ボクとアイツと俺
木暮香瑠:作

■ 求める肢体1

 志穂は自分の部屋で何をするでもなく、ただベッドに横たわっていた。何も考えないようにしようとすればするほど、頭の中でもやもやが広がっていく。
『今日はもうダメみたい。また今度にしよう』
 圭一に言われた言葉が志穂の脳裏から離れない。
(圭一は気持ちいいッて言ってくれた。でも、本当に感じてくれたのかな?)
 ベッドの上で天井を見つめながら考える。
(ボクはもっと圭一を感じたかったのに……)
 圭一とのセックスを思い出せば虚しくなる。
(逝きたかった、圭一と一緒に……。あいつ等よりもっと感じたかったのに……、気持ち良くなりたかったのに……)
 もやもやとした気持ちは、いつしか悶々と志穂の身体を蝕む。

(もっと、もっと感じたかった……。逝きたかった……)
 手が自然と胸に股間に伸びていく。気が付けば右手で胸を、左手はパンティの上から恥丘を触っている。
「えっ!? どうして?」
 オナニーなどほとんどしない志穂は驚いた。一度手を引くが、すぐに再び手が恥丘に向かっている。縦筋に沿って手が動いている。佐々木たちに犯されているこの2週間は悶々とする暇さえないほど絶頂を与えられ続けていた。毎日のように佐々木たちに与えられたエクスタシーが、躰に染みついている。そして麻薬のように身体を侵食し、得られなかったエクスタシーを躰が求めていた。
「あんっ、ダメなのに……、こんなことしちゃ……」
 ダメだと思っても手を胸から、股間から離せない。それどころか、さらに指が忙しなく動いてしまう。
(感じたかった……、あいつ等以上の快感を……。大好きな圭一の物を……)
 一度日の付いた気持ちはもう抑えきれなかった。

「はあん、あん……、ああん……」
 ブラの中に忍び込ませた手は胸肉を揉み、乳首をコリコリと転がす。
「もっと、もっと強く……」
 志穂は胸を揉む手を強めた。そして、股間に伸ばした手はパンティの中で直接縦筋を行き来し陰核を擦る。
「あん、もっ、もっと……」
 志穂は蜜壺に指を忍ばせていく。圭一とのセックスを思い浮かべ指を動かす。
「圭一、もっと、もっと深く……」
 記憶の中の圭一とのセックスでは物足らず、もっと積極的な、もっと荒々しい圭一とのセックスを望みながら想像し指を動かす。
「もっと来て、もっと激しく突いて!」
 指を二本、膣に挿入しジュブジュブと愛液を掻き混ぜる音を響かせながら激しく出し入れする。圭一ののセックスに満足できなかった志穂は、オナニーに没頭した。
「だめえ、もっと……、もっと奥まで、奥を突いて!!」
 しかし指では、佐々木たちに突かれた最深部、一番感じるところまでは届かない。
「あん、逝きたいのに……。逝きたいの、逝かせて……」
 頭の中で浮かべた圭一にお願いする。
「ああん、ダメ! こんなんじゃ……、もっとお……」

「はあ、はあ、はあ……」
 いったん指を亀裂から抜く。虚ろな瞳が天井をぼんやり見つめる。部屋には荒くなった吐息だけが響いている。
「だめっ、こんなんじゃあ……」
 こんなんじゃ感じられない……、もっと太くて長くて硬い物で中を満たしたい……。硬くて太くて長いオチ○ポで……。そんな時、佐々木から手渡されたバイブとローターが有ったのを思い出す。机の引き出しの奥に見つからないように隠していたのを。佐々木の物と同じくらい長くて太いバイブが……。

 引き出しから取り出した太く長いバイブ、これなら一番感じる奥深くまで届く……。志穂はバイブを手に取りじっと見つけた。そしてスイッチを入れる。ブーーンと音を上げ振動するバイブをそっと亀裂に宛がう。
「あんっ!」
 媚肉を震わせる振動に声が漏れる。志穂は大きく息を吐き、バイブを蜜壺に埋めていった。
「はあ、はうっ、あうううっ……」
 振動しながらウネウネを動くバイブが媚壁を震わせながら入っていく。バイブの側面にあるイボイボが膣壁を抉り志穂の腰を震わせる。
「あうっ、いっ、いいっ……」
 志穂は喘ぎ声を上げながらバイブを押し込んでいく。
「いい、太いのがいいの……、オマ○コの奥まで来て……、奥がいいのお……」
 誰もいない自分一人の部屋、志穂は誰に憚ることなく厭らしい言葉を口にする。
「すごい! 圭一のおチ○ポ、太くて長くて……、硬いのお……」
 圭一に抱かれている妄想をしながらバイブを奥まで挿入する。
「オマ○コ、気持ちいいの。来て、もっと、激しく、もっと、もっとお……」
 圭一には言えなかった言葉を口にしながら、バイブを激しく抜き差しする。ズボズボと音を立て、愛液が泡立つほど激しく……。
「圭一、あん、いいっ、ああん、これがいいのお……」
 圭一に激しく犯されているのを想像しながらバイブを握る敵力がこもる。そして激しく出し入れする。
「いいっ、来て! 来てえ!!」
 半分ほど抜いたバイブを再び膣の奥深くまで挿入をする。
「いいの、奥がいいの、感じる。あん、はうっ、いいっ、いいい……。奥が感じるの……」
 志穂は、グチュグチュと愛液が音を立てるほど激しく出し入れを繰り返した。そして奥深くでは、バイブの握りをぐりぐりと回し子宮の入り口を刺激する。
「ううう……、はうっ……。感じちゃうう、圭一のおチ○ポオ……、いいっ、いいい……」
 志穂の手でズボズボと出し入れされるバイブはウネウネと動き、それにブルブルとした振動がイボイボを通じて膣壁を刺激する。バイブの先端が子宮の入り口を突きたび、振動が子宮を揺さぶる。
「いっ、いいっ! ここっ……」
 志穂はバイブを深く押し込み背中を逸らせる。
「いっ、逝く、逝くう……」
 志穂は肢体をビクビクと震わし、そしてガクンッとベッドに体を横たえた。

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