狂牙
MIN:作

■ 第3章 転換の兆し5

◆◆◆◆◆

 啓一が戻って来た葛西家の朝は、まだ暗い時間から始まる。
 夫婦の寝室で真理恵の目がパチリと開き、身じろぎもしないまま息を潜め、孝司の寝顔を見つめた。
 真理恵は、孝司の寝顔を道端に転がる石のような視線でジッと見ている。
 孝司は昨夜真理恵の身体を抱き、2度達して眠っていた。
 抱かれている時に見せた蕩けるような微笑みも、熱い囁きも、今の毬恵からは微塵も感じられない。
 全くの無表情が、今の毬恵の視線だった。

 毬恵は孝司の寝息と瞼の下の瞳の動きで、孝司の目覚めが近い事を判断すると、枕の下に手を差し込み、掌に収まるサイズのボンベを取り出す。
 自分の鼻を左手で摘むと息を止め、孝司の鼻先に中身を噴霧した。
 無色無臭のガスが、孝司の鼻と薄く開いた口から取り込まれ、孝司の寝息が小さく成り、眼球の動きが止まった。
 毬恵が噴霧したのは、即効性の睡眠ガスで孝司は深い眠りに落ちる。
 本来はこのガスを吸えば、3時間は確実に目覚めない程の強力な催眠ガスだ。
 毬恵は、そのガスを啓一が戻ってから、毎日孝司に噴霧していた。
 薬物により強制的に孝司を眠らせた毬恵は、ベッドからスルリと抜け出すと寝室を後にする。
 扉に手をかけた時の毬恵は、息を荒く熱くし、頬は興奮で真っ赤に染まり、蕩けるような淫蕩な視線に変わっていた。

 廊下に出た毬恵は、すぐに自分のパジャマに手をかけ、小走りになりながらボタンを次々に外してゆく。
 全てのボタンを外すと、上着を脱ぎながらズボンに手をかけ、歩調を緩めずパンティーごと脱ぎ去る。
 薄闇の中で真っ白な毬恵の裸身が浮き上がり、内股がテラテラと窓から差し込む弱い光を反射していた。
 毬恵のオマンコは、パジャマを脱ぎ始めると直ぐに管理者を思い、粘つく濃厚な汁を分泌し始めていた。
 左手に丸めたパジャマとパンティーを持ち、毬恵は啓一の部屋の前に立つ。
 啓一の部屋の扉に手をかけると、音を立てないようにソッと押し開いて、身体を滑り込ませた。
 毬恵は部屋の中に入ると、左手に持ったパジャマの固まりをソッと床に起き、啓一のベッドに近づく。
 毬恵は眠っている啓一を確認すると、ベッドの横に立ち、シーツを捲った。
 シーツの中には、規則正しい寝息のリズムで上下に躍動する、凶器のような啓一のチ○ポがある。
 毬恵は足を肩幅に開くと、手を後ろに組み、上体を曲げて、啓一の股間に顔を近づけた。
 道具である毬恵は、管理者である啓一の身体に無断で触れてはいけないし、無論ベッドに上がる事も、手をつく事すら許されていない。
 そのため毬恵は、のぞき込むような姿勢で啓一に目覚ましフェラを行うのだ。

 目の前でピクピクと揺れる啓一の凶器を、毬恵は蕩け切った視線で見つめる。
 啓一の改造が終わったその日、自宅に着いた毬恵は、人ならざる機能を与えられた啓一に使われた。
 無造作に与えられた凶器の一撃で、毬恵の膣は裂けてしまう。
 だが、苦痛を快楽に出来る毬恵は、何度も強い絶頂を向かえ、急速に身体を啓一に合う様に変化させる。
 3日も経った頃には、毬恵のオ○ンコは、難なく啓一を迎え入れ、快楽を貪れる程に成っていた。
 アナルも同様に変化し、毬恵の身体は啓一の凶器に順応している。

