青春の陽炎
横尾茂明:作

■ 奸計9

 去年の夏、…少女を犯したが…、あの時は無我夢中で処女膜など見る余裕など無かった。
しかし今日は余裕を持ってじっくりと眺める事が出来る。…敏夫は己の腹が据わったと感じた。
 敏夫は処女膜をじっくりと観察した。膜と言う限りは膣入口を覆い尽くすものとばかり思っていたが…、白く薄い膜は膣壁の両側から少し張り出、中央には指が通るぐらいの穴が開けられていた。

「ううー」
由紀は食い入るような視線を性器に感じ、躯中が羞恥に赤く染まっていくのを感じた。
親にも見せたことのない性器…、肛門…、年下の少年に傍若無人に叩かれて…、許してほしくて言われままに四つに這い、性器を執拗に嬲られ、これから少年の淫らな怒張を…、無惨にも内臓に受け入れ女の大事な処女膜を陵辱という行為でいとも簡単に破られる…。
また…、妊娠の恐怖も有った。
 こんな無惨な情景を…僅か1時間前に誰が想像出来たであろうか、どんなに泣いても…、どんなに許しを請うても…、殴られて突っ込まれる…。自分の躯の中の誰にも見せなかった恥ずかしい秘めやかな肉の狭間…。自分の指さえ入れたことの無い羞恥の象徴たる性器に…、赤の他人のその禍々しい醜い肉茎を無理矢理挿入される。

 由紀は観念出来なかった…。
(お母さん…お母さん…許して下さい)
心の中で何度も連呼し、己のあまりの弱さゆえ、犯され汚されていくことを懺悔した。

 敏夫は執拗なまでに由紀の性器を弄んだ。それは子供が珍しいオモチャを得たのに似ていた。
肛門の皺の数を数えたり…、尿口を執拗に舐めたり、そしてついに本格的に由紀に性感を目覚めさせるべくクリトリスの攻撃にかかった。

 由紀のクリトリスの先端は薄く皮が被っており、敏夫はクリトリスの胴をつまんで露わに剥いた。
先端はピスタチオのように光っていた。敏夫は嬉しそうに先を舐めた。…そして芽の胴を優しく軽やかに上下に揉み、由紀の快感を少しずつ引き出して行った。

 ほどなく由紀の嗚咽が…、微かな呻きに変化していった。
由紀は先程来の恐怖と嫌悪感が自然と和らぎ…体が暖かくなって行くのを感じた。
体の暖かさとともに下半身に僅かだが…痺れる快感が湧いてきた。
(き、気持ち…、イイ…)
その気持ちよさはオナニーとは異質な淫靡で歯がゆい感じの…、由紀がかって経験したことのない女の底からわき上がる快感であった。

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