ボクらの秘密
木暮香瑠:作

■ 同級生のブラジャー9

 えっ!? おばさんは完全に酔っている! 酔ってるからこんな事するんだ。じゃなければ信じられない。おばさんは、真っ赤な舌を出し、ボクのチン○ンの先っちょに這わせた。ボクは、人形のようにじっとしている。どうすればいいのか判らない。ああ! 今までに感じたことの無い感触だ。気持ち悪いのか、気持ちいいのかさえ判らない感触がチン○ンから背中に駆け抜ける。そして、ボクのチン○ンは力を増している。ああっ、きっと気持ちいいんだ。

「ううっ! うっ……」
 声が漏れてしまう。
「気持ちいい? あの人に仕込まれたの……」
 美紀のお母さんの唇が、ボクのチン○ンを含んだ。あっ! これがフェラチオだ。フェラチオなんだ、きっと……。一樹が持ってきたマンガで見たことがある。その時は、チン○ンを舐めるなんて汚いと思ったけど、気持ちいい……。

 クチュクチュと音が聞こえてる。視線を下に落とすと、そこにはおばさんが顔を前後に揺すっているのが見える。口紅を塗った真っ赤な唇に、ボクのチン○ンがおばさんの唾液に濡れ、出入りしている。

「うっ、ううん、うっ、うん……」
 声を上げながら、おばさんが顔を前後に揺する。おばさんの唾がボクのチン○ンに絡み付いている。チン○ンを咥えたまま、おばさんの舌が絡み付いてくる。唇が強く弱くチン○ンを締め付け、舌が別の生き物のようにチン○ンを這いまわっている。ボクは口をポカンと開け、瞳は虚ろに天井を見上げていた。

 おばさんにフェラチオされながら、ボクはさっき見たおばさんの胸の膨らみを思い出していた。美紀も大人になったら、あんなに大きな胸になるんだろうか? そして、その頂点には、おばさんと同じようなピンクの小さな膨らみがあるんだろうか? 美紀のブラジャーの中には、おばさんと同じようなバストが隠されているに違いない。そう思ったとき、チン○ンが急に膨れ上がった。

「ああっ、ああ……。あっ!」
 ボクの呻き声と一緒に、チン○ンが勝手に射精した。それなのに、おばさんはチン○ンを口から離さない。だめだよ、おばさん……。汚いよ……。おばさんは、ゴクッとボクの精液を飲み干した。呆然と立ったままのボクのチン○ンを舐めて綺麗にし、そしてパンツと短パンを元通りに履かせてくれた。
「美紀をよろしくね……」
 おばさんは、そう言って目を伏せた。ボクは、返事も出来ずただ肯いた。

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 美紀の家を出て、逃げる時に決めていた待ち合わせ場所に走った。でも、今日起こったことは、誰にも喋れなかった。おばさんの名誉の為のも、そして美紀の名誉の為にも喋れない。絶対に……。あれは、おばさんが酔っていたから起こった出来事なんだ。普段のおばさんなら、あんな事するはずが無い、あんなに美人のおばさんが……。美紀のお母さんが……。

「ただいま」
 家に帰ったボクは、すぐ自分の部屋に入ろうとした。美紀のお母さんにもらった、黒いブラジャーを早く隠さないちゃ……。
「あら、帰ったの? おやつ、冷蔵庫の中にあるわよ」
 母さんの声がする。
「今、いらない」
 ボクは、急いで部屋に飛び込んだ。自分の部屋で一人になりたかった。今でも胸が高鳴っている。

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 夜、ボクはトイレに行こうとベッドから這い出した。一階に降りようとした時、居間から父さんと母さんの会話が洩れてきた。
「ねえ、賢一君、別れたそうよ。今日、亜希子さん、出ていったって……」
「そうか。でも亜希子さんばかり責めれないな。賢一も仕事に夢中で、亜希子さんをほったらかしておいたからな……。寂しかったんだろう……」
 賢一? 亜希子? 美紀のお父さんとお母さんの名前だ。ボクの父さんと母さんは、小さい頃からの幼なじみだ。小学校から高校まで同じ学校に通っていたと聞いたことがある。美紀のお父さんも同級生らしい。父さんが、『あいつは学校一の秀才だった』と自分のことのように自慢げに言っていた。何度か家に来て、父さんと酒を呑んでたことがある。
(えっ? 美紀んちの話?)
 ボクは、気付かれないように話を盗み聞きした。

 大まかな話は次のようなものだった。
 美紀のお父さんは、仕事が忙しく毎日残業で帰りが遅い。土日も出勤することが多く、家を顧みなかった。当然、妻である亜希子さんも顧みられない。その不満・苛立ちから、美紀のお母さんはホストクラブに入り浸ってしまった。そして浮気をしてしまった。浮気の相手が悪いヤツで、美紀のお母さんはその男から離れられなくなってしまったそうだ。そして離婚が決まった。美紀は、お父さんの方に残ることになった。

 あの時おばさんが『あの人に仕込まれたの』って言ったのは、美紀のお父さんではなく浮気の相手だったんだ。

 あのブラジャーは、お母さんが美紀に最後にした母親の勤めだったんだ。もう逢えなくなる娘に……、もうすぐ大人になる娘にしてあげられる最後の躾だったんだ。

 いろんなことが頭の中をグルグルと駆け回る。

 おばさんが最後に言った『美紀をよろしくね』って言葉を思い出した。ボクは、トイレに行くのも忘れ、部屋に戻りベッドに転げ込んだ。眠れない、おばさんの言葉が気になって眠れない。天井を見詰めていると、美紀の姿が浮かんだ。美紀の顔、そして胸、……。ボクはその胸に、今日見たおばさんのバストを重ねていた。

同級生のブラジャー・おわり


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