ボクらの秘密
木暮香瑠:作
■ 過ぎた好奇心9
「あんっ、ああん……、あん……」
姉ちゃんの声がいつもと違う。辛いのか気持ちいいのか判断に困る声だ。
「ううっ、あん……、ああん……、あんっ……」
絶え間なく姉ちゃんの口から、声が漏れている。オマ○コ全体がキラキラと濡れ光っている。
グチュ、グチュ、グチュ……。
指が出入るするたび、音が聞こえてくる。お尻の下に引いたマットにも染みができている。あんなにでるんだ。額に首筋に玉のような汗が浮き出ている。もちろん胸の膨らみも汗で、シャワーを浴びたみたいになっている。ボクらは、姉ちゃんのすることをどんぐり眼で見つめた。
姉ちゃんは、割れ目に入れる指を二本にした。左手では、自分の乳を形が変わるほど強く握り締めている。よく見ると、指の間から見える乳首が大きくなったのに気が付いた。最初に見たときは、胸の膨らみの真中でちょこんとしていた乳首が今は飛び出している。男のチ○ポのように、Hなことすると大きくなるんだ。初めての知った。
「ああん、あん……、い……、いいっ……」
気持ちいいんだ、姉ちゃんは……。完全に自分の世界に入りきっている。ボクらの存在は、忘れ去られているみたいだ。
姉ちゃんは、胸をもんでいた手を股間に持ってきた。何するんだろう。割れ目には、すでに二本の指が入っている。これ以上入るのかな? って思っていると、割れ目の中の真珠のような突起を擦りだした。あっ! クリ○リスを擦ってるんだ。あっ、クリ○リスも大きくなるんだ。女には大きくなるところが沢山あるんだ。ボクは、変な納得をする
「あん、ああん、あっ、あん、あん……」
口から漏れ出す声は、だんだんと大きく早くなっていった。
「あっ、あん……、ああ、あっ、ああああああぁぁぁ……」
姉ちゃんの肢体がガクガクと振るえた。首を左右に激しく振りながら声を上げている。汗がマットの上に飛び散っている。そして、喉を伸ばし、仰け反るようにそのままマットの上に倒れこんだ。何が起こったかボクらには、判らなかった。何かの病気のように思えた。
姉ちゃんがマットの上に崩れ落ちるのと同時に、ボクの股間でも異変が起きていた。今まで経験したことがないくらいに膨れ上がっていたボクのチ○ポが爆発した。得体の知れないネバネバした液体がパンツを濡らしていた。
驚いていたのはボクだけではなかった。一番驚いたのは、亮太みたいだ。
「うわあァァァ……、死んじゃう!! 健のお姉ちゃん、死んじゃう……、うわあァァァ……」
亮太は、ナイフを放り捨て出口に向かって走り出した。ガタガタと亮太が扉を開ける音が倉庫の中に響くが、気が動転した亮太はなかなか開けられない。
「にっ、にに、逃げろ!」
武彦も、一言叫んで駆け出した。
「おっ、おい! ほっ、ほどけよ! 縄、ほどけよ! 武彦、亮太……」
ボクの叫びなど、誰一人聞いてない。みんな、一目散に、扉に向かって走り出した。ちょうど亮太が開けた扉から、外へ逃げ出してしまった。
「うわああああああぁぁぁぁぁぁ…………」
扉の外から聞こえてくる叫び声が、どんどん遠ざかっていく。姉ちゃんも何が起こったか判らないようで、虚ろな目を扉のほうに向けた。
走り去る四人と、明らかに子供の声の叫び声に姉ちゃんも気付いたみたいだ。四人が小学生だということに……。起き上がった姉ちゃんは、自分が脱いだブラウスで乳房と股間を隠し、天井から吊り下げられた僕に近づいてくる。
最悪だ!
全てばれてしまった。そして、ボクだけ倉庫の中に取り残されてしまった。それも、ズボンの前に染みを作ったボクだけが……。
「ウワアアア……、ごっ、ごめんなさい、ごめんなさい……」
僕の叫び声を無視し、姉ちゃんが僕の目の前に立つ。ボクの目は、これ以上開かないと思われるほどに大きく開いていただろう。姉ちゃんの目が潤んでいる。唇を噛み締めた時、大粒の涙が頬を伝った。
バチン!!
倉庫の中に木霊するほどの大きな音と同時に、頬に激痛が走った。皮がむけたチ○ポ、初めての射精、それと引き換えの痛みだ。ボクは、月曜日になっても引かない赤くはれた頬っぺたで学校に行く羽目になった。
過ぎた好奇心・おわり
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