家畜な日々
非現実:作

■ 〜変態調教〜13

シャワーを浴びると出て行ったのと入れ違いに、ご主人様がノートPCを持って現れたのだ。
言い付け通りにしている私。
そこへ1時間以上も入浴していた繭様が、再び地下室へ降りてきた。

「何か凄い大雨になってるよ?」
「ほぅ、遂に降り出したか」
(繭様……帰ってきた)

地下室だと全く外の状況は解らない。
だがご主人様はネットに夢中のようで、外の事にあまり興味がない様子。
マウスをダブルクリックさせた。

「こらっ、動くんじゃないって言ってるだろっ!」
「も、申し訳ございません!?」

お仕置きとばかりに、お腹を足で小突かれる。
今の私はテーブルだ。
四つ這いのまま背中にノートPCを置かれ、左尻の部分をマウスパット代りにされていた。
30分はゆうに超えているだろう、いい加減両腕が痺れてきている。
ノートPCの熱が直に伝わり、背中が燃えるように熱いのも我慢しなければならない。
加えてマウスが動かされる度に撫で回される感触、これだけは未だに慣れない。
感じやすい身体にされてしまった私には、堪らない快楽なのだ。

「なに見てるの?」
「コレだよ……凄いぞ」
「ナニナニ?」

ご主人様の隣のベッドに腰を降ろして覗き見る繭様。

「何コレ……シール?」
「いや、本物だよ全部」
(シールって……ぇ、何を見てるの?)
「うわ、コレなんかマジで凄いよ……」
「ああ、凄いな」
「本当にあるんだねぇ、こういうのって?」
「そうだな、結構サイトも多いんだよ、コレ系のも」

(ナニナニ…何を見てるのよぉ!?)
どうせ酷いものだろうが、気になってしょうがない。
今までご主人様の口は何も語らなかった。
一度「何見ているのですか?」と聞いたら「テーブルに話しかける趣味はない」と一蹴されたのだ。

「こういうのはどうだ?」
「やるって事?」
「うん、そう」

また当事者の私はスルーである。

「まぁいいかもね、こういうのも」
「そう思うか?」
「雌豚には相応しいんじゃない?」
「よぉし、なら次は刺青だな」
「ぇっぇ!」

(い、刺青っぃ!?)
想定外にも程がある。
殆ど反射的に2人へと振り向いた。

「よかったじゃない〜、刺青なんてそう簡単には出来ないよぉ?」
「い、刺青って……あの…?」
「トビっきりドギツいのにしてやるから心配するな」
「そ、それだけ……はっ!?」
「なぁ〜にぃ〜〜、肉体改造が嫌なのぉ?」
「だっ……て、そんな事まで、した…ら」

ぱっしぃいっ!!
いきなりご主人様が尻を叩いた。

「あぁっぁ!!」
「お前は変態家畜の雌豚由紀だ、一生ここで飼われるんだろうがっ!」
「……ぅ…ぅぅ」
「ふぅ〜ん、まだ望み捨ててないんだねぇ?」
「けしからんな、早々に刺青入れてやるか」
「お…お、お許ぅし……くださぃぃ〜〜〜」

頭を擦り付けて許しを請うが、ご主人様は素知らぬ顔で携帯を取り出した。

「ちょっと、ユウジ君の力を借りよう」
「そうね、良いかも」
(た……大変な…事にっぃ!?)
「ちょっと出てくるよ」

ご主人様がプッシュボタンを押しながら地下室から出て行く。
(ま、繭様なら……許してくれるかも?)
同じ女として、身体に一生消えないモノを付けられる恐怖を解ってくれるかもしれない。

「あ……のぉ」
「駄目よ却下」
「そん…な」
「それよりも、私やらなきゃいけない事があんの」

ピシャリと瞬殺。
繭様はノートPCをベッドに置いて、何やら薄いものを背中へ乗せた。
テーブル代わりのままだ。

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