家畜な日々
非現実:作

■ 〜家畜として〜16

そして快楽だった。
繭様とのお遊びは、正直……スキ。
色々な快楽を与えてくれるし。
決して絶頂の寸前で止められ、イク事は許されない。
それは本当に欲求不満な事だが、繭様は私を愛してくれている。
それに答える様に、私も懸命に擬似豚尻尾のバイブを振って答える。

でも……ご主人様は、それをよしとしないよう。
私が繭様に愛される度に、執拗な責めを施すご主人様には……正直、イヤだ。
(コレって、嫉妬?)
私がご主人様より、繭様になびくのが嫌なの?。
烈火の様に責めるご主人様が……正直怖いの。
でも…… ……ご主人様は決して私のオ○ンコを使おうとはしなかった。

以前とは別に…… …… ……。

快楽を得られるのならば、ご主人様のを受け入れる気になっていた。
でも、決してご主人様は使おうとしない。
(そか……)
いままで……私はイク事が出来ていなかった。
ご主人様にも繭様も寸前まで導かれて、それでいて私はイク事を許されなかった。
欲求不満だった。


それが……この選択を誤らせたのかもしれない。

私は最後の選択を誤った。


今の私は、拘束されたまま地下室にいる。
四つ這いの状態で手枷と首輪が鎖で繋がられ、両足枷から伸びる鎖にも、首輪の留具に繋がっていた。
私が最初の頃にされた拘束スタイルだ。
確か……三点止め拘束?。

ジャラジャラ…ジャラァ…。

最小限に身体を動かせばホラ、鎖が派手に鳴る。
この拘束は、動けば動くほど首輪が締まり自分を苦しめる。
だが皮ベルト拘束着を着たままなので、胸が圧迫されてじっとしていても息苦しい。
息苦しいのもそれだけではない。

「ふぅ〜〜〜ぅ…ふっぅ、ぁ〜〜〜ぉ…ぅ」

ボールギャグも嵌められ、懸命に息を吸っても吐いても、ダラリと涎を垂れ流し続けるばかり。
声なんか……出る訳がない。
つぅーーーーぅ。
濃い粘つく涎がボールギャグの穴から伝い、顎から地下室のコンクリートに糸を引く。

「ぅぅ〜〜〜〜ぅ、ぁぉ〜〜〜〜むぅ」

垂れ流し続ける涎は止まらない。
私は……蔑む2つの視線へと顔を最小限上げられるだけ上げたのだった。
首輪から伸びるリードが「ジャラリ」と鳴った。

リードを持つのは、愛する繭様だった。
唯一…唯一……私を愛して遊んでくれる、繭様だった。
繭様は可愛らしい、薄緑のワンピース姿。
私を愛し躾けてくれる女王様スタイルとは違い、普段着だった。
リードを手にして、素足の左足が私の背中に乗せられている。
傍らに立つのは、本当に嬉しそうな満面の笑顔のご主人様。
ご主人様にしてみたら、この惨事はまたとない好機に違いない。

「このっ、雌豚ぁ!!」
「あっぎぃ……ぉ、きゅくっ……ぁ、ぉ」

足で背中を押え付けられたまま、繭様がリードを強く引っ張られる。
その度、息が止まり涎を吐き散らす。
その様子を、ご主人様は満足そうに頷いていた。

事の発端は……昨晩、繭様の彼が来た事にある。
繭様に遊んで頂いた後に、そのまま地下室で身体を休めていた頃に来たらしい。
それが……かなりのイケメンで……。
中々ご主人様は、迎えに来なかったタイミングで起こった事故。
相変わらずイカせてくれず、欲求不満のまま手枷と首輪に繋がった鎖を呪っていた。
自慰も出来ないから達することも出来ず、ヌラヌラと汗で照かる身体を曝け出していた。
その時に丁度、繭様の彼が「繭様とコトをした後、シャワーを浴びついで」に地下室へと降りて来た。

そして…… ……私は……誘った。
繭様の彼を誘った。
身体の欲求に負けて、選んではならない選択肢を選んでしまったのだ。
唯一、こんな家畜を愛でてくれる人を失った。
この選択は…… ……。
この……選択は……最大の過ち。

繭様の彼が、2度私の中で射精した後、遅いと心配して探してきた繭様の……。
あの……形相は……忘れない。
忘れない…… ……。

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