狂牙
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■ 第3章 転換の兆し10

 晶子の変化を満足そうに見つめ、頷いていた由梨が乳房の変化に気づく。
 乳房の谷間が異様に赤く、テラテラと光っているのだ。
 良く見ると、乳房の谷間から真っ直ぐ鳩尾を通り、臍に至る一本の粘液の跡が有る。
 由梨はその粘液を指で掬い取り、臭いを嗅いで口に運んだ。
「ぼ、母乳…?」
 由梨は問い掛けるように呟くと
「はい、お姉さま。私は、ここにもオ○ンコを作って頂きました。潤滑剤は粘度を高めた母乳です」
 晶子は両乳首のピアスを摘み、左右に引っ張って胸の谷間を晒す。
 そこには、赤く内臓色に染まった、粘膜のような皮膚が有った。
 その皮膚は、ジクジクと染み出す、薄い乳白色の粘液で濡れ光り、ゾッとするほど厭らしい。

 由梨は、驚きながらソッと手を伸ばし、谷間側の乳房に指を這わせる。
 すると、手を触れた由梨の身体がビクリと震え、驚きが強まった。
「何…これ…」
 由梨は晶子の乳房の柔らかさと、肌の感触に驚いたのだ。
 指先に触れる肌の肌理の細かさは以前の倍程で、陶磁のような滑らかさを持ち、尚且つ吸い付くような肌触りで、指先がめり込むほど柔らかい。
 [極上の玉肌]と言う表現が、ピッタリと当てはまる。
 由梨はそんな晶子の乳房に手を掛け、掌全体で覆う。
 なんとも言えない滑らかな触感に、溜息を吐き、指先に力を入れて驚きを浮かべた。
 晶子の乳房は、まるでスポンジのような柔らかさで、由梨の指先を飲み込み、柔らかく押し返している。
 由梨がビックリして指を引っ込めると、弾むような早さで押し込んだ乳房が戻り、プルンと揺れた。
 あまりの柔らかさと反発に、由梨の動きが固まる。

 気を取り直した由梨が、晶子の玉肌に指を滑らせると、乳房の中に別の硬さを見つける。
 それは、柔らかい感触の奥に硬い芯が有るような、異物感が有った。
 そして、それは乳房の谷間側にしかなく、無数に散りばめられている。
 由梨の探るような表情に
「それは、コーティングされた振動球です。私が発情し心拍数が上がると…、こう成ります…」
 晶子の息が熱く蕩けだし、胸元は赤く、全身がピンク色に染まった。
 晶子の表情に驚いた由梨は、股間から聞こえる、ヌチャヌチャと言う粘液をかき混ぜる音を聞く。

 由梨の視線が下に移動すると、晶子の左手の指が忙しなく動き、フローリングの床にビチャビチャと愛液が水溜りを作っていた。
 晶子の尻尾がオ○ンコに飲み込まれ、下腹がゴンゴンと突き上げられ、激しさを物語る。
 その時、[ブーン]と言う小さな音と共に
「ひゃう〜〜〜ん」
 晶子が鳴き声を上げた。
 由梨が顔を上げると、晶子の乳房の谷間の皮膚が、細かく震えている。
 ジクジクと滲んでいた母乳も、乳房の谷間全体から玉のように染み出していた。
 その染み出し方は、汗腺が乳腺の役割をしている事が一目で見て取れる。

 由梨は震える乳房に手を伸ばすと、その柔らかさが強まり、まるで水袋のようにグニャリと歪む。
 全てを飲み込み包み込むような柔らかさに、由梨が驚きながら指をピンクに染まった腹部に這わせる。
 すると、その腹部は先程の乳房のような柔らかさに成り、その柔らかさは全身に拡がっていた。
「わ、私の…皮膚は…、興奮すると…脂肪層が…変化し…、柔らかさが増します…。鞭で打ち付けると…その変化が…実感できるそうです…」
 晶子の言葉に、興奮した表情で由梨が、右手を横に差し出す。
 すると、それまで控えていた啓一が、サッっと由梨に愛用の鞭を手渡した。
 ワイヤー入りの騎乗鞭を一閃させ、晶子の太股を打ちつけた。
 ピシーッと鋭い打擲音が鳴り、晶子の太股に真っ赤なみみず腫れが走る。
「あくぅ〜〜〜ん…」
 晶子が快感の声を上げ、ブルブルと震えた。

