俺が参加したPVの上映会に行ってきた。下北沢のHeaven's Doorというカフェ・バーで、昼12時から夕方6時まで1時間に1回の上映である。参加作品は俺のを含めて10作品ほどあった。
12時前に現地に到着し、とりあえず初回を鑑賞。それなりに力作ぞろいで、なかなか楽しめた。俺の作品はやたら音が悪くて、曲の一節毎に「ドーン」というパーカッションが入るのだが、これが「どわわわわん」というくぐもった締まりのない音に聴こえる。映像はカット割りとか、この「ドーン」に合わせてリズムを構成しているので、これではもともと拙い俺の作品がもっと拙くなってしまう。困って主催のヤスさんに相談したら、高音のレベルを調整してくれて、2回目以降はまともに聴けるようになった。
安心して、めしを食いに行った。下北沢に来たらここでめしを食わないと気がすまない異色インド料理「2×2=8」(「ににんがよん」と読む)で食べ放題のインド料理をむさぼり、また上映会場に戻る。
参加作品の中では歌手のプロモーションビデオみたいなのがあって、それが一番よかった。その歌手のかたも来ていて、映像の中の雰囲気とまるで違うのにびっくり。他には短いCGの作品があって、これも非常にクオリティが高いと思った。短くさくっと見れるのも好印象。遅れてコミュニティの重鎮であるV0-zさんが、本日に間に合わなかった未完成の作品を持ってきて、最後の2回だけ上映されたのだが、これがとても素晴らしい。アニメで、部分的に間に合わせで線画になってしまっていたのが残念だが、完成していたら本日一番の作品だったろう。
恥ずかしいのでミクシィではあまり派手に宣伝しなかったため、知り合いでは俺が主催する自主映画コミュニティ・メンバーのピロさんと、俺の作品に主演した国重だけが見に来てくれた。
客が記入したアンケートが10枚ほど集まったが、そのなかでひとり一番好きな作品に俺の作品をあげてる人がいて、非常に嬉しかった。他が強者ぞろいだったので、初挑戦の俺に一票でも入ったらまずは上出来だろう。
上映会のあと近所の焼肉屋で軽く打ち上げをし、テレビでK-1がはじまる前に帰った。
とりあえずストーリーのある映画を目指す俺としては、PV制作というのも畑違いだったが、畑違いなだけに、逆に勉強になったし、よい経験になった。創ってる最中はこの一度きりで十分だと思っていたが、そのうちだんだんおもしろくなってきて、こうして完成した今、自分で納得できる作品が出来るまでは創り続けてみたいという気にもなってきた。いわゆるストレッチ体操の原理である。普段曲がらない方向に関節を曲げると最初は痛いが、だんだん気持ち良くなってくる。そして人間の関節はひとつだけじゃない。PV制作だけでなく、これからもいろいろなジャンルに挑戦して、気持ち良い部分を増やしていけたらおもしろいかもしれない。