 そして毬恵は、啓一の与えてくれる官能を全身で感じ、その強さに虜と成ってしまう。
 啓一の改造された凶器は基より、吸い付く掌の皮膚、激しく振動する腕、有り得ない場所まで舐められる舌、そして毬恵の体重など羽毛のように扱う腕力。
 その全てに毬恵は、翻弄され、虜にされてしまった。
 最早毬恵は、普通のSEX、ただの快感では、絶頂する事が出来無く成っていた。
 啓一こそが快楽。
 啓一に抱かれ、陵辱される事が唯一満たされる性に変わっていた。

 毬恵は啓一のチ○ポに口吻をすると、一気に喉の奥まで飲み込む。
「んくっ…、くふぅ〜…」
 喉奥に啓一の凶器を収めると、涎をまぶしてベトベトに湿らせる。
 毬恵の暖かな口腔内に収められると、啓一のチ○ポが目覚め始め、その質量が変わり始めた。
 血流が流れ込み、身じろぎをするようにジワジワと勃起を始める。
「んごっ…、んふぅ〜…、ん、んふぅ〜…チャプ…、チュパ…んくぅ〜…」
 質量が増えるたびに、毬恵の口から湿った音と鼻にかかった呼吸音が漏れた。

「がはっ…ぐっ…おごぉ〜〜〜っ…」
 毬恵の発する声に、激しくむせぶ音が混じり始め、毬恵は捻るように顔を動かし、必死な表情で顔を啓一の股間に押しつけるが、毬恵の顔が少しずつ持ち上がり始める。
「おごっ…、ぐぇ、ごぉ…おごっ、おごっ…、ぐふぅ〜〜〜っ…」
 啓一の呼吸に合わせて、毬恵の眉間に皺が寄り、毬恵の唇から啓一のチ○ポが吐き出された。
 毬恵の顔は少し咽せるたびに、赤みを帯び淫猥に蕩け始め、唇を忙しなく動かし塗(まぶ)した涎を舐め上げる。
 啓一のチ○ポは半立ち状態で、大きさは長さ25p太さ10p、硬度は生木程の硬さに成っている。
 毬恵は喉奥を木の棒で押し込まれ、顔が上がって行くような状態だった。

 啓一の勃起が終わり、毬恵の顔が上がりきる。
 大きく開いた唇から、肌色をした棍棒が現れた。
 それは、異様な物だった。
 仰向けに寝転がる啓一の股間から、きっちり45°の角度で成人男子の腕が生えているように見える。
 しかもその腕は、鍛え上げられた腕のように、血管がうねりながら絡み付き、数十個の大小のイボが浮き出ていた。
 毬恵はその腕に唇を押しつけ、舌で舐め回す。
 毬恵の顔は興奮で熱病に浮かされているように、蕩け切っている。
 オ○ンコからは壊れた蛇口さながら、粘り気の有る愛液が溢れ、太股に絡み付き、くるぶしを濡らして床に水溜まりを作っていた。

 啓一の目がゆっくりと開き、毬恵の姿を認めると啓一の左手が伸びて髪の毛をつかみ、右足が毬恵の足の間に差し込まれる。
 毬恵が啓一の動きに気づいた時には、毬恵の身体は乱暴にベッドに引き上げられていた。
 無言で見つめる啓一の視線を毬恵は正面から受け止めながら、啓一の足の間に正座して上体を伏せる。
 啓一はそんな毬恵の髪の毛を引っ張り、引き寄せると毬恵の口に、自分のチ○ポをねじ込んだ。
 毬恵は大きく口を開き、啓一にされるまま喉奥まで、一気に飲み込む。
 啓一は毬恵の髪の毛を掴んだまま左手を激しく動かし、毬恵の頭を上下させる。
「チュパ、チャプ、ズズッ…んぼっ! ぐっ…チュパ、ズッ、うがっ…、ヌチョ、ピチャ、げっ…、ピチャ、ンフゥ、ズゾッ、ぐぅ〜っ」
 毬恵の口からは、湿った舌使いの音と喉奥を突かれて、呼吸が止まる苦鳴が規則正しく漏れる。
 啓一は無表情な視線で、毬恵の頭を上下させ毬恵の口腔を蹂躙する。
 それは、イラマチオなどと呼ばれる行為では無く、完全に[物]を使用する無造作さであった。

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