな天使だけなんて不憫すぎる、あんなに可愛いのに。
 ヤッファはまぁ、一生独り者の怠け者として島の人々を見守りつつ日々を過ごすことでしょう。あいつにはそういう生き方が一番似合ってる。
 パナシェはスバルのフォロー役として四苦八苦しつつもそんな役割を楽しんで、最終的には村の導き手的な存在として憧れられると思います。最終的にはきっと村の女の子たちに(外から来た子たちにも)モテモテ。
 マルルゥはスバルとパナシェと一緒に諸国漫遊したあと島に帰りますが、それからもヤッファの世話を焼いたり焼かれたり新しく島の外に出る子についていったりとアクティブな妖精として生きていくでしょう。
 ヤードは島の先生としてのんびり余生を過ごします……が、一生一人ぼっちというのは正直寂しいので一人くらいヤードの面倒を見てくれる女子がいてほしいところですね。
 ヴァルゼルドは基本機械兵士として生きていくことでしょうが、あのバグとして生じた性格が実はプログラムの裏でこっそり成長していて、なんだかんだののちに人格として定着する、という奇跡も期待したいです。
 アズリア&ギャレオは……聖王国との境界を護る閑職から、傀儡戦争をきっかけに一気に国境警備隊の要にして全軍人の憧れである部隊紫電≠フ隊長にして将軍となったアズリアに、ギャレオは心の底からの喜びを感じつつも、こっそりふっと苦笑するんですよ。もうこの方は俺だけの方ではないのだ、と。不遜と思いつつも、それまでずっとほぼただ一人の腹心の部下として仕えてきたわけですからね。それが一気に国中の憧れになっちゃったわけですから。
 で、悩んだ末に退職しようか、とまで考えるんですが、そんな矢先にアズリアに結婚を申し込まれるんですよ。もうギャレオとしては驚天動地なんですが、アズリアとしてはこれまでずっとギャレオがそばにいてくれたことに心から感謝しつつも申し訳なく思い、同時になにより強い支えと感じていたんですよ。閑職になってもついてきて忠誠心ばりばり発揮してくれてるんで、もうこいつ自分のために人生懸けてるなってのは感じ取れるので。
 ただそれが(自分の気持ちも)男女のものなのかどうかがわからず悩んでいたわけですが、傀儡戦争の時の戦いで死ぬ思いをして、そこらへん吹っ切れたというか、ぐだぐだ考えてる間に死ぬの死なれるのってことになるのはごめんだと実感し、助けにきてくれたレックスを見ても『かつて好きだった朋友』と感じることができたことにも力を得て、頑張ってみることにしたわけです。
 そしてギャレオはアズリア様に逆らうなんて考えられないわけですし、なによりアズリアはギャレオの女神様なので、自分の全てをかけてこの人を幸せにする、と誓いつつ抱きしめるのでした。
 そして結婚し、二年後に男女の双子ができます。かなりの高齢出産(しかも初産)ですが、そこは体を鍛えている軍人さんで、超医術の持ち主にコネもありますから、無事出産を終えて最終的にはレヴィノス家は安泰なのでした。

 そして、4ですが。
 実は、自分設定内ではライはかなり長生きする予定です。人間レベルじゃないの、寿命が。兄貴がもうおじいちゃんになっても、まだ二十代前半ぐらいにしか見えないくらいなんです。
 それでもライはグラッド兄貴のことが大好きですし、ずっと愛愛関係を続けるんですが……兄貴がですね、死ぬ前に言うんですよ。『俺が死んだら、他に好きな人を作っていいからな』って。
 ライは驚きと怒りで半ギレになるんですが、グラッド兄貴は切々と説得するんです。俺が死んでからも、お前はきっと長い時間を生きることになる。その間ずっと一人で生きていくつもりなのか。俺に義理立てして目の前の幸せを逃すようなことをしちゃいけないだろう。俺はお前が大好きだから、お前に幸せになってほしいんだ。とかそういうことをね。
 ライは頑固に首を振り、軍を退役したグラッドを忘れじの面影亭に引き取って死ぬまでを看取るんですが、グラッドは最後までライのことを心配し、それと同時に愛おしんで逝き。ライは深く悲しみつつも、それに負けずに店の経営と料理の精進に尽力します。
 ですが、そうして長い人生を生きていくうちに、ふと気づくわけです。自分の中に深くグラッドが刻まれていることに。それはすでに自分の一部とすら呼んでいいものになっていることに。
 グラッドを自分が忘れることは絶対にない。だけど、それ以外の人を愛しいと、慈しみたいと思う心までも否定するのもおかしいのではないか。目の前の自分を愛してくれる人に、心を返したいという気持ちを無視するのは、グラッドを意地になって引き留めているのと同じことではないか。
