ボヘミアの深い森
横尾茂明:作

■ 玩具1

少女はもう一度部屋の周囲を眺めてみる…こんな汚い部屋でも自分の部屋の倍以上の広さと感じた。
先程はオジサンの言葉にコックリと頷いたが本心からではなかった、すぐには逃げられないという思い…まずはオジサンの警戒心を解こうと咄嗟の判断でうなずいたのだった。

しかし少女は怖かった、今からされる恥ずかしいこと…痛い行為…羞恥と恐怖をない交ぜにした複雑な想いが幼い胸奥で錯綜していた。


「さー荷物を取ってきてやったぞ」
「それと今からシャワーを出してやるから体を洗え、そうしたらゆっくりと可愛がってやるからな」

「なーに昼みてーな乱暴はもーしねーから安心しな」
「今度は気持ちよくしてやるぜクククッ」

男は汚れたビニールのカーテンを引きシャワ−の栓をひねった。
赤い水が吹き出し、白いバスタブが茶色に染まっていく。

「こりゃ綺麗な湯になるまで時間が掛かるな」
「んー…それまではお前の体でもじっくりと観賞しようか」

「昼はドタバタしてよくは見れなかったからな…ムフフッ」

「さーここに立って、全部脱げ!」

少女はベット横に立たされた、男はゴロンとベットに横になり少女の全身を下から上へと舐めるように見つめだす。

少女は観念していた、ここでたとえ拒んでも…昼間のように無理矢理犯されることは分かっていたから。

どうせ犯されるのなら痛いのはイヤだった、稚拙な媚びでも少しは優しく挿入してくれるような気がしたのだ。

ジーンズのベルトを外し…チャックを降ろす、前を開いてお尻の方から脱いでいった。
膝まで脱いだとき…パンティーの股間の膨らみが目に映る。

(あっ…ナプキン着けてたんだ)

少女は急に恥ずかしくなった、頬がカーッと熱くなり…手が膝で止まって体がこわばった。

男にナプキンの汚れを見られると思った瞬間…そんな羞恥には耐えられないと感じたからだった。

「おい! 何してる…早く脱がねーか」
「お前…恥ずかしいのか?」
「可愛いじゃねーか、頬を赤らめてヨー、こりゃーいい」

「さー、俺の前で恥ずかしそうに脱いでみせろ、それと血とションベンに染まったナプキンも隠さず見せるんだぜクククッ」

男に恥ずかしさの源泉を見抜かれたと感じた…そのことで耐えられないほど羞恥心が幾分和らいだ感覚に力が次第に抜けていく。

膝の手は再び動き出す…そしてつま先から完全にジーンズを脱いで、ベットの隅に置いた。
次いでチェックのシャツのボタンに指を絡ませながら上から順に外していく…少女の目は依然と壁のシミに目を注視し、男の瞳からは目をそらしていた。

シャツを肩口から脱ぎ、下に落とした。
後は洗い古したお粗末な下着が残るのみである、少女はそんなみすぼらしい下着を見られることもすごく恥ずかしかった。

「さっさと全部脱いじまえ!」男はジレて叫んだ。

少女は男の目を瞬時見てから…手を再び動かす。

手を後ろに回しブラジャーのホックを外す、肩口から一方を外し手のひらで乳房を覆いながらもう一方も外した。

空いた手でブラジャーのひもをつまんでベットに置く。
そしてもう一度男の目を見る。

男の目は好色に濡れ、少女の下半身に注がれていた。

少女は少しためらうも…意を決するように乳房を覆う手を外してパンティーのゴムに指をかけた。

少女は男の目を注視しながら少しずつパンティをおろしていく、男の視線もそれにつられ同期しながら降りていく。

パンティーは太股を抜け足下に落ちた…ナップキンの内側が上を向いて貼り付いていた、その中央には赤茶けたシミが浮き出ている。

急に耐え難い恥ずかしさがこみ上る…脚が無様に震え、体が羞恥にくねり…膝どうしが小刻みにぶつかり合った。

男は少女の全身を見つめる。
薄暗く汚れた部屋に…目映いほどの白鳥が舞い降りたような錯覚を感じるはど少女の裸体は素晴らしかった。

(スゲー……)
(これほどのものとは想わなんだぜ…)

その真っ白できめ細かい肌は濡れるように光っていた、乳房といい腰から脚にかけてのロリータバランスと艶めかしさは男の心を蕩けさせるに余りあったのだ。

少女の腰が震えている…正面の無毛の性器は際だつ盛り上がりを見せ、中央の魅惑の亀裂は周囲の柔肉を巻き込んで深い谷間を作っていた…。

男はすぐにでも少女を膝下に押さえ込み、そのまろやかで魅惑的な性器にしゃぶりつきたい衝動に駆られた。

一旦腰を浮かしかけたが…男はその衝動を抑えた。
(夜は長い…じっくりと楽しむか)

男の好色な目に晒され腰が萎えた、生まれてこのかた少女はこれほどの羞恥を感じたことは無かったのだ…。

少女は震えながら男を見つめる、そのとき一瞬男の眼光が和らいだ、その機を見て少女はしゃがみ込みナプキンを丸めてパンティーをたたむ。
そして正座し股間にパンティーを隠し込み、性器と乳房を隠してうなだれた。

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