千佳
木漏れ日:作

■ 9

祖母が四日留守だときいたのは翌日だった。
友達と温泉に行くと言う。
行くのは明日だと言う。
「お祖母ちゃんいい機会だからゆっくりしてきなよ」
「そうするよ…。」
祖母は嬉しそうに答えた。

その夜。
私は奈美に電話した。
「お祖母ちゃん居ないからこっちにこない?」
祖母と奈美の親が話し合い私が奈美の家に泊まる
事になった。
翌朝。

祖母が出発して間もなく奈美から電話が来た。
「準備出来てる? 私今家を出るところ…。」
「うん、出来てるよ! 待ってるね!」
今日は二人で映画に行く約束だ。
私は急いで家を出る。
奈美とはこの前の本屋で待ち合わせだ。

バスは何とか座れた。
今日私の着ているワンピースは股下10cmしかない。
気を付けないと見えてしまう。
昨夜奈美と話した結果互いに一番短いスカート
で行く事に決まった。
奈美も一番短いスカートで来る筈だ。

私はバスの中で右のポケットに手を入れた。
あそこに触る。
少し濡れていた。
「私はなんて変態だろう…。」
そう思っただけで興奮してきた。
バスは駅に着いた。

本屋に急いだ。
奈美が待っていた。
「おはよう…。」
「お待たせ…。」
「短いね…。」
「奈美だって短いよ…。」


「行こうか?」
「うん…。」
私と奈美は本屋を出る。
映画館は混んでいたが予約しておいたので座れた。
館内で膝掛けを借りた。
場内が暗くなって上映が始まった。

奈美がそっと私の手に触る。
それが合図だった。
私は膝掛けの下から奈美のスカートの奥に手を入れた
約束通り何も穿いていない。
私の指先が小さな突起を捕える。
それを指先で転がすように刺激する。

「はっはっ…。」
奈美は声を押し殺している。
私は奈美に囁いた。
「気持ちいい?」
奈美は小さく頷く。
音楽が大きくなった場面で刺激を強くした。

突然、奈美が私の手首を強く握った。
奈美は暫くして私に囁いた。
「イっちゃう…。」
私は刺激を続けた。
奈美の二つの太腿が私の手を挟んだ。
やがて力が抜けた。

奈美は体を私に預けるようにもたれて来た。
映画が終わった。
「奈美、立てる?」
「うん…。」
奈美はゆっくり立ち上がる。
「トイレ行ってくる…。」

私が言うと奈美が、
「あたしも…。」
と、ついてきた。
トイレに入ってあそこを見ると濡れていた。
おしっこが終わって拭いた。
気持ちよかった。


私と奈美は映画館を出てお昼を食べる事にした。
駅の側のハンバーガショップは時間がずれている
せいか空いていた。
私達は窓際の席に座る。
コーヒーを飲みハンバーガーを食べる。
「ねぇ奈美?」

「ん?」
「ここで少し悪戯しない?」
「え? どうするの?」
「下を通る人にあそこ見せるの!」
「え? ヤだ、それは無理!」
「そうでもないよ…。」

「どうして?」
「下の人が見上げたら見えちゃうけどそれは
めったにないじゃない?」
「そっか…。」
「奈美は見られちゃうかもって言うの好きでしょ?」
「う、うん…。」

「だからいいのよ!」
「あのさ…。」
「ん?」
「千佳もやってくれる?」
「うん! いいよ…。」
「じゃあやる!」

私達は窓ガラスに向けて大きく足を開いた。
スカートもギリギリまで上げる。
これで前のビルから丸見えの筈だ。
私は喉がカラカラになった。
心臓が苦しい。
私はコップの水を飲んだ。

奈美も水を飲んだ。
たぶん私と同じ気持ちなんだと思う。
あそこが何だか熱い。
濡れてるのが触らなくても分かる。
「もう駄目…。」
「私も…。」

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