 そういう考えを、長い長い(外見年齢が三十前になるくらいまでの)時間をかけて受け容れ、それまでずっと自分のそばにいてくれたエニシアと家庭を築くことになるのでした。
 なので最終的にはライはエニシアと子供を作ります。二男一女くらい? 男女比逆でもいいけど。どちらにせよ酸いも甘いもかみ分けた男らしくてしっかり者の優しいパパになるでしょう。
 そしてその家庭にはギアンも一緒です。ギアンも長生きなので。エニシアはギアンも大切なのでギアンを拒否しませんし、ライもその頃にはギアンに対する情を自覚して、大切にするようになるのでした。だからヤるとしたらその頃になるでしょう(えー)。
 リシェルはライへの想いを胸にブロンクス家を背負って立ち、ばりばり商売をしてリィンバウムの技術発展に寄与します。見合いで結婚をしますが、その夫は最初はおくびにも出しませんがリシェルのことを以前から愛しており、公私に渡って(できるだけ気づかれないように)リシェルを支えるため、リシェルはやがてビジネスパートナーとして、最終的にはただ一人の夫としてその男を受け容れることになるのでした。子供は一男三女くらいがいいな。女系家族で何気に子供が多い。
 ルシアンは軍学校をナップたち以来という最優秀の成績で卒業後(それでもナップには及ばないわけですが)、希望通り自由騎士団に入ります。そしてアルバを副団長として支えつつ、普通に街の女の子と親しくなって家庭を築きます。
 ミントさんはセクター先生と最終的には結婚します。セクター先生はゲックの手伝いしたりしてるしなにより機械の体ではミントさんにふさわしくないとか考えてミントさんを避けるんですけどね、ミントさんは一人ただ寂しげな顔をして待って、それを仲間たちが力を合わせて伝えて、長編数巻ぐらいのなんじゃかんじゃのあと(相当進行は遠回りなわけですが)無事くっつくのです。
 残念ながら機械の体なので子供はできませんけどね、実は性行為自体は可能だったりするのです……教授の技術で(笑)。
 リビエル、アロエリ、それにクラウレはラウスブルグに留まり御使いとして生きます。その中で普通に結婚するのはアロエリぐらい? ラウスブルグにやってきたはぐれの心の荒んだ同族に、かつての自分を見るような想いでぶっきらぼうながらも優しく接して愛されるのです。
 セイロンは龍妃さまを見つけたあとはシルターンへ帰ります。それまでにリィンバウムのあちこちで戦いまくるでしょうが。
 シンゲンは……ある日ふらりと忘れじの面影亭を去り、かといってシルターン自治区へ素直に行くこともなくリィンバウムをふらふらして、また戻ってきてまたふらふらして……というのをくり返したのち、トレイユの街外れに庵をもらって三味線弾きつつ余生を過ごすことになるかと。剣客商売みたいにその頃超若い嫁もらったりするかも(そうなったら子供も作りそうな)。
 ポムニットさんはリシェル付きのメイドとして生きつつ、ブロンクス家の商売相手の商人にぞっこん惚れ込まれ求婚されます。自分の素性やら今の状態を保ちたいという気持ちやらから何度も断るのですが、最終的には熱意にほだされ、その商人の最強の肝っ玉美人若妻として生きることになるでしょう。
 グランバルドをはじめとした鋼の軍団は、ラトリクスの技術のおかげでさらに発展した教授の技術力で、何体も兄弟を増やしつつビルドキャリアーでリィンバウム中を旅し続けます。そしてゲックが死んだのちも、その技術を継承した兄弟たちとともに志を継いで旅し続けるのです。
 そして、リューム、ミルリーフ、コーラルは……ラウスブルグの守護竜として、長い長い時間を生きつつ、ときおりライのところにやってきて親子をしていると思います。

 ……は〜〜〜〜………長かった。すいません自分設定を本気でぐだぐだと。でも正直満足。
 ちなみにクラフトソードなんですけど……クリュウはシュガレットを護衛獣にしてシュガレットED(当然シュガレット生存ルート)を迎え、シュガレットに押しまくられながら黒鉄の鍛聖として頑張るわけですが、14くらいでできちゃった結婚をします。シュガレットと(えー)。
 いやなにせ若い男の子ですから逃げ回りつつも少女の誘惑には抗しきれないのですよ!(実際可愛いなぁとか好きだなぁとか大切だなぁとかこっそり思ってる相手だし) そしてそもそも避妊という概念がなかったため(シュガレットと子供を作れるとも意識してなかったし)、14にして一児の父という事態に。
 ワイスタァンはけっこう大騒ぎになりますが、まぁああいう人たちなのでなんのかんのでどうにかなります。そして結婚後もクリュウはシュガレットに迫られまくり(そして抗しきれずぽこぽこ響界種の子供を作り)、ヴァリラに挑まれまくり(ライバルとしてがっちりそれには応えます。仲良しライバル兼親友な二人)、のみならずいろんな女やら男やらにモテモテな人生を送るのです。
