狂牙
MIN:作

■ 第1章 籠絡20

 ところが、この猿君、こんな状態でも、まだ悶々とするだけ。
 私は頭に来ちゃって、部屋の扉の前に立って中を窺ったの。
 そうしたら、この猿はこの状態で、まだオナニー中だったわ。
 頭に来て、部屋に踏み込んでやろうかと思ったけど、扉にしっかり鍵が掛かってた。
 だけど、それぐらいで諦める私じゃない。
 チョコチョコっとピッキングで鍵を外して、ノブに手を掛けた瞬間、中から私を呼ぶ声がしたの。

 私はその瞬間全てを理解して
「は〜い、啓一さん呼びました〜」
 態とらしい声を出して、部屋に入ってやった。
 部屋に入って正面を見たら、情け無い格好してチ○ポ握ってやんの。
 私は思わず笑いが吹き出しそうに成って、両手で口を押さえて部屋を出て行っちゃった。
 あの無様さは、反則だよね〜。
 自分の部屋に飛び込んで、涙流しながら大声で笑っちゃったわ。

 散々笑った後、気を取り直して、悩んでる猿君に、救いの手を差し出しに行ったの。
 そしたらあの猿、やっと押し倒して来たわ。
 私も散々待たされたから、思い切り焦らしてやったけど。
 そしたら、言うに事欠いて[オナニー見せろ]だって。
 どんだけ、オナニーに思い入れが有るんだって!
 まぁ、途中で私がマゾだって気付いたみたいだけど、お前程度に私が支配出来る訳無いだろ…。
 夢見過ぎだってーの。
 あの程度の叩き方で、私の身体が本気で疼くか馬鹿!
 まぁ、計画上サディストにもしなきゃいけないんだけど、先が思いやられるわ

 それからは、この啓一が本当の猿だと解った。
 えっ? それはね、あらゆる場所、あらゆる時に私を求めてくるの。
 まぁ、そう成るように、薬を盛ったんだけど、それにしても回数多過ぎ! 1日5回なんてざらよ、ざら。
 その上、その頃には毬恵ちゃんのペースが2日に1回に上がったし、夕方から夜に掛けては、晶子が犬みたいに待ってるしで、もう大変。
 暫くして、薬の配分を変えて、猿の動きを止めたけど、今度は毬恵ちゃんが毎日求めてくるの。
 私がこの家に来て1ヶ月が経った頃、こうして3人同時進行で切り盛りしてたわ。
 だけど流石に無理が来て、時間の配分をキッチリ決めて対応しないと、とてもじゃ無いけど回せない。
 時間配分する前の数日間は、私の睡眠時間が1時間しか取れなかったわ。

 この頃には、やっと手元に[超高吸収美容ローション]が届いて、毬恵ちゃんの肌磨きが始まったの。
 う〜んやっぱり凄いわ、このローション。
 毬恵ちゃんの40歳の肌が、ドンドン若返って行くの。
 そして、ここが大事な所なのよね、このローション細胞組織自体を変質させるから、組み替え時にちゃんと学習させると、皮膚の表面に有る受容細胞を作り易くして、学習させた感覚器を増やしてくれるの。
 つまり、このローションを使いながら、全身に快感を与えれば、ツルツル美肌で感度ビンビンの皮膚に生まれ変わるって事。

 使い始めて1週間で、30代の前半でも通るように成ったし、感度も抜群に変わったわ。
 でも、毬恵ちゃんの肌なら、まだ行ける。
 1本使い切る頃には、多分25・6歳の肌で定着出来る筈。
 それぐらいの効果出して呉れなきゃ、採算合わないわ。

 猿君はこの頃から、いよいよマゾ教育よ。
 従順なチ○ポ玩具に、変えてあげなきゃね。
 何の為に、精力絶倫にしたか解らないし。
 まぁ、この猿の性格なら、サディストより絶対向いてるから、直ぐに馴染むわ。

 ここら辺りから、毬恵ちゃんの調教が面白く成って来たわ。
 教育と実証と認知を使って、刷り込みを初めてあげたの。
 毬恵ちゃんったら、逝きたいために私の言う事、全部認めるんだもん、教え甲斐有るわ。
 皮膚感覚が敏感になったのも使って、[いやらしい女を認めたら、もっと気持ち良くなれる]って言ったら、直ぐに認めちゃうし、嵩に掛かって[本気で思うのよ]って教えたら、また格段に反応が良くなったわ。
 面白いから、アナルや、Gスポットの快感も教えてやると、もう病み付きに成っちゃってんの。
 今の毬恵ちゃんは、貪欲よ。
 並の男じゃ、到底満足させられないぐらい、快感が深く成ってる。

 後は引き出し方ね。
 この快感をドンドン強める方向を与えて、自ら望んでそっちに行くようにする。
 そっち? 勿論、恥知らずなマゾに決まってるじゃ無い。
 取り敢えず、羞恥の基礎から教えて上げなきゃね。
 晶子にもやったけど、自分で認めさせるには、自分がみっとも無く逝く所を見せて上げるの。
 そして、何度も何度も擦り込んでやるの、[お前は、恥ずかしい事で欲情する女だ]ってね。

 注意点は、のっけから、相手が強く拒絶する言葉を使わない。
 最初は優しく愛おしむように柔らかに、[認知]し始めたら、ジワジワと言葉を換えて少しずつ慣らすの。
 何度も何度も逝かせてあげると、思考回路が麻痺してくるから、認めやすくなるけど、それじゃ駄目よ。
 それをすると、相手に逃げ場を作って、いやらしい事をする言い訳を与えちゃうから。
 相手に考えさせながら、葛藤を生ませ、快感をコントロールしつつ、思考を操作するのよ。

 例えて言えば、山道の出来方と一緒よ。
 最初は草が倒れてる程度の細い隙間を、比較的通り易いから、人が通る。
 人が通ればまた、草が倒れ隙間は大きく成り、獣道に成る。
 獣道が出来ると、そこは目立つように成り、何度も何度も通るように成って、道に変わる。
 これを人の脳内で、やってあげるの。
 言葉で方向を示して、快感を操作しながら、その思考の道を進ませるのよ。
 自分から抵抗しながらも、その道がある事を言い始めたら、獣道程度ね。

 後は無理なく拡げて、道にするんだけど、素人は、殆どここで失敗するのよ。
 道が出来た事に安心して、無理矢理拡げようとするの。
 本当は、ここが一番肝心な所なのに、焦ってそれまでの努力をパーにするのよ。
 その思考の道は誰にでも有って、安心して通れる道だって事を認識させてやるのが正解よ。
 脳内でこれが成功すれば、後は自分で勝手に道を行き来して、安定させるわ。
 有る程度固まったら、その道に名前を付けて上げるの[マゾ奴隷行き]ってね。
 ここまですると、もう抗えないわよ。

 毬恵ちゃんは綺麗に[羞恥と恥辱が大好き]って道を作ってくれたわ。
 後は私が、その羞恥と恥辱を与えて上げて、思いっきり感じさせてあげるの。
 すると、毬恵ちゃんはその道を何度も何度も進んで、奥に奥に嵌って行くのよ。
 毬恵ちゃんの肉体改造は、この時点で初期段階終了してたから、後は思いっきりプレイして、楽しませてあげるつもりだったのに、[屋外露出]の[リクエスト]が入っちゃった。
 この[ゲーム]最大のリスクが有るから抗議したかったけど、まぁ、毬恵ちゃんは露出癖が有るみたいだし、調教を早める効果もあるから諦めたわ。
 何たって、組織の指示だから受けなきゃいけないしね。

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