家畜な日々
非現実:作

■ 〜主役は後から〜3

元同僚の女子3人とは一切話す事はなかった。
私達が参列する前に、他の人が先に列に加わったからである。
これはお互いにとっても良かったのかもしれない。
私は全く興味無いし、向こうも散々コケにしてきたグループのリーダー(私)なんかと社交辞令でも話などしたくもない筈。
そしてありがたくも列も順調に進む。
立食式であるものの晴れて夫婦となった繭様ユウジ様、そしてご親戚が集まる大きい円卓テーブルには椅子が用意されている。
お祝いに駆け付けた人が挨拶する度に立ったり座ったりを繰り返している。
アレって凄く疲れるのよね……と思いつつ私は再会を楽しみにしていた。
そしてようやく私達の番となり、親戚御一同の前で無難かつありきたりな挨拶と会話をしてその場から離れる……。
ご主人様とユウジ様は結構お酒が入ってたみたいで、すこぶる上機嫌のご様子で、何度も「ありがとう」を口にしていた。
私としては…… ……今朝方お別れして数時間の逢瀬だというのに、数分間程度の再会で全く物足りない。
挨拶が終われば次に……仕方ない事なのだが名残惜しい。

(…… ……ふぅ)
お酒に頼っていうのは何年ぶりだろうか。
今は式場の壁に持たれ掛けて片手のワインを6杯開けた所。
正直凄くつまらないでいるし、期待していたご主人様との逢瀬も短時間過ぎて切ない。
会場では集まった招待者達男子が所彼処にグループを作っての楽しい談笑会。
この頃を過ぎると新婚新婦のテーブルに列は無く、一緒に写真とかまた話に来たとかという仲良し付き合い達が再び訪れる状況。
段々とお酒も進んだことだし、披露宴や二次会によくある社交という名の彼氏彼女物色の流れである。
何処かで聞いたことのあるようなピアノの音色が煩くない程度に流れる会場、私は通り掛ったボーイからシャンパンを選び取る。

「ちょっとちょっと、飲み過ぎでは?」
「コレくらいで飲み過ぎとか冗談言わないで下さい、昔はオールで飲み続けてたものですよ?」
「いやでも……ねぇ〜」

隣に居るムネ様はやっとワイン3杯を半分まで減らした辺りで、あまりお酒には強くないと昔から言っていたが確からしい。
既にほんのりと赤みを増した顔でムネ様が言った。

「いやぁでも、しかしねぇ〜〜今逃げ出したい気分ですよ。」
「何故です?」
「いゃぁ〜〜だって……ねぇ……」
「はい?」
「貴女を意識してる男性らの痛い視線を背中で受けてるんですよボク。」

壁に寄り添う私と真正面で向かい合うムネ様、要するにムネ様は会場の中央に集まる視線に耐えかねているというのだ。

「言うなれば僕は防波堤代わりなんですけどねぇ」
「……」
「由紀さん?」
「狙ってくるソノ、男達……ご主人様以上の魅力があって?」

薄い髪をポリポリ掻きながらムネ様が続く。

「ですね〜」
「つまんない」

暫し無言の間において、ムネ様がニヤリと卑下た笑みを漏らして耳元で囁いた。

「これからがお楽しみのようですよ?」

私は言葉の意味を理解して、咄嗟に振り返る。
そう…… ……そうだ……期待通りの方が眼の前にいた。

「ご、ごしゅじんんっぅむぅ!!」

突如いきなり口を塞がれ、耳元で囁かれるご主人様の言葉。

「んぅ……ぁ、はぃ!!」

逆らう筈も無く即答して、ご主人様の後に付いて行く。
流石に耳元の会話だけあり意味も解らずに護衛係のムネ様付いて行くが、ご主人様は拒みはしない。
会場と通づる裏の衣装室へと連れ込まれたのだ。

「さてと……」

ドアに鍵を掛けてご主人様がゆっくりとこちらを振り向いた。
すぐさま私は高い衣装も気にせず、四つ這いになって輝かせた目でご主人様を見上げる。

「ふむ、ごく自然な行動だ……と、いつも通り褒めてやりたいところだが。
今日は娘の結婚式だ、愛娘の式を穢す事は断じて許せん。」
「っぇぁあ、ぁはっぃ……申し訳ありませんご主人様ぁ!」

慌てて私は二本足で立ち直す。
恐る恐るご主人様のご様子を伺うと、上機嫌な表情で再び口を開いた。
「本来ならお前みたいな最底辺ですらない変態家畜など招く事すらおこがましい。
……のだが、雌豚由紀にも相応しい仕事を思い付いた。」
「披露宴でのお仕事、ですかぁ?」

ムネ様が言い直すという事は、当然寺谷様も知らない事だろう。
ご主人様が1人で企てたという事なのだろうか。

「ど、どういう……お、お仕事でしょうか?」
「そりゃあ〜〜」

ご主人様がツカツカと間近まで迫り、いきなり3段フリルスカートを一気に捲り上げて、手を突っ込んできた。

「ぅっぁっぁ〜〜〜ぁぅはっぁぁぁんんぅ!!!」

ご主人様の指がお尻とオ○ンコに埋め込まれたバイブを執拗に嬲る。

「そりゃあ、変態家畜である雌豚由紀の仕事と言ったらコレしかないだろう」
「ふおぁぁあ〜〜〜ぁぁぁああぁぁ〜〜ケツ穴とぉオ○ンコぉ〜〜いいのぉ〜〜〜」
「嘘を付くな、雌豚由紀はマ○コの神経は既に衰退してて感じる事など出来ない筈だ。
いい声で鳴けば俺のチ○ポが貰えると思ったか、ぇっぇ!?。」
「ぅぐっぁぐっぷっぁぉぉおっ……ごめぇぁひゃぁぃ(ゴメンナサイ)」

2つのバイブを弄っていた手は雌液でドロドロに汚れていて、それをいきなり口に捻り込まれながら私は哀願するしかない。

「ったく……この変態家畜は快楽の為なら平気で嘘を付く奴だ」
「まぁまぁ〜〜それも順調に仕上がったという事で、ね」
「…… ……ふむ、ムネさんの仲介に感謝するのだな、雌豚由紀!」
「あぁ……ぁ〜はぁはぁっはぁあ、ありがとうございますぅムネ様ぁ……」
「いやいぁ…あはは……いゃあ〜照れますなぁ」
「やれやれ、そういう訳だから雌豚由紀」
「ぇ、何でしょうか?」

スーツのポケットから鍵を見せ付けてご主人様は言う。

「披露宴をこれ以上穢されたくないんだよ、だから雌豚には退出して頂こうか」
「……え、え…えっ!?」
「解らんのかこのクズが、この場に居るのさえ汚らわしいんだよっ。
挨拶済んだらサッサと退場してもらわんとな。」
「でも、1人で帰すのはかなり危険ですよ?」

慌てる私にムネ様が口を挟んだ。
確かにそう、今の私は帰り方は解っているが何時身体が暴走するかという爆弾を抱えている。
なので四六時中、私は誰かに管理されていないとならないのだ。

「解っている、だから特別な場所を用意してある」
「場所、ですか?」
「ああ、変態家畜に相応しい場所をな」

そう言ってご主人様は、私を裏口からホテルの通路にと手を引いて歩き出した。

■つづき

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