清めの時間2
ドロップアウター:作

■ あの、どうしても……2

 今度はお医者さんの指示で、わたしは膝を曲げて、丸椅子の上にしゃがみました。お尻は椅子に付けないで、足も肩幅くらい開かされて、本当に和式トイレで用を足す格好になりました。
 お医者さんは、一切れの脱脂綿をガラスの瓶から取り出しました。そして、ふいにわたしの手首をつかみました。
「あ……」
 下半身を隠している手だから、つい声を上げてしまいました。
「両手は、左右とも足首をつかんでいなさい」
「……はい」
 返事しただけで、すぐ手を体から離すことはできませんでした。こう指示されると分かっていたけれど、今までよりもためらいました。女の子の部分は、どんどん濡れてきているし、乳首もずっと硬くなったままでした。見られるのが、すごく……恥ずかしいです。
 わたしが動けないでいると、野田先生が目の前で、ぐいっと屈み込みました。
「また、無理やり手を引き剥がされたい?」
 怖い顔で言われて、わたしはびくっとしました。声も出せなくて、ただ首を何度か横に振りました。
「青山さん、せっかくここまで頑張ってきたんだから。私達だって、なるべく手荒な真似したくないの。分かるわね?」
「は…い……」
 やっと、小さな声で返事することができました。
 言われた通りにするしかないんだって、わたしも分かっています。ただ、その時間を少しでも先に延ばしたかっただけです。でも、それさえも許してもらえないみたいでした。
 もう少し頑張らなきゃって、自分に言い聞かせました。これから、もっと嫌なことさせられるんだから……
 わたしは深呼吸して、目をつむりました。それから、目を開けてゆっくり……両手を胸と下半身から離しました。
その時、透明な液が太股の間から垂れて、糸を引いているのが見えました。その液で、自分の足と椅子を濡らしてしまいました。
「……あぁっ」
 動揺して、変な声を出してしまいました。
「ごめんなさい」
 思わず、お医者さんと先生達に謝りました。椅子を汚してしまった罪悪感と、いやらしく濡れてしまった部分を晒されたショックで、頭の中がぐちゃぐちゃでした。
 気がつくと、涙がこぼれていました。わたしは泣きながら、謝罪を繰り返しました。
「ごめんなさい、ごめんなさい……ひゃぁっ」
 ふいに、お医者さんがわたしの股間に触れて、亀裂の部分をぐいっと広げました。乱暴にされて、鈍く痛みました。
 いやっ、男の人に見られて…触られちゃってる……
 お医者さんは何も言わないで、わたしの股間を脱脂綿で拭き始めました。特に…おしっこの出る辺りを、ゴシゴシと強く拭かれました。
「あまり変な所に気を遣わないで」
 先生が、お医者さんの隣にしゃがんで言いました。
「ちゃんと儀式を終わらせることだけ、今は考えなさい」
「は…い……んくっ」
 恥部の周辺がひりひり痛くて、ちゃんと返事ができません。また濡れてきているみたいで、ぬるっとした感触がなかなか消えないです。
 お医者さんは、わたしの股間を拭き終えると、今度は人差し指でさっきと同じ箇所をぐっと押しました。
「あっ……んぐぅ」
 びっくりして、変な声が出ました。

「尿が出やすいように、ちょっと刺激するからね。出そうになったら、ちゃんと『おしっこしたいです』って言うんだよ」
 そう告げると、お医者さんは指先で、おしっこの出る穴をぐりぐりと押し始めました。
「くふぅ、やっ……あぁ、いぎっ」
 痛みはないけれど、体の弱い部分を弄ばれている不安感があって、息が苦しいです。女の子の一番恥ずかしい所だから、触られるだけで動揺して……涙があふれました。
 息が荒くなって、頭がぼうっとしかけました。その時、先生がいきなり……右手で手刀みたいに、わたしの下腹部を突きました。
「うぐっ……んくぅ」
 指先で膀胱を強く突かれたから、痛くてうめき声が漏れました。
「おしっこ、緊張して出にくくなっているみたいね。手伝ってあげるわ」
 そう言って、先生は続けて何度も、下腹部をまるで風船を割るみたいに突きました。
「あっ、いぎ……くぅ、痛い……」
 わたしが悲鳴を上げても、先生は止めませんでした。それどころか、どんどん強く押すようになっていきました。
 お腹が鈍く痛みました。膀胱が破裂しちゃう気がして、すごく怖いです。そのうち……じわりじわりと、おしっこがしたい感じになってきました。
いやっ、人前でこんなことするなんて……できないよ、恥ずかしいよ……
 少しでも長くこらえたいけれど、さっきから執拗に弄られるから……段々、我慢できなくなってきました。
「あの……くふっ、先生……」
 デリケートな箇所を責められて、声を出すのも辛いです。
「どうしたの?」
 わたしの膀胱をまだ突きながら、先生は聞き返しました。
「えと……あぐっ、したいです」
「だから、何を? ちゃんと言いなさい。さっきお医者さんに、どんなふうに言うか教えてもらったでしょう?」
「あ……いぎっ」
 あんなこと、口にするのも恥ずかしいです。体だけじゃなく、心まで汚される感じがして、とても嫌でした。でも、逆らうわけにはいきません。
 屈辱をこらえて、わたしは二人に言いました。
「お、おしっこ……したい、です」
涙が止まらなくなってきました。

 お医者さんが、床に置いてあったタライを取り上げて、わたしの前に差し出しました。
「両手で持って。中に出しなさい」
「はい……」
 言われた通りにしました。タライを両手で受け取って、尿で床を汚してしまわないように、股間に近づけて持ちました。
 もう我慢できなくて、先生がまだ下腹部に触れているのに、少し漏らしてしまいました。
「やっ……先生ごめんなさい」
「いいのよ。早くしちゃいなさい」
「……はい、出します」
 涙声で返事しました。
 そうして、わたしはお腹の力を緩めて、おしっこしました。股間の亀裂から、尿が一本の線みたいに噴き出て、タライの中に溜まっていきました。
 尿がタライの上に流れる音と、先生達の視線が恥ずかしくて、わたしはしゃくり上げて泣きました。お願い、早く止まって……そんなふうに祈りました。
「あぐっ……」
 先生が、ふいに……わたしの下腹部を強くつかみました。そして、膀胱をぎゅっ、ぎゅうぅ……と握り潰すように揉み始めました。
「……くぅ、ひぐ……あぎっ」
 さっきよりも、勢いよく尿が噴き出しました。下腹部に激痛が走って、わたしは悲鳴を上げました。
「あぁ、いっ……痛いです。破裂しちゃう……」
 体が痛くて、それにタライが段々重くなるから、ちょっと気を抜くと床に落としてしまいそうでした。中身をこぼさないように、おしっこが周りに飛び散らないように、震える手で持ちました。
 わたしの目の前で、最初は一本の線だったおしっこが、やがて雨漏りみたいにぽたっ、ぽたっ……と水滴が落ちる感じになりました。でも、先生にまた強く握られて、ぷしゅっと残っていた尿が短く噴き出しました。
「ほら、おしっこ……全部出しちゃいなさい」
「もう、出ま……あっ、あぁ……」
 先生は、まるで雑巾を絞るみたいに、何度も膀胱を圧迫しました。尿がほとんど出なくなっても、なかなか手を離してもらえません。
 体のどこか壊れてしまいそうで、怖いけれど……わたしは泣きながら、ひたすら耐えました。何をされても、抵抗することは許されません。

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