皮膚の壁
一月二十日:作

■ 17

ストッキングとパンティを一緒に下ろしてゆく。
意外と私は冷静に、目の前に現れる真美の脚の様子を眺めていた。
白い肌にぽつぽつと紅い吹出物がある。真美は肌が弱いと言っていたから、ちょっとした刺激で皮膚が反応するのだろう。
真美はすっかりなされるがままになっている。
私はその紅い部分を選んで唇を当てた。ちょんちょんと紅いところだけをつつきながら、次第に露わになる部分を追って行った。膝から脛、ふくらはぎから踵、足の甲、そして指…先に行くほど少し蒸れた香りがした。
その香りが鼻に入った時、あぁこんな綺麗な子でも汚れた部分はあるんだとなぜか嬉しくなった。
だからだろうか? 私は真美の恥ずかしい所を探していた。紅い点の愛撫の次に、踵の荒れた所を舐め、指の間のゴミを眺めていた。そんな所をなぜ選んでいたかを、その香りを嗅いだ時に分かった。
真美が今仰向けになって感じる私の舌先の位置が、自分の恥ずかしい部分ばかりだと、本人は分かっているだろうか? 私は真美に聞く。

「どう?」
「ウン、キモチイイヨ…」

私は微笑んだ。

しかし自分の好みばかりにも走ってはいられない。
私はまず真美を完全に手中にしなければならない。
そのためには真美の喜ぶお伽の言葉を掛けてやらねばならないのだ。
私はすっかり裸になった真美をベッドに載せて、うつぶせに寝かせた。
そして自分も裸になった。
真美の横に座って、真美はどこがどこが感じるのか予想した。
そしていきなり真美を表返して、首を抱き、顔を持ち上げそっと唇を合わせた。
真美の目が開いた。開くなり吸い付いて来た。そして舌が私の唇を押し開き伸びて来た。私の舌の根元をぐりぐりと舐め回す。私の口の中は唾液で溢れた。私も真美の口の中に舌を滑らせた。お互いの紅い触覚が、初めて味わうお互いの味をまさぐっていた。
私の右手は真美の首から乳房にかけて、生まれたてのパンダの子供が乳首を探る様な盲目の行進をした。
そして乳首に当たり、少し行き過ぎてまた乳首に貼り付いた。

口の中に真美の乳首を含んで、その先端に舌を置く。
そして付かず離れずくらいの力で舌先を動かした。
乳首の側面をゆっくりと一周し、また逆に一周し…
それを何回か繰り返すうち、舌先に感じる真美の乳首は次第に硬くなって行く。

「ア…」

小さな声がした。
それを合図に私は舌先を乳首の頂に移し、ちょんちょんと何度か押した。

「ア…ア…ア…」

そのリズムに忠実に真美の声が上がる。

均等に両方の乳首を愛撫した後、口を離して乳首を見た。
すっかり硬くなった乳首はつんと立って私の唾液に濡れて光っていた。
よく見ると私の唾液は真美の乳首の剥けた皮をぴったりと撫で付けていた。今の愛撫で剥けたのだろうか? 私は歯でそっとその皮を起こそうとした。真美はこんな所の肌も弱いのかと思った。
上と下の前歯でその白い皮を挟もうとしたがなかなか上手く行かない。
私は今度は舌先でその皮を起こそうとした。舌先のざらざらが触れるたび、真美の小さな喘ぎ声がした。

「ちょっと待ってね。」

聞こえたか聞こえてないか分からないほどの呟きをしてまた私は皮を起こすことに執着した。情けないほど涎が垂れていた。
ようやく皮が起き、また歯で挟んで、そっと引っ張った。

「う…」
「痛い?」
「ん?…」
「いや…なんでもない。」

皮を歯で噛み切って、そのまま飲み込んだ。

真美の乳首の頂には一本の窪みの線があった。

「まるでマイナスのネジみたいだね、ちょっと回そうか?」

私は子供に話し掛ける様に真美に問い掛けた。

「ウン、クリクリシテ…」

中指の腹で、真美の左右の乳首をくりくりと押し回した。硬い乳首がさらに硬くなって行く。
そのうち、私は例の香り…と言うよりも匂いを感じたのだ。あの乳製品の様な匂い…

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