青い蹉跌
横尾茂明:作

■ エピローグ1

あれから一ヶ月が過ぎた…オニイサン達からは何の連絡も無かった。
あの日から…わたし街には出ていない、男を見るのも怖かったの…。

髪も元のように黒く戻し…化粧もやめた、もう不良ぶるのは懲り懲り
あの3日間で一生分の性の地獄を味わったと思う。

お尻の穴…あれからずーっと痛くて、ウンコするのも怖く
我慢できずに、お母さんに痔の薬を買ってきて貰った…。

便秘には注意なさいって…お母さんに言っわれたけど…
まさか中学生の娘が、見も知らぬ男達にアナルファックされ、
肛門裂傷したなんて…知るよしもないだろう…。

裂傷は10日ほどで癒え…私の恐怖も少しずつ薄らいでいった…。
携帯には前に寝たオジサンの二人から着信が有ったけど…出なかった。
もう…SEXはしたくない、考えるだけで気持ちが悪くなる。

菜穂からメールが届く…
ヒロシが海外裏サイトで、アンタによく似た少女の強姦映像が
流れてるって言ってるけど…違うよね、今からわたしヒロシんちで確かめるけど…。

あぁぁぁ…ついにきた…恐れてることが…ど…どうしよう…。
もうダメ…学校にすぐ広まってしまう、新学期からもう学校に行けないヨー。

目の前が暗くなっていく…血の気が引いて立っていられない…。
わたし…わたし…どうしたら…。

涙が零れてくる…あんな犯されるようにして撮られ…わたしが被害者なのに
どうしてこんなに苦しまなくっちゃいけないの…どうして…。

夏の陽が傾き…辺りが少しずつ暗くなっていく
まんじりともせず携帯を見つめるわたし…菜穂のメールはまだ来ない…。

七時過ぎに携帯が鳴った…菜穂からだ…。

震える手で携帯を開け…メールを読む…。

由加ちゃん、やっぱり違ってたよ…あんな清楚な由加なんて有り得ないもん
ヒロシはバカみたいに絶対そーだって言ってたけど、小学校から知ってる
私が違うって言ってるのに、バカみたいでしょ…じゃぁーねバイバイ。
でも…すごいビデオだったよ…ヒロシ3回もしてくれたの、ムフフ。

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