可憐な蕾
横尾茂明:作

■ 捨てられた少女5

「お前…印鑑持ってるか?」

「ハイ…有りますが…」

朝食を終え、テーブルで煙草を吹かしながら少女が食器を洗う様を見ていた。
太腿の大半が露わになった真っ赤なワンピと尻の揺れが剛史の目を射る…。

後ろ姿のまま少女が応え…ゆっくりと振り返って剛史を見つめる。

(クー…なんて可愛いんだろう…)

ドギマギする顔を悟られまいと剛史は言葉を継ぐ。

「昨夜…あれからよーく考えてみたんだが」
「お前を当分の間…預かることにしたよ」

「ええっ本当ですか…有り難う御座います…」
「今朝…出て行くつもりでした」
「でも…行先なんてないから……」

「おじ様…ごめんなさい…本当にごめんなさい」
「私で出来ることがあったら何でもしますから…」
「父が戻るまで…お言葉に甘えさせて下さい…有り難うございます…」

「よし、分かったから安心しなさい」

「そうとなれば…今日中にお前の住民転入手続と学校の転出届けをしなくちゃな」
「それと転入校への入学手続きを済ませんと…」
「お前…それでいいだな?」

「あぁーそんなことまでして頂けるなんて…本当に…」

少女は手を拭きながら剛史の正面に座った。

「お前、戸籍謄本とか住民票なんて持ってねーよな?」

「有ります…お父さんが昨日ここに来るお昼過ぎ…区役所に行って取ってきました…」

(今田の野郎…初めから計画の上じゃねーかクッソー)
(って言うことは…俺はカモ? …ったく)

「じゃぁ…それをくれや、まずは区役所からか…」
「こりゃー夕方まで掛かりそうだな…」

「そうだ、晩飯の用意をしとけや…オメー料理が上手そうだから」


剛史は着替え…玄関で五千円を少女に渡して家を出た。
駐車場まで歩いて3分ほどの間…少女の表情仕草を反芻してみる。

(しかし…なんつー可愛いガキだろ、今まで抱いたガキなんぞ比べものにもならんよなー)

(あの子を抱けと…今田のヤロー…表情がそう言ってたなー…)
(養いの代償が子供の体か…まっ、あの子なら損はねーどころかおつりが出らームフフ)

(しかしあの躰…柔らかでとろけそうな感じだったな)
(可憐で清楚な表情がたまらんぜー…)
(あの顔に……チ○ポこすりつけて射精したら…ウゥゥゥ)
(クゥータマラン! 今夜あたりさっそく味見といくか…)

剛史は股間に滾る物を感じながら駐車場に急いだ。

区役所と学校でも…怪しまれることなく全ての手続きがスムーズに進んだ。
司法書士と会計士の免許はダテにもってないとの自負が…相手に警戒心さえ与えなかったのだろうと剛史は思う。

4時過ぎに家に着き、全ての手続きが完了した事を少女伝えた…。

「おじさま…有り難うございます」
「他人の私にそこまでしていただけたなんて…」

「私…どうやっておじさまにお返ししたらいいか…」
少女の澄んだ瞳から大粒の涙が零れた。

(なーに今夜躰で返して貰うんだよー、クククッ)

「そんなことより新しい中学の制服買ってきてやったよ」
「教えて貰った指定店がなかなか見つからず苦労したぜー」

「サイズが合うかちょっと着てみてくれねーか」
「もし合わなかったら店を教えるから交換してこいや」

「さーワンピ脱いで…」

「えっ…ここで…ですか?」

「そうだ、サイズが合うか確認しないとな…」

「ハ…ハイ…」

少女は窓から射す午後の陽光を眩しく見つめ…剛史を見て顔を赤く染めた。

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