 晶子も手術の痛みで、痛みを快感に変えられるように成っていた。
 由梨が目指していた物だが、由梨の両目は驚きに見開かれ、自分の右手を見つめて固まっている。
(な、何…、今の感触…。まさか…、いえ、有り得る…。あの爺さんなら…私と同じ事をやってても不思議じゃない…。って事は…この柔らかさの設定って…)
 由梨は自問自答して、晶子を見つめ、鞭を下から掬い上げた。
 ビシィッっと鋭い音が鳴り、晶子の左乳房に斜め下からみみず腫れが走る。
 由梨はその感触に、背筋がざわつき、アナルがキュッと締まった。
(間違いないわ…。この感触は内蔵! 昔、戯れに腹を割いて、内蔵を直に打ち付けた時の感触。ズタズタに引き裂いた時の、あの感触よ…)
 由梨は全身に鳥肌が立つ程興奮し、晶子を見つめる。
(これ…、駄目だわ…。鞭を持っちゃうと止まらなく成る…。ズタズタに…、息の根を止めるまで叩いちゃうわ…。今は、まだ駄目…勝利が確定するまでは、鞭打ちは封印しなくちゃ…)
 由梨は昔覚えた、魔味を思い出し、晶子の鞭打ちを封印した。

 気を取り直した由梨は、最後の改造部位に視線を向ける。
 トロリと蕩けた視線で、熱い吐息を漏らしている晶子の顔は、以前より妖しく淫らだった。
 由梨は晶子に近づくと、その頬を右手で掴み、押さえ込む。
 晶子の半開きの口が、大きく開いて改造された口腔を晒す。
 晶子の口の中には、歯が1本も無かった。
 その変わり、歯茎には細かい肉襞が幾重にも並んでおり、口腔全体にも横方向に大小の襞が覆っている。
 通常人間は歯が無くなると、唇が支えられずに口腔に落ち込んでしまう。
 しかし、晶子の顔は以前と何ら変わりなく、自然の表情を作っていた。
 これも、劉の改造の一つなのだが、晶子の唇はその柔らかさを保ったまま、表情を壊さぬよう擬似軟骨が埋め込まれていたのだ。

 由梨は親指の腹で、晶子の唇の柔らかさを確かめると
「さぁ、出して御覧なさい…」
 静かに晶子に命令する。
 晶子の喉が一度えづくように動き、口の奥から舌がデロリと現れた。
 ヒラヒラと揺れながら伸ばした晶子の舌は、長さが20cm程で先端が団扇状に拡がっている。
「この処置は、希望通り旧式の改造ね…。触感は猫型かしら…」
 由梨はザラザラとした舌の表面を撫でながら、囁く様に呟いた。
 その感覚は、湿った柔らかい鑢のようで、肌の表面をくすぐり快感を刺激する。

 由梨は、晶子の舌の感触を確かめると、おもむろに手を伸ばし、晶子の口腔内に握り拳を作った腕を押し込む。
 ヌチュと音を立てて、由梨の拳を飲み込んだ晶子は、舌を絡めながら喉奥を開く。
 由梨の右手は肘辺りまで晶子の口の中に押し込まれたが、晶子は苦痛を浮かべる事無く、奉仕を続けていた。
「咽頭も食道も強度は十分。さぁ、使って御覧なさい」
 由梨が晶子に命じると、晶子は口腔の機能を披露し始める。

 ヌチャヌチャと絡みながら、舌が口の中で由梨の腕を絡め取り、口腔の肉が覆い始める。
 その異様な感触に
「ふふふっ、こんな口でフェラされたら、堪んないわね…。この改造も及第点よ」
 由梨が合格点をつけると、晶子が由梨の腕を咽頭で締めながら、息を吸い込む。
 ズゾッっと音を立てて晶子の頬が窄まり、口腔全体で由梨の腕を圧迫し、吸い上げる。
 口の中の皮膚をオ○ンコと同じように作り変え、筋肉を足された晶子の口腔は、[吸引するオ○ンコ]と言えた。

 由梨は晶子の口から手を引き抜きながら、満足げな表情を浮かべ、鼻でクスリと笑うとクルリと身体を回転させ毬恵に向き直り
「どう? 変わり果てた娘の身体」
 晶子の改造結果の感想を聞いた。
 晶子の身体は完全にSEXの道具として、改造されたのだ。
 母親として、許されざる行為と罵るべきなのだが、毬恵の思考も既に由梨の手の内だった。
 毬恵は、欲情に濡れ光る瞳を由梨に向け
「はい、羨ましく思います。わたくしの身体も、晶子様と同じように作り変えて下さいませ」
 身体を投げ出して床に平伏し、必死な声音で懇願する。

 由梨は、平伏する毬恵の後頭部に足を乗せ
「ええ、してあげるわ。その時が来たら、お前は一気に恥さらしな身体に変えて上げる。それまで、精々旦那に疑いを持たれ無いようにしなさい」
 毬恵に宣言する。
「ああっ、有難う御座います。最下層の毬恵は、由梨様の命令を命に代えましても、お守りいたします」
 毬恵は心の底からの感謝を述べ、由梨に誓いを立てた。
 由梨は、酷薄な笑顔を浮かべ、哄笑を上げる。
 それは、完全に家族を堕とし、ゲームが圧倒的優位の元進み、勝利を確信した笑いだった。

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