青春の陽炎
横尾茂明:作

■ 堕落8

 由紀の泣き声は次第に子供が母に甘える様な泣き声に変わっていった。
マサルは由紀を強く抱いた。由紀も強く抱き返した……。それが合図の様に由紀はマサルを見上げ目を閉じた…。マサルは由紀の唇に触れ…、そして緩やかに口づけした……。

 息の詰まりそうな、目眩がしそうな…狂おしいほどの口づけにマサルは痺れ、強く抱き、優しく抱き合い、胸と胸が擦れ…、自然と由紀のバスタオルは解け、床に落ちた。
マサルの腰を覆うバスタオルも解け、ペニスが露わになっていた。

 互いに息苦しさに離れ…、そして見つめあった。
マサルの目は下に降り…、由紀の裸を見た…。由紀もマサルのペニスを見た。

 そしてマサルは由紀の乳房に触れ…、ゆきはマサルのペニスを優しく握った。
二人は感に堪えない目で見つめ合い…、また口づけを再開した…。今度は互いに舌を絡ませ合い、愛から欲望の口づけに変わっていった。

 マサルは口を離し…、その口を由紀の乳房に持って行った。
そして優しく乳首を吸った…。頭の芯がジーンと痺れペニスが痛いくらいに怒張するのを感じた。

 由紀はマサルの亀頭を手の平に納め…、強く又優しく揉みながら、
「あーっ」
と呻き、そして由紀は顔を赤らめ…、
「マサル君…チ○ボ舐めさせて」
と小声で言った。

 マサルは由紀に応える様にソファーに仰向きに倒れ、少し脚を開いた。
由紀は愛おしそうにマサルのペニスを握り、顔を近づけて行った……。

 まずペニスに頬ずりし、そして愛おしくペニスを見つめ、次に顔中で愛撫した。
由紀の左手はマサルの睾丸を優しく揉み…、亀頭を口腔内にゆっくり含ませていった。

 敏夫は、
「あーー」
と呻き、夢のように暖かい由紀の口中に震え…愛の有る快感に呻いた。
マサルは夢の様だった…。憧れの由紀先生…、このシチュエーションを何度想像しただろうか…。
いや…、想像を遙かに越えるこの現実の展開に感涙し…、夢なら覚めてくれるなと願った。

 由紀のフェラチオは、経験の浅いマサルには秒殺に近いテクニックと言えた。
このテクニックは、敏夫に乳首をライターの炎で炙られ、また叩かれて教えられた技だとはマサルは知る由も無い。

 亀頭のカリの谷間を舌を回転させ刺激したと思うと、鈴口を舌先で優しく擽り、ペニス全体を大きく含ませたり浅く遊んだり…、睾丸を優しく揉みながら睾丸基部と肛門の間を静かに押したりで……、その刺激配分は絶妙で有った。

「先生! 先生…、もう我慢出来ないヨー…」
マサルは甘えるように由紀に訴えた。
由紀は優しく目で頷き、いっそうピッチを早めた。

「先生! 気持いいー、出ちゃう…、出ちゃう……、うううううう…いいー」

 ドクンドクン、マサルは腰を突っ張らせて快感に身を震わせた…。これほど長い快感の持続は始めての経験で有った……。
(たまらない、…先生を絶対離したくない)
…マサルの去りかけた快感を次に暖かい余韻に変るべく、いつまでも口で後戯してくれる先生を、この時…、狂おしく愛しいと感じた。

 由紀の妖艶な唇に連なる喉は、マサルの精液を燕下している。もう出ないと分かりつつも、尿道に有る僅かな精液さえも求めるように啜り…、愛おしく燕下している。

「マサル君…、よかった?」

「………」

 由紀は上気した顔で、マサルのペニスを指先でさも愛しいようにつまみ、両の手の平で遊んだ。
「マサル君……、先生の辛い話、…聞いてくれる?」

まさるは頷いた。

「先生を嫌いにならないで……ネ」

由紀は敏夫との辛い日々を少しずつ語り始めた……。

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