淫辱通学
木暮香瑠:作

■ 露出調教クラブ5

「み、美由紀さん……」
 有紗は、突然野と登場に驚きの色が隠せない。ポカンと小さく口が開いたまま、大きな瞳が瞬きも出来ずに扉の方を見たままだ。
「みなさん、心配はいらねえから、有紗のパンティーが濡れてるか確かめてやってください」
 雄一が、客たちに言った。外部の人間が入ってきたのではと心配していた客たちも、雄一の言葉に安堵した。雄一と康次の会話から、二人が仲間だと理解できたからだ。

 有紗の膝に置かれていた手に、再び力が加えられる。股が開かれようとし、有紗は我に帰った。
「いっ、嫌あああ……。だっ、だめえ……。み、見ないで……、見ないで、美由紀さん……、見ないで……」
 有紗は、手足に渾身の力を込め男達の手を振り払おうとする。美由紀に、恥ずかしい姿を見られたくない。
「はっ、放して……、だめえ、見ないで……」
 涙が伝う頬を激しく左右に振り、手足をバタバタともがいた。
 バチンッ!!
「おとなしくしねえか! このアマ!」
 雄一の平手が、有紗の頬に飛ぶ。

「有紗ちゃん!……」
 美由紀は、有紗のところに駆け寄った。平手を受け赤くなった頬を、掌で優しく擦りながら話し掛けた。
「だめ、有紗ちゃん、さっ、逆らったら……。もっと酷い目にあわされるわ」
 美由紀は有紗の目を見つめ、真剣な顔で説得するように言った。

(ど、どうすればいいの……)
 有紗は、戸惑いを隠せないでいた。美由紀に、男達に恥部を確かめられる姿を見られることも恥かしかった。しかし、美由紀まで辛い目に遭わす羽目になるのではと不安になる。そんな有紗の表情を窺い、雄一は美由紀に言った。
「美由紀、お前が確かめるんだ。有紗が濡らしてるかどうか……」
 美由紀は思い悩むように目を伏せ、それから徐に有紗の目を見た。決心したかのように有紗に話し掛けた。
「ねっ! 言うことを聞いて! わたしも辛いの、有紗ちゃんが酷い目に合うと……」

 有紗には理解できなかった。美由紀がどうしてここにいるのか。それも、権堂康次に連れられてきたのか。
「どうして? どうして美由紀さんが……?」
 有紗の疑問に答えるように、康次は口を開いた。
「お前も運の悪いヤツだな。俺が美由紀の調教をしてる時に、痴漢と間違えるとは……。痴漢調教のジャマしやがって……。俺たちに睨まれたのが運のツキだぜ」
「えっ? ……どういうこと?」
 有紗は、頭の中が混乱した。今、有紗が受けている恥辱は、美由紀が康次に痴漢に遭っているところを助けたことから始まった。そのことで、権堂兄弟に睨まれてしまった。あの痴漢行為が、康次は調教だと言うのだ。
「調教? どういうことなの?」
 戸惑いの色を浮かべる有紗に、権堂兄弟はニヤリと冷たい微笑を投げかけた。

 有紗の疑問に答えることなく、雄一は美由紀に命令を下す。
「美由紀! 有紗の股、開いて確かめな! 濡れてるか……」
 雄一の命令に、美由紀は無言のままコクリと肯いた。そして、有紗の前に座り両膝に手をかけた。
「ごめんね、有紗ちゃん。雄一様には……逆らえないの……」
 美由紀は顔を伏せ、美由紀に謝った。
「逆らえないって? どういうこと? どうして……?」
 有紗は、権堂兄弟の言うことを素直に聞く美由紀に疑問を投げかけた。

 いまだ、何が起こっているのか判らない有紗に、康次が言う。
「フフフ……、お前の行動は全部分かってたのさ。いつ一人になるかもな!」
 権堂兄弟に襲われた場所は、有紗が普段通らない道だった。それも、有紗が一人っきりになるのを見通してたかのように二人は現れた。今日、携帯に電話が掛かってきたのも、帰宅時有紗が一人になった時だった。あたかも、近くで見ていたかのように……。
(まっ、まさか……、美由紀さんが教えてたの? わたしが一人になるときを……)
「ごめんね、ごめんね。わたし……、権堂様お二人の奴隷なの……、牝奴隷……。だから、康次様の命令は絶対! 逆らえないの……、お二人には……」
 美由紀は、謝罪の言葉を挟みながら自分の立場を説明した。
「奴隷? 牝奴隷? ……?」
 疑問で混乱する中、美由紀の存在が関係していることだけは確かだと気付いた。

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