清めの時間2
ドロップアウター:作

■ 許して下さい……2

「この管、先の方を持って」
「はい……」
 それでも指示されると、香帆は言われた通りにした。右手で管の先をつまみ、少女はそれをぼんやりと見つめた。次は何をされるんだろうとでも、思っているのだろうか。
 すでに疲れ切っている香帆に、私は無慈悲に命じた。
「その管を……尿道に、入れなさい」
「にょう、どう……ですか?」
 少女は、意味がすぐに理解できなかったようだ。きょとんとした目で聞き返されたので、私は説明してやった。
「おしっこの出てくる所よ」
 途端、香帆の表情に怯えが走った。勘のいい子だから、すぐにどんな感覚か想像できたのだろう。
 敏感で未発達な、しかも小さい穴に、管を無理やり押し込まれるのだ。おそらく、かなり苦痛を味わうことになるはずだ。上級生でも、ほとんどの子が泣いてしまう。
 まして、香帆は入学したばかりの一年生なのだ。
 だが、やはり香帆は指示に従った。
「やってみます……」
 そう言うと、香帆は恐る恐るといった感じで、股間に管の先を近づけていった。
「いやっ、怖い……」
 少女は泣き顔になり、悲鳴を上げた。痛みもそうだが、性体験のない少女にとって、恥部に何かを入れられる不安感はかなりのものらしい。
 私はむしろ興奮するのだが。勃起した男性器が幼い割れ目に侵入し、香帆の純潔が犯されるのを想像してしまう。実際、香帆は今そんな気分かもしれない。
 体を震わせながら、香帆はそれでも管を股間の縦筋にあてがい、足も少し広げた。そして、左手の指でおしっこの穴をぐいっと開き、管を自分で尿道に押し込んだ。
「うっ……」
 少女が顔をしかめ、うめいた。
「痛い?」
「ちょっと……注射で、チクッとする感じです」
 私の質問に、香帆はかすれ声で答えた。ほんの数ミリ入っただけなのに、少女は頬を紅潮させ喘ぎ始めている。「ちょっと」と口では言ったが、それ以上に苦痛なのだろう。
「もっと中まで入れられる?」
「えぇっ……」
 更に指示すると、少女は悲痛な表情になった。それでも不安を押し殺すように、こくっとうなずき、尿道の奥まで管を挿入させようとした。
「痛いっ!」
 香帆が、珍しく大きな声を出した。
「んぐっ、うぅ……」
 予想以上の激痛だったらしく、少女はひどく動揺した。管から手を離し、そのまま顔を覆って泣き出した。頬を伝って涙がこぼれ落ち、嗚咽が漏れる。
「あと少しじゃない。ちゃんと最後までしなきゃ」
 例によって、私は香帆を叱りつけた。彼女はどんなにためらっても、強く言われれば必ず言うことを聞くはずだ。実際、香帆は本当に感心するほど、こちらの指示に絶対服従を守っている。
 だが、とうとう……香帆が首を横に振った。私の命令を、初めて拒んだのだ。
「ごめん、なさい……できません」
 涙を流しながら、少女は私に謝った。
「中がひりひりして、怖くて……どうしても無理なんです。許して下さい……」
 そこまで言うと、香帆は肩を震わせ、また嗚咽を漏らした。
 まぁいい。ここまで従順に耐えてきたのだから、私は十分満足だ。ただ、尿道に物を入れる行為に、少女はよっぽど恐怖を感じたのだろう。
「仕方ないわね」
 私は香帆に近づき、管を手に取った。その先端は、すでに穴の中へ入っているから、さほど手間は要らない。
「じゃあせめて、割れ目を自分で開いてごらん。足もちょっと広げて」
「はい……ひぐっ、うぅ……」
 泣きじゃくりながらも、香帆は割れ目の両側に指を添え、そっと押し広げた。穢れのない処女の、桃色の粘膜が露わになる。幼い膣内は、何度も刺激され敏感になっているのか、時間が経って少し濡れてきているが。

 医師と水本は、私のすぐ後ろで待機していた。香帆が足を肩幅くらいに広げたから、恥ずかしい所が二人にも全部丸見えだ。彼女の怯えを反映するように、粘膜の部分がひくひくと震えている。
 私は管をつまみ、尿道の奥へ押し込んでいった。
「いぎ……痛いっ、ひぐぅ……」
 少女が悲鳴を上げるが、構わず続けた。円滑剤を使用していないから、中で管がこすれて痛むのだろう。未発達な十二歳の体なら、なおさらだ。まぁ、私はそれを見るのが楽しいのだが……
「んぎっ、我慢して…がんばら、なきゃ……」
 呪文を唱えるかのように、香帆は虚ろな目で呟いた。恥部の痛みのせいか、意識が朦朧としかけているようだ。それでも、少女がまだ耐えようとしていることに、私は感心した。
 管を五センチ程度入れてから、私はピストンを押し、尿道内に水を流し込んだ。膀胱に到る部分が圧迫され、少女はまたうめく。
「……あっ、あぁ……」
 そうして、やや乱暴に管を引き抜くと、おしっこの穴から水がこぼれた。それに続いて、また尿が噴き出る。管が少し膀胱に入ってしまったのかもしれない。
「うあっ、あぁぁ……んぐぅ」
 香帆は悲鳴を上げ続けるが、執拗に折檻され、かなり消耗しているのだろう。声が段々小さくなっていく……


「儀式は、これで全部終わりよ」
 私は、香帆の頬を撫でて涙を拭きながら、彼女に告げた。
「もう痛いことは、何もしないからね」
 その瞬間、香帆は目を瞑り、ほうっと大きくため息をついた。そして慌てたように、露出させられていた乳房と股間を隠す。純情な少女らしく、羞恥心を最後まで忘れなかった。
「やっと……いぐっ、終わったんですね……」
 泣き腫らした目で、香帆は涙声を発した。まだ頭が混乱しているのか、ぼんやりとして視線が定まらない様子だった。年端もいかない少女が、一時間以上も拷問に近い仕打ちを受けたのだから、無理もないが。
「ええ。最後の始末が済んだら、服を着て教室に帰っていいからね」
 まだ物足りない気もするが、今日はこの辺で潮時だろう。なぁに、これから機会はいくらでもある。「清めの時間」は、年に一度だけではないのだから。
 そう思い直して、私は香帆に後始末を命じることにした。
「じゃあ、まず床が濡れているから拭いてもらって、それから……」
 その時だった。突然、ガラッと音がして、保健室の扉が開いた。そして、小柄な三つ編みの少女が中に入ってきた。
 香帆の親友の、久美という女子生徒だった。
「先生、やめてぇっ!」
 久美は泣きながら、私の懐に飛び込んできた。そして、まるで子供が駄々をこねるように、小さな拳で私の胸をトントンと叩いた。
「どうして、香帆ちゃんだけこんなに虐めるの。何も悪いことしてないのに、すごく優しい子なのに……先生ひどいよ」
「……久美、ちゃん……」
 すぐ横で、香帆が戸惑いながら、親友を呼んだ。
 久美が振り向くと、香帆は優しく微笑んだ。直前まで理不尽に辱めを受けていたと思えないほど、穏やかな表情だった。
「来てくれたんだね。うれしいよ……でも」
 全裸の体を抱くようにして、香帆は恥じらいながら言った。
「わたし、こんな格好……恥ずかしい、な……」
 そうして、香帆はふらっと膝から崩れ落ちた。少女は力尽きて倒れ、そのまま意識を失った。

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