家畜な日々
非現実:作

■ 〜主役は後から〜16

「ご覧の通り変態家畜は2つずつのバイブとローターで感じてるわけだ、実際に感じてるのは乳首のローターと尻穴のバイブのみだ」
「…… ……あ!」
「そう、先にオ○ンコの神経を薬で殺してしまっているからオ○ンコのバイブは役ただず、というわけだ」
「だ、大丈夫なのか?」
「ふむ、まぁ結果的にどこぞかで永続的に感じれば問題ないだろうと、思う」
「何だか引っ掛かる言い方だが?」
「それは無理もないだろう、こんな事やるの初めてだからな……だが人が精神を復旧させるのと壊すのは全て環境次第なんだよ」

やや不機嫌そうに言った寺谷さんを刺激させるのは得策ではないだろう……。
医学や洗脳的なものは一切解らないゆえに、誓約書まで作ってきた寺谷さんを信じるしかない。

「目隠しは何の為に?、これだと雌豚が変わってゆく表情が見えれないのだが?」
「視界が塞がれる、それも四六時中いつ外されるかも解ったものじゃない……これは本当に恐怖なんだよ。
時間も状況も解らない中で絶えずバイブとかで敏感な個所を弄られ続けている……これが恐怖でないとしたらロボットだな。」

想像してみれば確かに恐ろしい話だった。
真っ暗闇の世界で何も状況が解らずに手足を拘束され、叫ぶ事も許しを請う事も出来ないでくすぐられ続けている……考えるだけでゾッとする。

「ちなみにヘッドホンから流れるのは美しいクラシックだ」

寺谷さんがヘッドホンの片方を手に取って見せた。

「…… ……な、なるほど……確かに素晴らしい選曲、だな」

耳に嵌めなくても聞こえる位の大音量で流れる曲はまさに狂気の唄だった。
「女の喘ぎ声」と「チ○ポ美味しい」と、「ザーメンがご飯」や「私は家畜で雌」「私は公衆便器」といったフレーズがエンドレスで大音量で流れ
続けているのだ。
(これは気が狂うな……)

「ちなみにコレ作ったの私なんですよぉ〜〜」
「……ムネさんの持ってるAVが何となく解ったよ」
「でだ、これが取説だ」

寺谷さんが1枚程度のレポートを手渡してきた。

「よく読んで、これを必ず実行してくれ」
「ん…む」



雌豚変態家畜完全計画

一、1日3食はザーメン入りの流動物系の食事(噛むという動作は与えない事)
一、大小の便は垂れ流させ、一切流さない事
一、精神の調教が終わるでバイブ・音声は一切止めない事
一、オ○ンコ・尻穴・口の3穴を使った際は雌豚由紀が喜んだ時、厳しく折檻罵倒する事・無表情を振舞ったら大いに褒めてあげる事
一、拘束中はあらゆる感情を持って接しない事・拘束中は必要最低限の中で声を掛けない事
一、セックス以外で身体を触らない事



「これはいつまで掛かるのかね?」
「さぁ……いつまで雌豚由紀の精神が持つかによるが、解っていると思うがコイツは見かけによらずドMの性質だ。
期間は解らんがまぁ……人は誰でもいづれ崩れ落ちて楽な方へと心が傾くんだ、コイツの場合そう時間は掛からんかもな。」
「相解った」
「医者としてだが……人間がどうなったら壊れてしまうのか、それは大変興味深いしそんな研究はまず出来ない。
だが、ここに最高のクランケがあったわけだが、私はどうやら人として間違った考え方をしているらしい。」

少し重い空気だった。
寺谷さんの言いたい事はよく解るのだ。
医者として、この町にして唯一総合の名を一代で築き上げた医院長でもある。
人を救う立場ながらも、邪過ぎる性癖に加担した。

「大丈夫だろ……ここに集う人間は全てが狂ってるんだから……」

私自身も壊れているのだろう。
いや、ここに集う者全てがか。

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