狂牙
MIN:作

■ 第2章 ゲーム20

 30分程を掛けて、実の息子と娘に磔にされた毬恵は、今はもうどこがどう痛いのか判らなく成ってる。
 大きく見開いた目は、焦点があって居らず、開いた口から早く浅い呼吸が漏れていた。
 痛すぎて声も上げられないみたいね。
 そんな毬恵に、晶子と啓一は何本もの針を持って取り付くと、思い思いに毬恵の身体に針を刺し始めた。
「ぐひーーーっ、ぎぃーーーっ、ぎゃはーーーっ!」
 毬恵は身体中に刺される針の痛みで、のたうち回ろうとするけど、釘で床に縫い止められた身体は、ビクリとも動かない。
 それどころか、身体を動かすたびに、縫い止められた箇所が引っ張られて、更なる痛みを味わってる。

 晶子と啓一は夢中に成って、毬恵に針を刺す。
 暫くして、啓一が針を刺した瞬間
「ぐぎーーーーっ!」
 毬恵が一際大きな声を上げて、身体を震わせた。
 私は毬恵の声の大きさから、とうとう[痛い方の針]が使われた事が判った。
 啓一が刺した針は、今までの針と違って、先端が鈍角に丸められてるの。
 だから、貫通力が抑えられて、かなりの抵抗が有るわ。
 貫く方は力が要るけど、与える痛みは数倍に跳ね上がるのよ。

 あまりの毬恵の大声に驚いた晶子が、忌々しそうな顔をすると、毬恵の顔に何かを始める。
「ほがぁ〜〜〜っ、あひょ〜〜〜っ…」
 毬恵の上げる悲鳴の種類が、絶叫から間抜けな物に変わったわ。
 晶子が楽しそうに笑いながら、毬恵の顔から身体を離すと、毬恵の顔は酷い事になってた。
 晶子が刺した針は、毬恵の下唇から入り、舌を思い切り伸ばしたまま貫いて、上唇を縫い止め、鼻の穴に吸い込まれ、鼻梁の途中から突き出てた。
 しかも晶子は唇を縫い止める時、わざと端の方に突き刺し、唇がOの形に成るように縫い止めたの。
 毬恵はタコの口のような唇から、舌をヒラヒラと揺らして、間抜けな悲鳴を上げている。

 晶子は思いの外その顔が気に入ったのか、ケラケラとお腹を抱えて笑い、身体の向きを変えてローボードに走ると、鏡を手に取り戻って来て
「ほら、ママ見て。変な顔〜…」
 毬恵自身にその顔を見せつけ、大きな声で笑い続けた。
 毬恵は涙を流しながら
「あひゅ〜〜〜っ、ふほぉ〜〜〜っ」
 意味不明の声を上げている。
 毬恵は娘に玩具にされて、母親のプライドはズタズタになってるわ。

 全ての針と釘を毬恵に使い切った2人は、その手に蜜蝋を持ち火を灯す。
 2人は蜜蝋を毬恵の身体に垂らして、毬恵の惨めな身体を彩った。
 毬恵はビクビクと身体を痙攣させ、白目を剥きながら、タコの口から泡を吹いている。
 私はそんな毬恵を見ながら
(あぁ〜あ…、だらしないわね…。あれぐらいで白目を剥いちゃうなんて…)
 その耐性の無さに、呆れ果ててしまった。
 本当なら、この状態を快感に変えて、よがり狂わなきゃいけないのに。
 私は毬恵のだらしなさに、溜め息を吐くと、立ち上がって自室に向かう。

 自室に戻った私は、銀色の小型のアタッシュケースを手に、リビングに戻った。
 毬恵は息も絶え絶えで、白目を剥いては痛みで現実に戻るを繰り返している。
 私が毬恵の横に膝を突くと、晶子と啓一は蜜蝋を引っ込めて、私の正面に正座した。
 私は興味深げに見守る2人を尻目に、何本かの針を毬恵から引き抜くと、毬恵の神経節に針を打ち込んだ。
 ピンポイントで針を刺された毬恵は、晶子達と比べものにならない反応で、身体を強張らせる。
「ひゅぐ〜〜〜〜っ!」
 大きく目を見開き、細かい痙攣をする毬恵を見て、晶子と啓一は固唾を呑んで、ポイントを覚えようとしてた。
 私は部屋から持ってきたアタッシュケースを開くと、中からコードを引き出し、プラグを機械に差し込んで、クリップを神経節に刺した針に付けて行く。

 全身で20箇所程にクリップを付けると
「啓一。何かハイテンポな曲が入ったCD持って来て。重低音から高音までが入ってる曲ならベストね」
 啓一に音楽CDを持って来させた。
 啓一が私の命令を聞いて、深々と頭を下げて、リビングを出て行くと、私は毬恵の唇を縫い止めている針に手を伸ばして引き抜いた。
 その針を毬恵の乳首に垂直に当て、肺に達しないように押し込む。
 乳首を縦に貫かれた毬恵は、自由になった口で大きな悲鳴を上げる。
 両方の乳首に針を突き立てたら、次はその針で蜜蝋の中心を貫く。
 乳首の5p程上まで、串刺しにした蜜蝋を降ろすと、準備完了。
 丁度良い具合に、啓一がCDを持って、リビングに戻ってきたわ。

 私はアタッシュケースの中の機械に、啓一が持って来たCDをセットすると
「毬恵、生意気な事を言ったお前に、チャンスを上げるわ。このCDは47分とちょっと、再生時間があるの。このCDが掛かっている間中に、痛みを快感に変える事が出来て、その中で10回逝けたらお前にも奴隷の証を上げるわ」
 毬恵に向かって、微笑みながら告げて上げたの。
 毬恵は困惑したような顔で
「い、痛みを…快感にですか…。それは…もう…出来て…います…」
 切れ切れに私に答える。
 私は毬恵の答えに、ニンマリと酷薄な微笑みを浮かべ
「お前、私を誤魔化すつもり? お前が感じていたのは、[痛みの快感]じゃなくて、私に対する[服従の快感]でしょ? そんな事も見抜けないと思ってたの…」
 毬恵に言い放った。

 って言っても、毬恵には何の事だか、全く解ってない。
 そりゃそうよね、今まで一言も教えてないんだもの。
 この時の毬恵は、私の与える痛みで、快感を感じた事も有ったわ。
 だけど、今は逝くどころか愛液一つ垂らしてない。
 私の望む奴隷は、それじゃ駄目なのよね。
 まぁ、晶子も啓一もそのレベルには達していない。
 あっ、啓一はかなり近いかも知れ無いわね。
 っと、そんな事より、取り敢えず、お母さんには身体を張って、子供達の教育がてら、変わって貰いましょうかね。
 この調教に堪えられたら、本当に痛いのが大好きに成れるわよ。
 狂ったらゴメンだけどね。
 この壊しちゃうかも知れないって感じ、ゾクゾクしちゃうわ。

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