家畜な日々
非現実:作

■ 〜そして家畜は悦ぶ〜4

「うるさいわねぇ……この雌豚っ!!」
「ぅっ…ひぃ」
「これが、私の変態家畜の雌豚調教だ」
「は?」

意味が解らないという仕草の繭様。
ご主人様が再び口を開いた。

「彼はな、事ある毎にこの雌豚由紀と交尾したいと言うだろう?」
「……私に気を遣ってるの?」
「親として言い辛いが繭を信用してるし、彼と何しようと構わん」
「じゃあ…… ……私は平気だよ?。
ユウジが雌豚と交尾する事も、何とも思ってないよ。」

首を振ってご主人様が答える。

「違うんだ繭、交尾なんかさせるつもり無いんだ」
「え、ナニソレ?」
「この雌豚は変態だ、どんな責めを受けても交尾したくて堪らない位」
「……犯して穢しちゃえばいいじゃん?」
「解らんか?、雌豚由紀が悦ぶ事などさせるつもり無い」
「…… ……」

頭の中で整理しているのか、繭様が腕を組んだまま長考する。
蝋のせいで私は考える暇など無く、熱さとの格闘を続けるしかない。

「つまり交尾を許すと雌豚が悦んじゃうから、させないと?」
「そうだ、だから尻を好むムネさんの方が都合良い」
「……」
「ユウジ君がそれを我慢できると思うか?」

耳を傾けて今までの事を理解した。
(だからご主人様は、オ○ンコへの刺激をしてくれないんだ……)
オ○ンコでイカせてくれない理由が、そんな計画的だったとは……。

「でもっ、ピアスとかだってユウジのお陰よ?」
「解ってるよ」
「じゃあ……」
「手を切るつもりは無いよ、ただしユウジ君には会員にはさせない」
「どうして?」
「あれだけ口軽だ、手を切ったら誰に言うか解らんだろう?」
「…… ……」
「雌豚を使う事は許すが、毎回1日の使用量10万を払って貰う。
それに言うまでも無いが、交尾も禁止だ。」
「金づるって事?」
「平たく言えばそうだ」

どうだ?、という表情のご主人様に、繭様が溜息混じりに呟いた。

「パパって……徹底してるね」
「まぁね、でもユウジ君と会えるんだから文句無いだろう?」
「……負けたわぁ」

繭様の表情が緩み、両手を小さく広げてみせる。
私も少し安堵していた。
(ユウジ様に会えるんだ……)
一瞬でもいいから、ユウジ様を自分の物にしたいという気はもう無い。
…… ……立場が違うのだ。
だがちょっとイイ男のユウジ様の調教は、どんなに苦痛でも堪えられる気がするのだ。
相性が良いのかもしれない。

「雌豚由紀っ、聞いてるの?」
「は、はぃ?」

耽っていた私を見下ろす繭様は怒っていた。
(まずい…わ)
哀願するしかない。

「も、申し訳御座いません……繭様ぁ」
「ふふんっ、雌豚由紀はもうオ○ンコで感じる事が出来ないのよ?。
そんなシュチュエーションでさえ、感じてるの?。」
「……は…ぃ」
「全ての調教でイケるように精進なさい?」
「…… ……はい…繭様」

蝋を受け続けながら、声を震わせて答える。
途端、ご主人様の携帯が鳴り出した。

「言ってる傍から、ユウジ君だ」
「えっ、マジで?」
「ちょっと待ってなさい」

そういった後、ご主人様は電話のやり取りを始めた。

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