清めの時間2
ドロップアウター:作

■ やめないで2

 私に指示され、香帆は両腕、肩、背中とタオルで拭いていった。
 鞭で打たれて赤くなっている箇所は、触れるだけでも痛いらしく、その度に少女は顔をしかめた。そう……最後は、少女自身に体を痛めつけさせるのだ。
 自然と力が入らなくなるが、私は容赦せず「もっと強くこすりなさい」と命じた。その都度、香帆は「はい」と返事して素直に従う。健気にも、痛くても声を立てるのを我慢していた。また少し、息が荒くなってはいるが。
 続けて両足、左右の腋、お腹をこすらせた。足を拭く時は、体を深く前傾させ、太腿や膝、足の裏と順にタオルを押し当てた。一瞬、左手で股間を覆いかけたが、叱られると思ったのかすぐ手をよけた。まだ全裸を露出している恥ずかしさは消えないらしい。
 それでも、香帆はようやく泣きやみ、今はだいぶ落ち着いてきたようだった。頬を紅潮させ羞恥と苦痛に耐えながら、言われた通りに両手を動かし続けている。いつ倒れてもおかしくない気がしたが、幼い華奢な体つきのわりになかなか強い子だ。
 この様子なら、もうちょっと虐めても大丈夫そうね。うふふ……
「次は、乳房をこすりなさい。両側とも、ちゃんと両手使って」
「はい……」
 私が命じると、香帆はタオルを乳房に引っ掛けるようにして胸元に置き、左手で押さえた。だが、今度はすぐにこすらず、右手の指先で乳房を数回軽く突いた。そして、「いっ……」と声を漏らした。
「何してるの。早くなさい」
「あっ……はい」
急かされ、香帆はためらいがちに右手も胸元に添えた。そして、乳房にタオルを強く押し当て、そのまま両手で下に引っぱる。
「うぐっ……」
 少女は上半身をのけ反らせ、うめいた。
「やめないで。続けるのよ」
 そう指示すると、香帆は従順にうなずき、また同じ動作を繰り返した。タオルを胸元に当て、乳房を強くこすっていく。二回、三回、四回と……その度に、苦しげな吐息と悲鳴が漏れた。
「んあぁ……ひぐっ、あぎ……」
 かなりの激痛なのだろう。少女は呼吸が乱れ、額には汗がにじんでいた。もう何度、この光景を見ただろう。ついさっきまで、寒さに体が震えていたというのに。

「さっき打たれた所が、痛むのかしら?」
 心配するふりをして、私は香帆に尋ねた。本当は、少女が息も絶え絶えにしながら苦痛を訴える姿を見るのが、密かな楽しみだからなのだが。
「いっ、いえ……そこなら我慢できるんですけど」
 香帆は手を止めて、息を弾ませながら言った。
「中の方が……えっと、お…おっぱいの」
 口にするのが恥ずかしいのか、「おっぱい」という言葉を言いにくそうに答えた。もっとも、説明されなくても私にはよく分かっていた。さっき私が執拗に責めた、思春期特有の胸のしこりがある部分だ。そこを強く刺激した時、少女は最も苦痛を訴えた。
 少女の白い乳房には、もう薄くなっているが、鞭で打たれてできた赤い線がまだ残っている。本人は「我慢できる」と言ったが、まだこすると傷にしみるだろう。だが、それと比べものにならないくらい、成長期のしこりは痛いはずだ。
 私も女だから、香帆の苦痛がどれくらいなのか想像できる。だからこそ、懸命に耐えている姿に興奮する。
 香帆の幼い乳房に、左右とも指先で触れてみる。
「ここかしら?」
「んふっ……はい」
 しこりの部分を押すと、少女はまたびくっと体を揺らした。そして、痛みをこらえるように、きゅっと唇を結ぶ。
 私は手を離し、また香帆に命じた。
「じゃあ、自分で触ってみて。今、先生がしたみたいに」
「はい。こう……ですか?」
 香帆は従順に、人差し指で左右の乳房に触れた。痛むからか、そっと……という感じではあるが。
「ええ。そこを……親指と人差し指で、ぐいって強くつまんでごらん」
「指で……えっ、強くですか?」
 さすがに少女はためらった。タオルでこするだけでも、かなり苦悶の表情を浮かべていたのだ。しかも、さっき私にも指でされているから、どれくらいの苦痛なのかよく分かっているだろう。
 それを、今度は自分自身の手でさせられるのだから……
「そうよ。成長期のうちは、痛いのに慣れとかなきゃいけないわ。『清めの時間』、今日が最後じゃないからね」
「……はい」
 拒まれるかと思ったが、香帆は意外にも素直にうなずいた。そして、「やってみます……」と両手の指で胸のしこりの部分をつまんだ。
「がんば、らなきゃ……最後まで」
 誰に言うでもなく、少女はそう呟いた。まるで自分に言い聞かせるように。
 そうして、香帆は指先に力を込めていった。敏感なしこりを圧迫し、自分自身の体を痛めつけると分かった上で……
「あぐっ……」
 やはり耐えがたいらしく、香帆は悲鳴を上げた。
「青山さん。揉む感じで、繰り返し押していきなさい」
「あっ、はい。うぎっ……痛い、んぐぅ……」
 私の命令が、少女の苦痛に追い打ちをかける。それでも、本人は少しも逆らうことなく、必死で痛みをこらえながら指を動かし続ける。
 だから、私も容赦しない。
「もっと強く。ぐいっと押し潰すようにしなさい」
「はい……あっ、んぎぃ……くひっ」
 香帆の意思と関係なく、乳首が刺激されて勃っていた。それに、股間の割れ目がまた濡れてきている。恥毛も生えていない幼い体つきだが、意外に感じやすいらしい。もっとも、本人にとっては快楽を覚えるどころではないようだが。

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