君の瞳の輝き
あきんど:作

■ 第一部10

 鈴はうつむいたまましゃべろうとした。
近藤「顔上げてカメラを見て・・」
 鈴はその声に反応して顔を上げて早口に言った
鈴「鈴のおまんこ、見てください」
近藤「鈴のいやらしい、おまんこをもっとよく見てください」
鈴「鈴の・・いやらしい・・おまんこを・・もっとよく・みて・・ください」
近藤「(小学6年の女の子のワレメをみてください)って言ってみて」
鈴「小学6年生の・・・イヤ・・恥ずかしいです」鈴はここで両手でアソコを隠した。
近藤「ダメダメ・・何回、同じこと言わせるの。ちゃんと見せなさい」
 近藤の強い口調に仕方なく手をどかせた鈴に近藤の言葉が浴びせられた
近藤「今度言えなかったり、隠したりしたら罰として鈴のおっぱいを男の人2人で舐めたりいじったりするからね」
 鈴は「えっそんな・・」と言ったが、近藤はその言葉には答えず、鈴に話しかけた。
近藤「もっといやらしい言葉言わせてあげるよ(鈴はおまんこを見てもらいたくてホテルに来ました)言ってごらん。」
鈴「鈴はおまんこを・・おまんこを見てもらうためにホテルに来ました・・」
 私はエスカレートするやり取りに恐ろしくなって、声をかけた。
明彦「ストップ!ストップ!もうこの辺で・・終わりにしましょ」
 近藤は私を見てにやりと笑い、鈴はほっとした表情を浮かべた。
 私は鈴にバスタオルを渡し「おつかれだったね」と声をかけた。
近藤「じゃ、この辺で打ち切りにしよう。できたビデオは編集してタイトルをつけて見せに行くよ。それでよければ製品化して納入するよ」
明彦「わかりました。」そういいながら私は内心ではこのビデオを世に出していいのか迷っていた。
 鈴は私の渡したバスタオルを頭からかぶっていた。
 その様子を見てこんなビデオに出てまでお金がほしいこの子の気持ちを考えてみた。
 中学を卒業したら家を出る、そのためにお金がいるといっていたがいったいなぜ家を出たいのか私は知りたくなっていた。



   平成5年10月19日 記す
 あのホテルからの撮影が終わり、秋の訪れを感じ始めていた。。
 街は肌寒さを感じる日もあったが、街行く人たちの喧騒とは裏腹に店の中は静まりかえっていた。
 あの撮影以来、鈴は店に来なくなった。以前は月に1回は下着などを売りに来ていたが、それもなくなり、少し淋しさも感じていた。東京では幼児誘拐事件等が多発し国会で児童に対する保護の法律を制定する動きもあったが、まだ施行は先のようだった。
 この仕事もそろそろ終わりかな・・私はそんなことを感じ始めていた。
 近藤はあの撮影したビデオを持って店に来て、マスターテープをおいていった。
 これでゴーサインが出れば量産し納品するということだったが、私はそのつもりはなかった。こういう撮影をしたことに私は後悔と一人の少女の心を汚してしまったことへの過ちを実感していた。

   平成6年4月29日  記
 ゴールデンウィークに突入し、店は暇な毎日だった。
 そんなある日、美少女通信社という出版社から仕入れた写真集を見て私は驚愕した。
 そこに写っていたのは紛れもない鈴だった。「きらりと光る君 鈴」というタイトルのその本であの日あの撮影に鈴の姿が表紙になっていた
 鈴の顔には目を隠す黒い目線がついてあったが、スクール水着の6−2 佐々木という部分には何にも隠さず掲載されていた。
 マスターテープはうちの金庫に保管されてあるので、ここから流出したものでないことは確かだった。私は近藤に電話をした。契約ではこの撮影の著作は私にあり、ほかのいかなるメディアでも出すことは私の許可が要るはずだった。
 何回か電話をしてやっとつながった近藤は横柄な態度で答えた。
近藤「すまないね、どうしてもといわれて、撮影したビデオの画像がカメラに残っていたので売っちまった。もちろん写真集の売り上げなどはあんたに入るようにするから・・」
 「私がほしいのは金じゃない、出版を取りやめてほしい、回収を・・」
近藤「そりゃ無理だろ・・なんなら裁判で争って回収の命令でも出させるか?そうなると撮影の内容も世に出て、あの子もまた証言することにもなるぞ・・」
近藤「こっちはあの鈴って子の方からも出版の許可も出てるんだぜ!何なら聞いてこいよ!」
 近藤は神戸にある住所を言った。
私の店は大阪にあるので神戸まで早速向かったのだった。

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