亜樹と亜美
木暮香瑠:作

■ 出会い系サイトの罠9

「お前、処女じゃないな? ちょっと触っただけで濡れるなんて……」
「ううっ、ううう……」
 亜美は、顔を横に背ける。目を瞑り恥辱と必死で戦っていた。しかし、男の問いには答えなかった。否定しなかった……。

「はあ、はあ、はあ……」
 亜樹も息を荒くしていた。男の亜美を嬲る台詞に興奮していた。あたかも自分が犯されているかのように。
(はあ、亜美ちゃん、処女じゃない? もう経験してたんだ……。……、健吾と?)
 亜樹は、まだ経験がなかった。亜美もそうだと思っていた。その亜美が男の言葉を否定しない。経験したとすれば、それは健吾しか思い当たらない。亜樹は、自分の胸とスカートの中に忍ばした掌に力を込めた。
(ううっ、もっと……。もっと、めちゃくちゃにして……、もう一人のわたしを……)
 いつも一緒だった。泣くのも、笑うのも……。楽しいことも、悲しいことも……。怒られるのも、誉められるのも……。お互いを感じあえる存在だった。亜樹は、自分の胸を強く握り締め、恥丘に指を這わしていった。

 男は、亜美のパンツに手をかけて脱がそうとする。
「いやっ、脱がさないで……。だ、だめ……」
 脱がされれば、次は犯されるに決まっている。亜美は、脱がされまいパンツにと細い指を絡ませた。薄い布地が男と亜美の手の間で引き伸ばされる。
「だめえ、ぬ、脱がさな……」
 ブチッ! ブチブチッ……!!
 男の力任せの引きにパンツが引き千切られ、ただの布切れになってしまう。引き千切ったパンツの底を確かめ言う。
「濡れてるぜ? パンティーが……。口では嫌って言っていてもオマ○コは犯ってって言ってるぜ」
「ち、ちがう……。違うわ」
 男は、亜美の太股に手をかけ脚をM字に押し開いた。

 男は、亜美の股間に顔を埋め舌を這わした。
「ひいっ、ああうっ……、だ、だめえ……、うあっ、ううっ……」
 一番敏感なところを舌で刺激され、亜美の声が濡れている。頭を激しく左右に振って、淫媚な刺激と戦っている。サラサラの黒髪がバラバラと広がった。

 亜樹も手をパンツの中に忍ばせた。
(亜美ちゃんも、ここを嬲られてるのね……。いいっ、感じちゃう……。ここがいいの……、亜美も感じるでしょ?)
 亜樹は、愛液で濡れたクリ○リスに指を這わした。

 男は亜美の股間を割り開き、愛液と男の唾液でヌルヌルになった亀裂に男根を宛がった。
「いやあ、だめっ、だめえ……。いっ、入れないで……」
 亜美が、涙で潤んだ瞳で懇願する。
「何を言ってやがる。オマ○コをこんなに濡らしやがって……。オマ○コは入れて、入れてって言ってるぞ」
「うっ、うそ……。そんなこと、言ってない……」
 大粒の涙が、恥辱と興奮とで紅く染まった頬を濡らしていく。

「だめ、入れないで……」
 亜樹は、うわ言のように呟いた。まるで自分が犯されているかのように興奮し、自らの手で胸を、股間を弄っていた。
(めちゃくちゃにして……。健吾……、わたしをめちゃくちゃにして……)
 亜樹の空想の中では、レイプ犯は健吾の顔になっていた。

 亜樹は、自分の指を秘孔に押し込んだ。
「ううっ、ううう……」
 異様な光景に興奮した膣が、亜樹の指を締め付ける。

「いやああああああ……」
 境内に亜美の悲鳴が響き渡った。男の怒張が、亜美の秘孔を貫いたのだ。
「ううっ、ううう……」
 亜美のくぐもった悲鳴が、亜樹の喘ぎ声と重なる。

(ああ……、亜美も犯されたのね……)
 亜樹は、秘孔に入れた指で膣壁を弄った。
「ううっ、そこ……。そこがいいの……」
 亜樹は、恥美に酔い押し寄せる官能の中、くぐもった声で呟く。
「ああっ、あああ……。いっ、いい……」
 亜樹は、地面に膝まづき首を仰け反らした。

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