家畜な日々
非現実:作

■ 〜主役は後から〜14

ふうぅぅ……と、大きく酒臭い息を吐いて、寺谷様はゆっくりと言った…… ……

「よく解った、そこまでの覚悟の上であれば所有者の言葉を尊重しようではないか」
「物分りの良い仲間がいてくれて助かるよ、ムネさんも良いよな?」
「ぇ、ええ……ええ、はい……」
「では、更なる雌豚由紀の進化に向けて乾杯しようじゃないか」

ご主人様達がグラスを手にした。





その頃繭は…… ……… …………



「うん、良い初夜だね繭、素敵だよ」
「ぅふゅぅう」

繭は頭を垂れて震えている。
口からはだらしなく涎の糸がつぅーっと垂れ続けていた。

ビィィィビィィィィッィィ

トイレには不似合いな淫靡な音が個室から漏れ始める。
断続的にタイマー式のローターがまた作動したのだ。

「ぉぁっはぉ!?」
「ふふふ、いけない花嫁だなぁ〜〜こんなに淫らにヨガっちゃって〜」
「ふっぉふぃふっぁ!??」

弱々しく繭は首を横に振るが、振動し始めたローターのせいで腰がまたも勝手に動いてしまう。
これまでずっとだ……イクにもいけない程度の微弱で動くローターで繭は何度も絶頂の寸前まで追いやられているのだった。
結婚式を挙げた地元一番のホテルのトイレの一角は極めて稀な変態的な行為が行われていた。
繭は着ていた二次会の時に着ていたカクテルドレスを脱がされ、頭には花嫁の象徴であるブーケを付けたまま、後ろ手に縛られ洋服掛けのフックで吊るされていた。

「おぃおい〜〜ここは部屋のじゃなくてさぁ、客用のトイレなんだよ〜声大きいって」
「〜〜〜〜ぉ……ふぁ」

そんな夫となった言葉ですら、新婦の繭にとっては極上の甘美な言葉なのである。

「さぁ、僕達の初夜は始まったばかりだよ、夫婦水入らずってやつだ、存分に楽しもうよ」

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