僕の彼女
kyousuke:作

■ 第6話 変わり行く関係3

 遥は少々憂鬱だった。せっかくの休日なのに振袖を着て将来の旦那候補を見定めるイベントがあった。俗に言うお見合いだ。彼女はこれまでも数回しているが相手は所詮金と地位と遥の体が目当てで、遥も乗る気ではなかった。
「お母様も古い考えなんだから」
「仕方ありませんね、三沢家は戦前から続く名家ですから」
 朱夏は不満げな遥を抑える様に着付けを手伝う。

 今日の相手は同じ歳と言う事だった。これは父親の配慮で今までは大学生や社会人が多く、遙かもうんざりする一因だった。遙はいつもどうりに適当に付き合って断る事にしたが相手を見て驚いた。隣のクラスの男性だったからだ。
「榊 博です、始めまして」
 会釈する彼はよく将一と話していて、感じも将一と似ていた。将一以外に胸がときめくなんて思いもしなかった。
「よく学校でお会いしますね」
「ええ……橘さんとよく話してますが?」
「彼とは小学校の頃から腐れ縁なんだ」
「じゃあ後はお若い者同士で」
 世話人の女性が言うと博と遙は近くを歩いていた。
「両親達を先帰らせておきます、このままデートいたしませんか?」
 博はニコっとすると遙は頷いた。

 遙は初めて他人の男性の事を意識し始めた。そしてとりあえず付き合ってみる事にした。榊家もまた戦前から続く名家だが、博の両親が家を飛び出し庶民的な暮らしを慎ましくしていたが4年前、祖父が財閥の総帥を退いた際に当時派遣社員をしていた父親を指名して来た。所がお家騒動が起きて父親は結局辞退して伯父が継いだ。博はこれまでどうりの生活スタイルを変える気はなく、普通の私立高校に通う事にした。
「よッ遙! おはようさん」
「将、おはよう」
 遙は明るくなった。
「博から話し聞いてびっくりしたよ、まあ向こうの社会が当たり前なんだな」
「榊さんがあの財閥の一族なんてびっくりしたわ」
「あいつの両親は駈落ちしているんだよ。最近は結婚も認められたんだけどね、あいつは礼儀とかいいからお勧めだよ」
 将一は話していた。
「おはよう、遙さん」
「榊さん、一昨日はどうもありがとうございました。母親が散々嫌味いったそうで」
「ははっ親父やお袋の事なら気にしなくていいよ」
 三人は話しながら教室へと向かう。

 夏休みに入ると両親が一時帰国した。
「将一、歩ちゃんとヤッたのか」
「子供作るなら彼女が高校卒業してからね」
 両親がしっかりと釘を刺す。
「歩ちゃん、胸が育ったわね〜〜小母さんと一緒に行こうか」
「はい! ありがとうございます」
 母親が歩の胸を見て翌日ランジェリーショップに行く事になった。
 女の買い物は長いので父親と将一もカジアルウェアを見ていた。
「この分じゃあ早く孫が見られるかもな」
「俺は歩を幸せにしたいんだ、いいだろ」
「ああ歩ちゃんなら嫁としては十分だ」
 二人は笑いながらもスラックスとGパンを選んでいた。

 夏休みはほぼ毎日、正弘と真美が橘家を訪れていた。
「しかし、最近の子はおませさんね」
 宿題が終われば正弘と真美は体を逢わせていた。
「ラブホテル代わりにするなよ」
「真美が発情するんですよ」
 真美は正弘のペ○スをしゃぶっていた。薄着のワンピ−スに日焼けした体は発情させるには十分だった。この頃になると真美もア○ルを経験して正弘のペ○スも淫水焼が目立ってきた。

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