千佳
木漏れ日:作

■ 4

図書室の事があってから私は時々夜中に外に行く。
曜日は決めてない。
その時の気分だ。
今夜は何だかそんな気分。
さっき祖母の部屋を覗いたら寝てた。
チャンスだ。

さっき時計を見たら10時。
子供の起きてる時間はとっくに過ぎている。
私の体験に寄ると普通の日の方がいいみたい。
休みの前の日は遅くまで起きてるから。
私はゆっくり起き上がった。
静かに部屋を出た。

浴衣は着たままだ。
部屋に隠して置いた運動靴を手に持った。
靴はビニール袋に入れてある。
裏の扉から出るつもりだ。
私は足音を立てないように注意した。
庭に降り門の隙間から外に出る。

今夜私は楽しみにしてる事がある。
ホントはさっきからおしっこを我慢している。
今夜私は外でおしっこするつもりだ。
しかも素っ裸で。
場所も決めてある。
神社の階段だ。

私は目的地に急いだ。
(漏れそう…。)
私は歩きながら着てる浴衣を脱いだ。
今夜はわざと短い方の浴衣にした。
階段を三段だけ上った。
そこで振り返ってしゃがむ。

シャー……。
勢い良くおしっこが出て行く。
全部出てしまうと頭がボーっとなった。
「気持ちいい…。」
私は呟いた。
立ち上がり階段を更に上る。


私は浴衣を途中の樹の枝に掛けて上った。
上り切ると建物の回廊にちょっと座る。
真っ暗で何も見えない。
曇のせいか星も見えない。
私は自分のあそこに触った。
おしっこは乾いていた。

ワレメを触るとヌルっとした液が出て来た。
良く分からないが気持ちいい。
少しそこに居て浴衣を着て家に帰った。
次の日。
私はズボンで登校した。
このズボンには仕掛けがある。

右のポケットの底を抜いてある。
こうしておけば触りたい時何時でも触れる。
私は2時間目の授業の時触りながら聞いていた。
スベスベの肌を触るのは気持ちいい。
手をポケットから出してちょっと匂いを嗅いだ。
少しおしっこの匂いがした。

それから三年経った。
私は11歳。5年生になっていた。
その年の春。
学校から帰って部屋に居ると下腹が痛みだした。
私は祖母の所に行き、
「何だかお腹痛い…。」

と言った。
「どこが痛い?」
「わかんない…。」
祖母が私のスカートを捲くる。
見ると太腿とスカートの内側に血が付いている。
「こりゃ生理だね…。」

「え?」
私に初潮が来た。
話しには聞いていた。
学校の授業で。
祖母はすぐに生理用品を買いに行った。
その夜、赤飯を炊いて祝ってくれた。

エッチな事に関心が出て来た。
更に生理の前になるとイライラするようになって祖母と喧嘩した。
喧嘩の理由の一つが服だ。
私は祖母とあまり買い物に行かなくなった。
趣味が違うからだ。

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