ボクらの秘密
木暮香瑠:作

■ Hなマンガ3

「美紀ちゃん、どうしたの? ここ間違えてるよ。いつもなら間違えるはずない簡単な問題なのに……」
 姉ちゃんは美紀の背後から肩に手を置き、机の上のプリントを覗き込む。ボクでも間違えないほどの簡単な問題を間違えている。
「えっ? どこですか?」
 簡単な問題を間違える美紀。勉強していても、気持ちがどこか他にあるような美紀。何か心配事、悩み事でもあるようなうわの空の美紀。勉強に集中できていない。
「何か気になること、あるの?」
「えっ! べ、別に?」
「そう? 心配事でもあるような……、健の事かな?」
「ち、違いますう!! 健のこと何なんか、なんとも思ってません!」
 美紀は語気を強め、声が大きくなる。
「そう……」
 美紀の慌て振りが可笑しく、姉ちゃんは話を逸らした。
「ねえ、美紀ちゃんって、オナニーしたことある?」
「えっ? 有りません、そんな悪いこと……」
 美紀は顔を真っ赤にして下を向いてしまう。オナニーって言葉に反応するってことは、意味を知っているんだ、美紀は……。悪いことって言いながら、嫌がるのではなく顔を紅くするってことは興味があるんだ。いやらしいことって思いながらも……。
「オナニーは悪いことじゃないわよ。みんなしてるよ、大人の女性なら……」
 姉ちゃんは美紀の不安を取り除くように、僕には見せたことのない優しい微笑を美紀に返す。そして、『大人』って言葉を使う。背伸びする年頃の心情を擽るように……。
「そうなんですか?」
 美紀は俯かせた顔を上げ、疑いのない表情を姉ちゃんに向ける。今までの優しさが効を奏したのか、美紀は興味を示した。
「美紀ちゃんも初潮も始まったし、大人の仲間入りだもんね。オナニーも覚えても良い時期かな?」
 姉ちゃんは、美紀の肩越しに顔を覗きこみニコッと笑う。
「オナニーですか?」
 美紀は、姉ちゃんから言われたことに戸惑いを見せていた。尊敬する姉ちゃんが言うことだから、嘘だとは思いたくない。でも、オナニー持っている罪悪感と恥辱を捨てきれない。
「気分が晴れるわよ、オナニーすると……。いい気分転換になるよ」
 両手で美紀の肩を揉み解すようにしながら姉ちゃんは言う。
「ねっ! 気分転換しよっ!」

 美紀は、頬を真っ赤に染め俯いている。視線は、プリントの上を泳いでいる。でも焦点は、プリントの上には無いようだ。そしてポツリと呟くように言った。
「でも、恥ずかしい……」
 美紀の声には、拒否の姿勢は表れていない。
「誰もいないし。私達だけだよ、家にいるの……。お姉さんとじゃあ、イヤっ?」
「そういうわけじゃ……」
 美紀には、尊敬する姉ちゃんの誘いを断れない。
「じゃあしよっ! 美紀ちゃんも、もう大人だもんね。私が教えてあげる、オナニーの仕方……」
 姉ちゃんは、美紀の自分への好意と大人へと背伸びしたい気持ちを織り交ぜ、美紀をその気にさせていく。

 姉ちゃんは、美紀の手の甲に手を重ね自分の胸に導いた。
「どう? お姉さんのオッパイ?」
「大きくて……柔らかくて……暖かいです……」
「じゃあ、美紀ちゃんの胸は……」
 姉ちゃんは、自分に当てられていた美紀の手を膨らみかけた蕾のような美紀の胸に移した。美紀の掌を間に挟んだ姉ちゃんの手に、ドクン、ドクンと鼓動が伝わってくる。
「ち、小さい……です」
「そんなことないわ。私が小学生のときより、ずっと大きいわよ。素敵よ」
 姉ちゃんはもう一方の掌を、まだ小学生の美紀の掌でさえすっぽりと包み込めてしまう小さい隆起に被せた。そして、掌を動かした。

 姉ちゃんの掌が、美紀の膨らみを服の上から揉むように摩るように動く。
「どう? 気持ちいい?」
「こ、こそばゆいです」
「こそばゆいだけ? それだけ?」
 姉ちゃんの問いに、ウンと頷く美紀の顔が紅潮している。自分の胸の当てられた手は、緊張からか動かすことも出来ず、強く押さえつけたままだ。姉ちゃんは、美紀の手の甲に被せた手を動かし、揉む仕草を促す。
「ちょっと……、ヘンな気分……です」
 美紀は淫らな気持ちを振り払うように、俯かせた顔をイヤイヤと左右に振った。
「じゃあこっちは?」
 美紀の手に被せていた姉ちゃんの手が、美紀のスカートの中に差し入れられる。そして、木綿のパンツに覆われた柔丘に指が触れる。
「ひやんっ!!」
 美紀は、すっとんきょな声を上げて驚き、身体が浮くぐらいにビクンッと跳ねた。

 姉ちゃんの指は、優しく美紀の恥丘を撫で上げた。土手の周囲を強弱をつけ、執拗に責めている。
「はあ、はあ、はあ……」
 美紀の吐息が、だんだんと荒くなっていく。姉ちゃんの手に掛かれば、美紀なんて赤子の手を捻るみたいなもんだ。姉ちゃんは、処女は必死で守ってるくせに、オナニーだけは大ベテランなんだから……。
「あん、わたしだけじゃ……恥ずかしい……」
 自分だけが興奮する罪悪感に、美紀は吐息交じりに言う。
「恥ずかしい? じゃあ私も……」
 姉ちゃんは、美紀の余った手を自分の股間に導いた。

 姉ちゃんの右手が美紀の股間を、左手が美紀の左胸を……、美紀の右手が自分の右胸を、左手が姉ちゃんの股間を弄りあう。
「美紀ちゃん、いいわ。お姉さん、感じちゃう」
 姉ちゃんは腰を突き出し、美紀の手に恥丘を押し付けた。
「美紀ちゃん、どう? 気持ちいい?」
「は、はい……。変です。変な気持ちです……。熱いです、身体が熱いです」
 恥ずかしくて気持ちいいとは言えない美紀。でも、身体の変化は自覚していた。

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