人妻と少女の淫獄
木暮香瑠:作

■ 心の隙に忍び寄る魔手6

(もう何処を触られても感じるだろ? 全身が性感帯になったように……)
 乳首を摘み引っ張ると、子宮口がギュッと収縮しカリ首を締め付ける。
(こっちはどうだ?)
 もう一方の手でクリ○リスを摘む。
「あううううっ!! ううっ……」
 沙希は、呻き声にも似た声を上げ喘いだ。そして膣全体が篠原の肉根を締め上げた。
(マ○コ全体が生き物のようだぜ。旨そうにチ○ポに喰い付いて来るぜ)
「気に入ったかい? 僕のチ○ポ! 嬉しそうに締め付けてるよ、沙希ちゃんのオマ○コ……」
 篠原は耳元で囁き、官能に酔った沙希にチ○ポ・マ○コという言葉を刷り込んでいく。
「あんっ、ううっ、お腹が……。大きすぎるっ! 篠原さんの、あうっ……」
「沙希ちゃん、僕のチ○ポを感じてくれてるんだね、オマ○コで……。嬉しいよ……。僕のチ○ポも喜んでるよ、ほら、君の中でビクビクしてるだろ?」
「は、はい、ビクビク……、あんっ! また大きくなってる!! ああん、あん、うううっ……」
「なにが大きくなってるの?」
「あんっ、ああん……、篠原さんの、オ、ウッ!、オチ○ポ……ですう……」
 僅かに残る冷静な意識が、沙希自身が言った台詞を確かめる。
(使っちゃいけない言葉、Hな言葉をわたし、使ってる……。どうしたんだろ? わたし……)
 意識とは裏腹に自制心を覆い隠すような甘美な刺激に沙希自身の腰が揺れ動く。
「あうっ、うううっ、だめっ、あん、そんなに激しくされたら……」
「激しくされたら、どうなっちゃうの?」
「こ、壊れちゃうっ、ううっ、わたしの……」
「何が壊れるの?」
「あうっ、ああん、わたしの……、あん、お、オマ○コ……、ううう……」
 篠原に導かれるまま沙希は、卑猥な言葉を口走る。高揚した意識が、興奮と官能が沙希の自制心を奪っていた。
(もう、どうにかして! もう、もうどうなってもいい……)
 このまま官能に溺れられたら、苦しむこともない。諦めに似た意識が思考を遮る。そして、沙希の肢体がビクビクと痙攣を始める。
(逝け! また逝くんだ! 逝ってしまえ!!)
 篠原は、沙希の胸、クリ○リスを刺激しながら腰を激しく揺すった。
「あん、ああん。もう、もうだめえ……。おかしいよ、わたし……、あうん、あん、ああん、ううっ、あっ、ああっ、ああああああ…………」
(わたし……、変……。苦しいのに、溺れそうなのに……、わたし、変……)
 沙希は頭の中がホワイトアウトし、意識が飛んだ。

………
……


「ううん……、はっ!?」
 沙希は意識を取り戻した。ベッドの横たわる沙希のお腹に、生暖かく白く濁った液体が大量に吐き出されている。
「逝ったみたいだね。俺を感じてくれて嬉しいよ」
 篠原が優しく目を細め、沙希を見下ろしていた。
「逝く?」
「ああ、初めてだから判らないか……。でも、気持ち良かっただろ?」
(気持ち良い……?)
 定かではないが……今まで感じたことのない高揚感を感じた自分が、興奮していた自分がいたことは確かだった。
「あれを逝くって言うんだよ。気絶するほど気持ち良かったんだね」
(あの感覚……、わたし気絶してたんだ。わたし……、逝ったんだ……)

 沙希は、先ほどから気になっていたお腹の上の白濁液を指でなぞった。どろりとしたゼリー状の液体が指に絡みつく。
「ゴメン、お腹の上に出しちゃった。膣中に出したかったけど、やっぱりマズイでしょ?」
(ふふっ、その内、自分から膣中出しをせがむように調教してやる)
 篠原は本心を隠して、優しい男を演じる。
「!? ……」
 沙希は指に絡む粘液を見詰めた。
(これが精液? ザーメンなんだ……。男の人って、やっぱり膣中で出したいのかな?)
 篠原に気を使わせたことが、沙希に悪いことをした気にさせる。
「そろそろ帰る? 君の酔いも醒めたみたいだし……」
 沙希は、ウンと頷いた。



 車の中でも篠原の会話は、先ほどのセックスの話に終始する。
「沙希ちゃんって、Hな娘だったんだね。初めてであんなに感じるなんて……。初めての娘は痛がって、なかなか巧くいかないんだけどね」
「ううん、わたし……Hなんかじゃない。きっと……篠原さんだから……」
 沙希は俯き、頬を朱に染めた。

 感じたのはきっと、篠原さんが優しくしてくれたから……、篠原さんのことを好きになったから……、沙希は自分が感じたのは、好意が成せる業だと信じ込もうとした。

「僕のチ○ポだったから? はははっ、大きさには自信があるからね。あっ、堅さもね」
 篠原は冗談めかして言う。すごく卑猥な会話なはずなのに、沙希の緊張を解してくれる。
「でも可愛かったよ、沙希ちゃんのボクを感じてるときの顔……。嬉しいよ。好きだな、沙希ちゃんの感じてる顔……」
(どんな顔をしていたんだろう……? わたし、変な顔してなかったかな……)
 絶頂を迎える時の事は、ほとんど記憶になかった。どんな顔をしていたか、不安にも思う。しかし、篠原に好きだと言われ、少し安心した。感じることが相手にとって好意に感じてもらえる、沙希はなぜか少し嬉しく感じていた。



 家に近くまで、篠原に送って貰った。人目に付かない所で降ろして貰い、家路をとぼとぼと歩いていた。酔いが醒めた所為か、破瓜の痛みが蘇ってくる。
「沙希! 何処に行ってたんだよ」
 突然、背後から掛けられた声に沙希は、感じる痛みを吹き飛ばすほど驚く。声の方に振り向くと、そこには昇が立っていた。
「小母さん、心配してたぞ。連絡もなく、まだ帰っていないって……」
(え!? お母さんが?)
 沙希には、昇の言葉を素直に受け止めることは出来なかった。
「友達と遊んでただけ! 昇には関係ないでしょっ!!」
 つい大きな声で言い返してしまう。そして、痛みの残る股間を悟られないよう、小走りに逃げるように走っていった。
「なんだ? アイツ……。なに怒ってんだ?」
 沙希の後姿を眺めながら、昇は呟いた。
「……まっ、いいや、俺には義姉さんがいるから……」
 昇は姉の待つ家に帰っていった。

(お母さん、ごめんなさい……。でも、昇が……)
 なぜか涙が頬を伝う。一人になると、色々な感情が湧き上がって来る。母への済まない思いとお酒に酔って安易に純潔を棄てた後悔、昇に対する怒りと虚しさ、篠原に感じた優しさ、愛と呼ぶには不確実な好意、色々な感情が入り混じり、なんとも言えない不思議な感情が沙希を包む。
「なんで涙が出るんだろ? 少し大人になっただけじゃない……」
 自分に言い聞かせるように呟く。沙希は涙を流しながら家路を急いだ。

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