狂牙
MIN:作

■ 第2章 ゲーム19

 私は少しウンザリした表情で晶子を見送り、目線を戻すと啓一が思い詰めた目で私を見ている。
(あらあら…、なんて目をしてるのかしら…。まさか、晶子と立場を逆転させたいの?)
 私は啓一の目線を正面から見据え、クスリと唇の端で笑って上げた。
 私の微笑みを見た啓一は、私の目から視線を外さず、バッグの中に手を差し入れ、手探りで釘と金槌を取り出す。
 私が微笑みを強めて上げると、啓一は傍目で判る程大きく唾を飲み込み、毬恵に向き直ったわ。
 力無く床に横たわる毬恵の右手を握った啓一は、掌を上にした状態で、踏みつけて固定すると、毬恵の掌に釘を当て金槌を振りかぶる。
 視線を泳がせていた毬恵は、突然二の腕に重みを感じ、ユックリと視線を向けた。
 そして、そこで自分の予想外の光景を目にして、大きく目を見開く。

 毬恵が声を発するより早く、啓一の右手が振り下ろされて、リビングの中にカツンと金属がぶつかる音がした。
 一瞬遅れて
「ぎひぃーーーーっ!」
 毬恵の引きつったような悲鳴が上がり、毬恵の身体がビクリと跳ね上がる。
 毬恵の身体が、ビクビクと震えながら暴れた。
 毬恵の右掌は、リビングの床に縫いつけられてるけど、まだ、釘の頭が掌に届いてないから、そんなに痛くはないわ。
 毬恵にしたら、掌を貫かれた瞬間、痛みが走ったかもしれないけど、あれが本領を発揮するのは、釘の頭が床との間に挟み込まれてからよ。

 私がニヤニヤ笑って考えてたら、啓一ったら私の思惑通り、しっかりと打ち込んで毬恵の右手を床に縫いつけた。
 毬恵が苦悶の表情を浮かべる中、啓一は左手に移って、同じように床に縫いつける。
(う〜ん、あれは、確かに痛いのよ。しかも、身動きする度、頭の奧に響くしね〜)
 私がご主人様にされた時の記憶を思い出しながら見ていると、晶子がキッチンから戻ってきたわ。
 晶子はトレーにティーポットとカップを乗せ、テーブルの上に置きながら、啓一の行動に目を奪われていた。
 その時の晶子の目を見て、私は思わず吹き出しそうになったわ。
 啓一の行動を見ていた晶子の目には、嫉妬に近い色が浮かんでた。
 多分遠目から、私の笑った顔でも見たのかしらね。

 毬恵の両手は軽く肘を曲げた状態で、床に釘で縫いつけられた。
 啓一は一心に鞄を漁って、釘を鞄の中から取り出し始める。
 10本程見つけ出した啓一は、毬恵の身体に戻り、作業を再開させた。
 目を大きく見開き、無言のまま痛みを訴える毬恵を、啓一は無視して足首に手を伸ばす。
 一瞬考えた啓一だけど、そのまま足の裏を床に押しつけ、膝を立てさせて開いた位置に場所を決めると、足の甲に釘をあてがい、金槌を振り下ろす。
 カツンって、いい音が鳴ると毬恵の身体が、ビクンと大きく跳ねて、ブルブル震えてるわ。
 足の甲って厚みがあるから、結構痛いのよね。
 釘が中足骨の間を通って毬恵の足を床に繋ぎ止めると、啓一は左足に取り掛かる。

 晶子はわざと毬恵達に背中を向け、無表情のまま、膝立ちでティーポットから紅茶をカップに注いでいる。
 紅茶を注ぎ終えると、両手でソーサーを持ち
「どうぞお姉様、ご用意が出来ました」
 私に頭を下げて差し出した。
 でも、晶子の目に浮かぶ思いは、早く戻りたくてウズウズしてる見たい。
 晶子は私が啓一に微笑んだのが、本当に頭に来たのね。
 私は晶子から紅茶のカップをソーサーごと受け取ると
「内臓に直に刺しちゃ駄目よ、それと大きな血管も避けなさい…」
 優しく耳打ちして、晶子を毬恵に向かわせた。
 晶子は大きく頷いて、私に礼を尽くした返事を返し、毬恵の元に飛んで行った。
(さぁ、毬恵、お前の娘は相当きついわよ。頑張って、壊れないようにね…)
 私は薄笑いを浮かべ、晶子を見送った。

 啓一の作業に加わった晶子は、鞄の中から金槌を取り出し、啓一の手から長い方の釘を引ったくると、毬恵の頭側に回る。
 晶子はおもむろに毬恵の耳たぶを掴むと、耳の軟骨の内側に釘を押し込み貫通させると、そのまま床に縫いつけた。
 両方の耳を床に止められた毬恵は、顔を動かす事が出来無く成る。
 私は毬恵の外見が変わるのを少し気にしながら、晶子達のやりたいようにさせた。

 両手足を縫い付けた啓一は、釘の数の多さに首を捻り、その意味に気が付いた。
 目の奧に狂気にも似た喜色を浮かべて、啓一は毬恵の脇腹の肉を摘む。
「ぐぅっ」
 強く脇腹の肉を摘まれた毬恵は、くぐもった声を上げて顔を引きつらせる。
 どうやら、毬恵も啓一の考えが判ったみたい。
 見開いた目が、恐怖感で一杯になってるわ。
 啓一はそんな毬恵の顔を楽しそうに見下ろしながら、脇腹の肉に釘を刺して引き延ばしながら床に打ち付けた。

 脇腹、腰、上腕と下腕の上下、お尻の横と下を釘で止められた、毬恵はビクリとも身動きが取れなくなった。
 身体を完全に固定した啓一は、何本もの針を手にして、毬恵の乳房に刺し始める。
 毬恵のオッパイの横を斜め下から上に、水平に突き刺し、もう一本斜め上から下に突き刺して、バッテンを作ると、上から真下に貫通させ、真横からも突き刺し十字を作る。
 毬恵のオッパイに根本には、雪の結晶のように銀色の針が光ってるわ。
 啓一は短めの針を、オッパイの正面からも突き刺し、神経質な程等間隔で針を突き刺して行く。
 シンメトリーが好きなのか、反対側のオッパイも、全く同じように針を突き刺された、毬恵のオッパイは大量の様々な針で、まるでウニみたいになってるわ。

 晶子は頭から股間に移動して、ゴソゴソと動いている。
 毬恵の顔が感触に驚き、全身にブルブルと震えが走った。
(あの震え方は、相当の痛みに耐えてるのね、多分晶子はアソコを縫い付けてるんだわ…)
 晶子の身体に隠れて見えない、毬恵の股間は多分私の想像通りに成ってる筈。
 晶子が準備を終えて、右手を振り上げ釘を打ち付ける。
 2本の釘を打ち付け、晶子が股間から立ち上がると、毬恵のオ○ンコは私の想像通りに成っていた。
 大淫唇を縫うように貫いた釘が、大きく拡げた状態で、リビングのフローリングに突き刺さってる。
 毬恵の大淫唇は昆虫標本の蝶さながら、大きく羽を広げて縫い止められていた。
 羽の真ん中で毬恵の膣口が、ピクピクと蠢いてるのが良く見えるわ。

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