僕の彼女
kyousuke:作

■ 第10話 真実の時刻(とき)

 遙にとっては博との関係は心地よかった。自分を令嬢として扱ってくれない事が何よりよかった。博もまた彼女を大事にしていた、それはバイト先でも周知されており野次馬根性丸出しの仲間らは応援した。
 博はある日、将一と遙の父に呼ばれた。
「同居している少女が遙の妹!!!!!!」
「そうだ、訳有りで別居している。無論、遙にはまだ告げてない」
 博は唖然となった。
「歩は先天性両性陰核肥大型具有症候群なんだよ、彼女は妹がいた事を覚えてない。偶然歩ちゃんを絞め殺そうとしている妻を見てその瞬間記憶が飛んだそうだ」
「そんな、じゃあどうしてまた遙に告げなかったんですか!!」
 博には信じられなかった。すると将来義父となる男が重たい口を開けた。
「妻は両性具有が出たことに責任感を感じていた。そして間引きする事も考えたが私が許せなかった。結局彼女が、歩を殺人未遂まで起こして歩と妻を引き離す事になったが、数度歩は殺されそうになった。今夜遙に話すが、君は万が一両性具有をの子供を持っても大丈夫かね?」
 博は迷った。確かに両性具有が生まれる確率的にはそんなに低いとは言えない。
「僕は愛せると思いますが」
「ありがとう、博君」
 将一はポンと肩を叩いた。
「ま、歩ちゃんは僕が面倒を見るよ。あいつの分まで愛せるからだ」
「二人とも娘を頼む」
 歩の父親が深く頭を下げた。

 その夜、兄の涼は妹の遙に事実を告げた。
「兄様、なんで・・・・・・・」
「母さんの事もあって言い出せなかった。歩は使用人でもいいからこの屋敷に住みたかった。無論養女に出す事も考えたが、結局伯父さんの養女して戸籍上に存在する事になった。だから歩は使用人として父や伯父さんの浴場で体を嫌がることも無く洗えたのが数少ない触れ合いが出来る機会だった。歩を妹して迎え入れられるかな?」
 遙には信じられなかった。
「歩は先天性陰核肥大型両性具有症候群なんだ。母さんは一族には両性具有者はいないと見せたがった。三沢家は名家だ。父親はそんな結滞な事は気にしてなかったが、母さんは政略結婚で嫁がされたから余計に気にしているだろう」
 涼は遙に静に告げた。

 橘家は家族旅行をする事になった。歩の為に家族旅行を味わってほしいと言う三沢の父親の配慮で、伯父の別荘に行く事になった。近くには海があって、歩自身何度か来た事がある。将一の父も幼い頃祖父の友人がこの別荘の管理人していた。
「ふぇ〜〜〜凄いな」
「ああ、ここはバブル期リゾート開発が持ち上がったが話が二転三転して立ち消えになった訳だ。まあここら辺は三沢家の土地だったが相続関係で別荘のみとなった」
「ええ伯父さんが言ってました。私にはここが落ち着ける場所だったんです」
 歩には一目を気にせず、父親に甘えたい場所がここだった。
「二人とも海に行きなさい、穴場よ」
 歩は競泳用水着にパレオを巻いていた。実はこれは学校指定の水着であって理由は2つある。一つは歩の様にフタナリの少女に配慮しての処置であり、二つ目の理由は不埒な奴らの盗撮防止だった。歩が通う学校はいち早くスク水、ブルマーを廃止してマニアから怨念の涙を流す羽目になった事は有名だ。色もカラフルでとても市立とは思えない発想と大胆さは、ある意味評価が高い。彼女は蒼色にエメラルドブルーのパレオでとても小学生とは思えない、将一の横で着替える歩の裸体は美しかった。徒歩で行ける距離だったので2人は歩いていった。海水浴場に付くと博と遙が待っていて、涼と朱海もいたのだ。
「歩、ごめんなさい……」
「話したのか?」
 遙の言葉に将一が尋ねた。
「最初は戸惑っていたが、受け入れられた。歩ちゃんもう一人ではないんだ」
 博はそう言うと歩は泣き崩れた。きっと今まで我慢していたから感情が高ぶっていたんだろう。歩らはおもっきり遊べた。穴場という事もあってあまり人がいなかったし、父親の友人である島崎一家とも遊べた。
 その夜は皆で寝る事にした。ひょんな事から遙が歩のク○ペ○スを見たいと言い出した。
「いいよ」
 彼女はパジャマのズボンを下着ごと下ろした。やや恥ずかしいかったが姉との繋がりがほしかった彼女にとってはよかった。
「俺も初めて見るな・・・・・・・・」
 博はマジマジと見ると遙にウィンクした。すると遙のパジャマのズボンを焦らすように下着ごと取ったのだ。
「凄いな二人とも・・・・・・・」
「涼様も人の事いえないですが・・・・アウッ!」
 涼は朱海のTシャツ越し胸を弄り、片手にて秘所を愛撫していた。

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