ボクらの秘密
木暮香瑠:作

■ 過ぎた好奇心8

「オオ、オマ、オマ○コをみみ、見せるんだ!」
 実が命令する。これがボクらの目的だ。
「えっ?! 何を言ってるの?」
 姉ちゃんの顔が、見る見る赤くなっていく。ボクらの目的を知って、恥辱が高まっていく。怒りからなのか、恥かしさからなのか姉ちゃんの肢体がブルブルと震えだした。

 ボクは、もう一度ありったけの演技をした。
「姉ちゃん、もう止めて……。ボクの為なんかに……」
 姉ちゃんがボクを助けたいと思うように、姉思いの弟を演じたわけだ。

「おまえがみ、見せれば、弟ににには何もしない! お、おまえにも手はだだ出さない」
 実も、ボクの安全を約束するような台詞を言う。でも、これは武彦の考えたことだろう。とっさのボクの演技に、すぐ反応できるほど実の頭の回転は速くない。武彦がボクの演技に気付き、実に言わせたに違いない。

「健には手を出さなのね! わたしが……、わたしが、見せれば……。何もしないって約束してくれるのね」
 ボクの演技も棄てたものじゃあないみたいだ。
「ああああ、さっ、触ったりしない。みみ、見せるだけでいい、約束すすする」
 姉ちゃんは、何も言わず俯いたままだ。必死で恥かしさと戦っているらしい。実のどもった命令が姉ちゃんに伝えられた。
「マットのううう上に座って、あああ脚をひ、開け!」
 姉ちゃんは、覚悟を決めたように、黙ったままこくりと肯いた。

 姉ちゃんは、ボクらが予め用意していた床のマットに横座りする。姉ちゃんは、恥かしさと異常な状況からくる興奮で催眠術に掛ったように素直になっている。実のうわずり 噛み噛みの言葉も不思議に思う余裕が無いみたいだ。これから、全部を見せるというのに、少しでも見えないように膝をピッタリと合わせ恥かしそうにしている。

 体育座りした姉ちゃんの膝が、少しづつ開いていく。脚がアルファベットのMの字のような格好になった。その真中にぷっくりと膨らんだ肉が合わさって縦筋を作っている。上側は縮れた黒い毛が半分ほど隠しているが、後の半分はツルツルした白い肌だ。日の当たることの無かった肌は、雪のように白い。そこを、窓の磨りガラスを通った光が照らしている。

 姉ちゃんは、両手の指をぷっくりした肉に宛がった。
「ああっ……」
 諦めたような溜息を姉ちゃんが漏らす。縦に筋の通った膨らみに添えた指が震えている。

 姉ちゃんが指に力を入れた。縦に通った筋が、少しづつ広がっていく。ついに姉ちゃんの手が肉の割れ目を開いた。ピンク色した肉が見える。絵の具のピンクでは描けないような不思議なピンクだ。そうだ! 今朝食べた鮭の切り身のようなピンクだ。割れ目の中は、ビラビラした肉が合わさっている。少し水に濡れたように光っている。きっとあれが小陰唇だ。姉ちゃんが指で開いたぷっくりした肉が大陰唇で、……クリ○リスはどれなんだろう。ボクは、武彦の部屋で見たイラストを思い出しながら姉ちゃんのオマ○コを観察した。あのビラビラした肉の合わせ目の中にチ○ポの入る穴があるはずだ。

 ボクは、武彦の部屋で見たイラストを思い出しながら、一つづつ確認していった。大陰唇、小陰唇、クリ〇リス……。割れ目の上のほうに、白く輝いた真珠のような小さな膨らみがある。きっとあれがクリ○リスなんだ。ボクは確信した。

 姉ちゃんは、恥かしくて目を瞑っている。一言も喋らなくなった。声が出ない唇がプルプルと震えていた。指も震えているみたいだ。ぷっくり開いた大陰唇がプルプルと揺れている。柔らかいんだ、あそこはきっと、すっごく柔らかいんだ。想像がどんどん広がっていく。同時にボクの股間でも、チ○ポがどんどん膨らんでいた。

 ボクの隣に立っている亮太は、もう僕にナイフを向けてはいない。口をポカンと開き、ナイフを持った手もだらりと垂らしている。演技どころではないみたいだ。ただ、サングラスの奥の瞳は、しっかりと開かれ姉ちゃんを見つめている。看板の後ろに隠れてる三人も同じだろう。

「オマ○コに……ゆっ、指を入れろろろ!」
 ボクらの決めていた最後の命令だ。
「オナニーをしろって言うのね。判ったわ、私の恥かしいとこが見たいのね」
 えっ? ボクらはそんなこと言ってない。チ○ポが入る穴の場所を知りたかっただけなんだ。本当にチ○ポが入るのか知りたかっただけなんだ。それなのに、恥かしさで頭が混乱してしまった姉ちゃんが、勝手に思い込んでしまった。姉ちゃんは、ボクを助けないといけないという使命感と、ナイフの恐怖、恥かしさが渦巻いて混乱しているらしい。またボクは、オナニーって言葉は聞いたことあるけど、どんなことするか知らない。何かわからないから止めることもできないし、何なんだろうって興味もある。ボクらは成り行きに任せた。

 姉ちゃんは、自分のあそこに中指を宛がった。姉ちゃんの指先が、ビラビラの肉の合わせ目の中に消えていく。あそこにチ○ポの入る穴があるんだ。ボクが思っていたより下のほうなんだ。姉ちゃんの指は、半分ほどが隠れた。
「あぅっ……」
 姉ちゃんは、短く声を上げ指を割れ目の中に沈めていった。

 姉ちゃんは、指全体をオマ○コの中に出し入れしだした。やっぱりチ○ポが全部あそこに入るんだ。オマ○コから出てきた指は、濡れたようにテカテカと光っている。あの水は、どこから出てくるんだろう。

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