 ちなみにクリュウとシュガレットはシュガレットの秘術で魂を繋げているため、死ぬ時は一緒です。その分クリュウの寿命はちょっと延びますが。あと仲間たちはちゃんと全員鍛聖になる予定。ヴァリラが金剛でサナレが紅玉でラジィが琥珀ね。
 クラフト2は、エッジでレキ護衛獣でレキEDとオルカEDを平行して迎えるわけですが、結婚相手はニーニャです。レキはいずれ送還されてシルターンへ帰ります。
 ただ、作中及びED後数年は、チューやらしごきっこやらから始まったショタエロ的関係をエッジとレキ、そしてオルカの間で結びます(笑)。いや……単純にそうだと嬉しいなって……個人的にというか、趣味的に……。
 以降の作品は都月氏が関わっていないので、スルーで。
 ……自分はなんというか、ホンット〜にサモンナイトという作品が好きでして。なんというかグラフィックといいキャラといいシナリオといいゲームシステムといい、いちいちツボを突く作品でして。
 なんというかね、シナリオとかキャラの甘さとか子供っぽい正論とかがいいの。逆にいいの。作品としての力の上限が感じ取れちゃうのが気持ちいいの。可愛いって思うんですよ。
 熾烈苛烈冷酷残虐なシナリオって、(面白ければ)すごいとは思うんだけどゆるい気持ちで楽しめない。甘ちゃんの世間知らずのある意味反吐が出そうな正論をキャラが吐いたりするけど、甘ちゃんは甘ちゃんなりの覚悟があって、心に決めていることがあって、それを迷惑だとは承知で泣きながら押し通そうと頑張る、そういうところが可愛げがあって、応援したくなっちゃうんですよ。
 シナリオもキャラもすごい≠けじゃないけど(いやキャラデザは超可愛いですが)確かな品質を約束してくれる。安心して作品世界を楽しませてくれる力はある作品。
 そしてゲームシステムがまた大好きでね。自分魔人に端を発するような気がしているああいうAVG+SRPGってモロ好みなんですよ。それに戦闘クリアでキャラに好きなように経験値を割り振れるというのも楽で嬉しい。難易度もちょっと頑張って考えればたいていクリアできる、という非常に自分的にお手頃なレベル。
 そして3から始まったブレイブクリアがもう大好きでね。1の頃から経験値を平均的に割り振ってきた(弱いキャラいるの嫌。強制出撃で一人だけレベルが低いとかも怖い)、一人も戦闘不能を出さなかった(出したら即リセット)自分にとってはまさに福音でした。3も4も一周目からオールブレイブクリアでしたもの。
 そして4がね。料理を集めるのが楽しくて、星を集めるのも快感で、ミニゲーム大変なんだけどネットと攻略本で頑張れて、周回クリアが(自分的には)苦にならないくらいプレイが楽しくてねぇ。無限回廊も4で初めて有効活用しましたし(一周目から無限回廊全クリして最強召喚術全部揃えられたのは大きかった)。周回クリアして全員のED迎えたのちちゃんと全キャラ(ヒトカタ込みで)50レベル最強装備達成しましたからねマジで(その時はちゃんとグラッドEDで)。
 キャラ的にもシナリオ的にも、自分としてはこれまでのどれよりも好きで(カプ的にはともかく)。主人公が子供で、しかも子供なりに現実的な視点を持っているというのが、3のレックスのいい年こいて周囲に迷惑かけまくって正論吐きまくった上にくじけまくる、という展開が正直イラッときた自分には気持ちよくて気持ちよくて。
 なによりライが可愛くてね! 可愛くて可愛くて可愛くて! 強気なとこも男前なとこもこれまでのどの主人公より可愛い(と、自分は思う)ビジュアルも不幸な生い立ちに負けず頑張る健気なとこも超さびしんぼなとこももーっ、可愛くて可愛くて可愛くて!
 二周目でそのお相手にグラッドを見つけてからは、プレイするごとに二人のそれほどは多くない絡みを見てはニヤニヤするほど萌え的にも楽しんで。
 それらすべてが合わさって自分の愛を刺激しまくって、本当にシリーズ的には最愛、というくらいサモンナイトという作品が好きなので、フライトプラン倒産という事態には正直けっこうショックを受けたのですが。
 それでも自分なりに、サモへの愛の証として、この作品を書けたことは本当に嬉しく幸福なことだと思っております。ハヤガゼハヤも初めてちゃんと書けたし。
 長い時間がかかりましたが、これまで読んでくださって本当にありがとうございましたっ!

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