家畜な日々
非現実:作

■ 〜愛しき繭〜14

ユウジとちょっと雰囲気のいい居酒屋でお酒を飲みつつ楽しい歓談した。
今日はもしかしたらという希望も込めて、服もめかし直した。
勿論、下着も可愛いお気に入り。
両肩を剥き出しにした桃色のワンピは、フリルのスカート部分もかなり短く、自慢の素足の太股が半分以上の露出。
赤ブラジャーの肩紐はわざと見せ。

今がこの上なく楽しい、楽しかった。
ユウジが操る車の助手席。
先の居酒屋とは違う妖しい空気が流れていた。
そう、それは無言の空気の中、これからの事を物語っていた。
案の定だった、車が急に児童公園の目の前に止まったのだ。
(児童公園?)
思い出など全く無い、こんな所に行くなんて初めてな事だ。

「降りるんだ、公衆便器繭?」
「っ?」
「聞こえなかったか、降りろと言ったんだ公衆便器繭?」
「……」

(いゃ)
拒絶は許されないし、誰も助けてくれない状況。
私は絶望に打ちひしがれながら、助手席から降りた。
無意味だろうけど、悪戯な春風に煽られるスカートを両手で押さえながら。
セカンドバックを持ったユウジは満足そうに頷きながら言った。

「ふふふ、これからお楽しみショーだよ、公衆便器繭?。
スカートなんか気にする必要なんかないんだからな?。」
「ぅ……」
「さぁ行こうか、公衆便器繭にとって相応しい所へね」
「ユ、ユユ…ジ様」
「こっちだよ」

背中を片手で押されながら、私は誘導されるがまま足を進めるしかない。
行き先は解っている。
ソレが私の立場だから。
そう、一直線に向かったその先は酷くすえた咽返る臭いと、至る所が黄ばみ汚れた便所。
鼻を覆いくなる匂いと目を塞ぎたくなるその場所で……。
ユウジは言った。

「さぁ、今日は公衆便器繭のデビューだよ?」
「な…にを?」
「簡単なことさ、お前なら楽勝だよ」
「ぇ?」
「さぁ、そこの個室に入るんだ」
「ぇと……男子トイレだけど?」
「だからなんだよ、公衆便器繭に選ぶ権利なんかないぞ?」
「ぇ、ぁっぁ!」
「ほら、入った入った!」

あれよあれよと私は男子トイレの個室へと詰め込まれてしまった。
和式便器の初めて入る男子トイレ。
管理も掃除も行き届いていないのだろう、凄く臭う。

「じっとしてるんだぞ?」

そう言うユウジは、セカンドバックから、手錠を2つ取り出した。
されるがままだった。
両手を後ろ手にされて、1つめの手錠を掛けられる。

「ふっぅ、きつぅ!!」

後ろ手にされた両手は、窮屈に首元まで押し上げらて拘束されたのだ。
両手を下げる事も出来ず、キリキリとしなる。

「さぁ、2つ目だ」

ユウジが2個目の手錠を手にして言った。

「足を貸してごらん」
「ぁぅ!」

左足を和式便器突っ込まされて、足首と鉄パイプで手錠が施錠されてしまった。
パンプス越しの左足が冷たい、和式便所の水が溜まっている箇所に拘束されてしまったのだ。

「ぅやああ!」
「ふふふ、いいね〜〜〜でも,もっと公衆便器らしくならないとなぁ?」
「っゆ,ユユジサマァ」
「何?、無駄だよ?、取り合えずさぁ〜服邪魔だよね?」
「そんぁ!?」
「肩紐のブラ紐は良いけどねぇ〜,もうチョイインパクトが欲しいね?」
「あ,ぁあ…まってぇ!」
「そのワンピ縦にやっちゃうか?」

セカンドバックから取り出したのはハサミだった。
そのハサミがワンピの胸の谷間部分の生地を、残酷な音を立たせながら縦にザックリと切り刻んでゆくのだ。
桃色のお気に入りのワンピの中は、下着以外は何も着ていない。
オヘソの部分まで生地を縦に切られ、ウエストで絞られた箇所までワンピはズレ落ちた。
上半身を下着姿に晒しつつ、下半身は一応フリルのスカート部分で隠れている感じ。

「全部脱ぎよりもエロいなぁ」
「はず、恥ずかしぃ……です…ぅ」
「こんな場所でそんな格好してる時点でさぁ〜もう十二分に恥ずかしいんじゃない?」
「い、いわ,言わないでぇぇ…ぇえ」
「ふふふ、下着が邪魔だよな?」
「いぁ」

ふるふると私は何度も首を横に振るも……。
残酷なハサミは、左肩の肩紐を切ったのだった。
その瞬間ブルンと小振りな左胸を晒した。
左ブラのカップが、プラプラと宙を彷徨う。

「うぅっくあぁあ!」
「うひひ、次は下だね?」
「もっぅ、やっぁ…だぁ!」
「ふふふ公衆便器繭だろう、こんなんじゃまだまだだろう?」
「っぁぁ、ぅ!!」

ユウジがスカートへとハサミを標準に定めた。

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